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○船端に刻むふなばたにきざむ🔗🔉

○船端に刻むふなばたにきざむ (→)刻舟こくしゅうに同じ。 ⇒ふな‐ばた【船端・舷】 ふな‐はて船泊て】 船が碇泊すること。ふなどまり。ふながかり。万葉集1「いづくにか―すらむ」 ふな‐ばら船腹】 船の腹部。せんぷく。古事記「年ごとに船並めて―乾さず、柂檝さおかじ乾さず」 ⇒ふなばら‐そう【船腹草】 ふなばら‐そう船腹草‥サウ ガガイモ科の多年草。山野に自生する。高さ約60センチメートル。茎に白毛がある。葉は楕円形。夏、暗紫色の花を数個ずつ開き、船の胴に似た果実をつける。根は漢方生薬の白薇はくびで、解熱・利尿薬。ロクエンソウ。 ⇒ふな‐ばら【船腹】 ふな‐ばり船梁】 和船の両舷側間に渡した多くの太い材。横からの水圧を防ぎ支え、船形を維持し、また、船の間仕切とする。〈日葡辞書〉 ふな‐ばんしょ船番所(→)番所ばんしょ2に同じ。誹風柳多留11「三味線を握つて通る―」 ふな‐び船日】 ①船出するのによい日。浄瑠璃、双生隅田川「今日は三月十五日、上総の浦の―なれど」 ②船の着くべき日。 ふな‐ひき船引き】 船を綱で引くこと。また、その人。浄瑠璃、用明天皇職人鑑「網引き―塩焼きあま人」 ふな‐ひじき舟肘木‥ヒヂ‥ 〔建〕(形が川舟のような感じであるからいう)組物の一形式。柱上に肘木のみをのせて桁けたを支えるもの。 舟肘木 ふな‐びと船人・舟人】 ①船頭。ふなこ。万葉集15「朝なぎに船出をせむと―も水手かこも声よび」 ②船客。土佐日記「―のよめる歌」 ふな‐びらき船開き】 船が港から出帆すること。 ふな‐びん船便】 船の便宜。便船。また、便船でものを送ること。〈日葡辞書〉。「―で送る」 ふな‐ぶぎょう船奉行‥ギヤウ 武家の職名。中世では水軍の指揮者、江戸幕府では船手頭ふなてがしらのこと。 フナフティFunafuti】 南太平洋、ツバルの首都。人口4千(1997)。 ふな‐ふな ふらふらとふらつくさま。ふらふら。好色一代女6「―と腰も定めかね、息つぎせはしく」 ふな‐べ船辺】 水に浮かんでいる船のあたり。 ふな‐べり船縁・舷】 船のへり。船の側面。ふなばた。 ふなべんけい船弁慶】 ①能。観世信光作。大物浦だいもつのうらでの源義経と静御前の別れと、海上に現れた平知盛の怨霊を弁慶が祈り伏せることを描く。 ②1によった長唄。 ㋐2世杵屋勝三郎作曲。1870年(明治3)能役者日吉吉左衛門が三味線の地で演能を試みた。 ㋑1885年(明治18)3世杵屋正治郎作曲、河竹黙阿弥作詞。新歌舞伎十八番の一つ。 ふな‐ま舟間】 ①舟の入港のとだえた間。また、そのため荷がとぎれること。洒落本、和漢同詠道行「地獄以もっての外のふけいきにて、弘誓ぐぜいの船の―なり」 ②転じて、物の欠乏。払底。歌舞伎、文月恨鮫鞘「こいつア煙草が―だ」 ふな‐まく船幕】 船上に張る幕。 ふな‐まち船待ち】 船を待つこと。出船を待つこと。 ふな‐まど船窓】 船のあかりとりのまど。 ふな‐まどい船惑い‥マドヒ 船が航路を見失うこと。是則集「何方か泊なるらむ山風のはらふ紅葉に―して」 ふな‐まわし船回し‥マハシ 船に積んで送り届けること。回漕。 ふな‐まんじゅう船饅頭‥ヂユウ 江戸の隅田川で、舟中で売春した下等の私娼。 ふな‐みち船路】 船の通うみち。ふなじ。源氏物語夕顔「―のしわざとて少し黒みやつれたる旅姿」 ふな‐むし船虫】 ワラジムシ目(等脚類)の甲殻類。体は長卵形、灰褐色で、体長約4センチメートル。第2触角は長い。胸脚はよく発達し、岩・船板などの上を群をなして走る。日本各地の海辺に分布。〈[季]夏〉 ふなむし フナムシ 提供:東京動物園協会 ふな‐もぐり船潜り】 漁場まで船で行き、比較的沖合の深所で仕事をする海女。通常、舟子と組みになって漁をする。本あま。→磯もぐり ふな‐もち船持】 船の持主。ふなぬし。 ふな‐もと船許】 船の碇泊する所。〈日葡辞書〉 ふな‐もやい舟舫い‥モヤヒ 舟をつなぎとめること。 ふな‐もよい船催い‥モヨヒ 船出ふなでの準備。ふなよそい。孝範集「暁の―するあまの子の」 ふな‐もり舟守】 舟の番をすること。