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る🔗⭐🔉
る
〔助動〕
(活用は下二段型。[活用]れ/れ/る/るる/るれ/(れよ))四段・ナ変・ラ変の動詞活用の語の未然形に接続する。その他の動詞活用の語には「らる」が接続する。奈良時代には多く「ゆ」を用い、「る」は平安時代以後に多い。室町時代は終止形が「るる」となり、命令形「れい」が現れる。江戸時代に下一段活用型「れる」が現れ、浄瑠璃などには四段活用型の例もある。口語形は「れる」。→らる。
①(動作の)自発を表す。万葉集14「相模路のよろきの浜のまなごなす児らはかなしく思はるるかも」。源氏物語須磨「殊に物深からぬ若き人々さへ、世の常なさ思ひ知られて涙にくれたり」
②可能を表す。主に否定表現として用いられた。万葉集20「我妻はいたく恋ひらし飲む水に影かごさへ見えて世に忘られず」。源氏物語玉鬘「歩むともなくとかくつくろひたれど足の裏動かれず、わびしければせんかたなくて休み給ふ」。徒然草「冬はいかなる所にも住まる」
③平安時代以後、尊敬を表す。他の尊敬表現の語と共に使うことも多い。源氏物語若紫「御格子参りね。…人々近うさぶらはれよかし」。平家物語10「君はいまだしろしめされ候はずや、あれこそ八嶋の大臣殿」。洒落本、契国策「チトお休み遊ばされませ」
④受身を表す。万葉集5「唐の遠き境に遣はされまかりいまして」。源氏物語明石「たはぶれにても、心の隔てありけると思ひうとまれ奉らむは」。平家物語11「敵はあまたあり、そこにてつひに討たれにけり」。歌舞伎、今源氏六十帖「取り巻かるる上は是迄ぢや」
広辞苑 ページ 20780 での【る】単語。