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わす・れる【忘れる】🔗🔉

わす・れる忘れる】 〔他下一〕[文]わす・る(下二) (奈良時代には四段活用も行われた) ①おのずと記憶がなくなる。古事記「沖つ鳥鴨どく島にわがゐ寝し妹は―・れじ世のことごとに」。伊勢物語「時世へて久しくなりにければその人の名―・れにけり」。「住所を―・れる」 ②思い出さないでいる。心にのぼせないでいる。万葉集11「いかにして―・れむものそ吾妹子に恋ひはまされど忘らえなくに」。土佐日記「この羽根といふ所問ふ童のついでにぞ又昔つ人を思ひ出でていづれの時にか―・るる」。徒然草「この用意を―・れざるを馬乗りとは申すなり」 ③うっかりして物を置いたままにする。平家物語1「女房の局つぼねに、妻に月出したる扇を―・れて出でられたりければ」。「電車の棚に鞄を―・れる」 ④うっかりしてすべきことをしないままにする。宇治拾遺物語3「あはれ、やり戸を開けながら、―・れてきにける」。「宿題を―・れる」 ⑤他に心が移り、それが意識されなくなる。「時のたつのも―・れる」「痛みを―・れる」 →忘る

広辞苑 ページ 21171 での忘れる単語。