また、舟の番人。 ふな‐もり舟盛り】 伊勢えびの尾を高くはね上げ、船形にして盛ること。甲陽軍鑑16「―、小串こさしふな‐や船屋】 ①池に張り出して建てた建物。あるいは釣殿と同じか。宇津保物語楼上下「かの池の―は、こたみはたけぞ高くなりにけり」 ②(→)船小屋に同じ。 ③(→)船屋形ふなやかたに同じ。 ふな‐やかた船屋形】 船の屋形。船上の屋舎で、二階作り・三階作りなどもある。土佐日記「―の塵も散り」 ふな‐やく船役】 船に課する税。 ふな‐やぐら船矢倉】 船上に設けた矢倉。 ふな‐やど船宿】 ①漁港町などで、入港船の乗組員のための宿屋。漁具・食糧の世話をしたり、資金・資材を貸したりもする。 ②船による運送を業とする家。 ③遊船または釣漁などに貸船を仕立てるのを業とする家。成島柳北、柳橋新誌「―の各家いえごと其の家政を執り賓客に応接する者は其の妻也」 ふな‐やどり船宿り】 船が碇泊すること。また、船中に宿泊すること。宇津保物語菊宴「見つつは過ぎじ―せむ」 ふな‐やまい船病‥ヤマヒ ふなよい。ふなやもい。 ふな‐やもい船病‥ヤモヒ (→)「ふなやまい」に同じ。〈倭名類聚鈔3ふな‐ゆ船湯・淦】 船の中に漏れて入った水。あか。 ふな‐ゆうれい船幽霊‥イウ‥ 水中で死んだ人の幽霊。これに柄杓ひしゃくを貸すときは、その底を抜いて貸さないと船を沈められるという俗信がある。 ふな‐ゆさん船遊山(→)「ふなあそび」に同じ。 ふな‐よい船酔い‥ヨヒ 船に乗った人が、船の揺れのため、気分のわるくなること。ふなえい。ふなあたり。〈文明本節用集〉 ふな‐よせ船寄】 船を寄せること。また、その所。夫木和歌抄35「―の岸の上なるかどやより」 ふな‐よそ・う船装ふ‥ヨソフ 〔自四〕 出船の用意をする。万葉集20「押し照るや難波の津ゆり―・ひ吾あれは漕ぎぬと妹に告ぎこそ」 ふな‐よどみ船淀み】 船の進行がとどこおること。堀河百首「渡守―すな」 ふな‐よばい船呼ばい‥ヨバヒ 船を呼び寄せること。また、その声。ふねよばい。源平盛衰記7「蘆屋の沖の―」 ふなら‐ふなら 力の抜けたさま。しょげたさま。浄瑠璃、唐船噺今国性爺「―と帰る犬獅子」 ふ‐なり不成】 将棋で、敵陣に進んだ駒が成らないこと。ならず。 ぶ‐なり不形】 形の整っていないこと。不恰好。浄瑠璃、双生隅田川「うなぎ・なまづは―なものよ」 ふ‐なれ不馴れ】 馴れないこと。習熟しないこと。「―な仕事」 ふな‐わた船綿】 船綿帽子の略。 ⇒ふなわた‐ぼうし【船綿帽子】 ふな‐わたし船渡し】 船で、荷物または人をわたすこと。また、その所。わたし。わたり。わたしば。風雅和歌集「―する貢物たえずなりにければ」 ふなわたしむこ船渡聟】 狂言。都の婿が酒を携えて舅しゅうとを訪ねる途中、船上で、船頭におどかされて酒を飲まれてしまう。 ふなわた‐ぼうし船綿帽子】 綿帽子を細長くつぶして、舟の形にしたもの。てぼそ。古今綿。頬包。 ⇒ふな‐わた【船綿】 ふな‐わたり船渡り】 船でわたること。また、その所。源氏物語総角「―なども所せければ」 ふなん扶南】 (bnam クメール語で山の意)紀元100年前後にコーチシナおよびカンボジア南部のメコン‐デルタ地域に拠ったクメール人の王国。大船を動かして海上貿易に従事、インド文化を受容して繁栄。7世紀前半、北方の真臘しんろうに併合された。 ぶ‐なん無難】 ①これといって特色はないが、また非難すべき点もないこと。平凡無事なさま。当り障りのないさま。「―の一生」「―にこなす」「その辺でやめておいた方が―だ」 ②危ないことのないこと。無事。霧の屋主人、大川物語「倅ドウだ、お蔵は―か」 ふなんこぐい (コグイは「凝り」の転訛という)ふなを昆布とともに、甘露煮にしたもの。佐賀県の郷土料理。ふなのこぐい。 ふ‐に不二】 〔仏〕異ならないこと。差別のないこと。現象的に対立する二つのことが根底的には一体であること。大乗仏教において主張される。即。相即。「善悪―」「生死―」「凡聖―」 ふ‐に膚膩】 皮膚のあぶら。また、あぶらづいたはだ。垢膩くにふ‐にあい不似合‥アヒ 似合わないこと。似つかわしくないこと。「―な帽子」

広辞苑 ページ 17328 での○船端に刻む単語。