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○揚屋柄を握るあげやづかをにぎる🔗🔉

○揚屋柄を握るあげやづかをにぎる (「柄を握る」は、その道の達人となる意)長年揚屋通いをしていて揚屋での遊びに通じている。傾城禁短気「京の太夫にも相応にかはゆがられて、揚屋柄も握る者が」 ⇒あげ‐や【揚屋】 あけ‐やま明山⇒あきやま あげや‐まち揚屋町】 ①揚屋の集まっている町。 ②江戸新吉原遊郭内の町名。 ⇒あげ‐や【揚屋】 あけ‐やらぬ明け遣らぬ】 朝に近いが、まだ暗さがある。「まだ―空」 あけら‐かん ⇒あっけらかん あけら‐かんこう朱楽菅江‥クワンカウ 江戸後期の狂歌師・戯作者。幕臣。本名、山崎景貫。淮南堂・芬陀利華庵と号。著「大抵御覧」「故混馬鹿集ここんばかしゅう」など。(1738〜1798) あけら‐ぽん 事の意外さにあきれて、ぽかんとしたさま。あけらかん。あけらほん。大矢数「―と雁首をのべて思ふに」 あ・ける明ける】 〔自下一〕[文]あ・く(下二) (アカ(明・赤)と同源で、明るくなる意) ①明るくなる。夜が終わって朝になる。万葉集15「ぬばたまの夜見し君を―・くる朝会はずまにして今そ悔しき」。「夜の―・ける前に出発する」 ②日や年があらたまる。宇津保物語俊蔭「―・くる午の時ばかりまで」「また、―・くる年もくれぬ」。「―・けましておめでとうございます」 ③期限が満了する。終わる。平家物語5「親討たれぬれば孝養し、忌いみ―・けて寄せ」。「年季が―・ける」「梅雨つゆが―・ける」 ⇒明けても暮れても あ・ける明ける・開ける・空ける】 〔他下一〕[文]あ・く(下二) (アカ(明・赤)と同源で、ものを明るみに出す意) ①境・仕切り・おおいなどで内・外の通いを閉ざしているものを除き、通れるようにする。開く。万葉集12「朝戸―・くれば見ゆる霧かも」。源氏物語蜻蛉「泣く泣くこの文を―・けたれば」。「窓を―・ける」「鍵を―・ける」「金庫を―・ける」 ②場所をふさいでいるものをどけて、はいる場所をつくる。そこをからにする。そこに隙間をつくる。間を離す。源氏物語蜻蛉「心なし。道―・け侍りなんよ」。宇治拾遺物語10「刀のさきして、みそかに穴を―・けて」。「部屋を―・ける」「グラスを―・ける」「水を―・ける」 ③器物の中の物をほかに移す。浮世風呂2「ハイハイトくみきたり、とめ桶へ―・ける」。「瓶の半分をコップに―・ける」 ④留守にする。また、外泊する。「家を―・ける」 ⑤仕事などの、禁制・束縛などを解き、何かに使える状態にする。暇な時間をつくる。日葡辞書「ヒマヲアクル」。「手を―・ける」 ⑥(閉ざした扉をあける意で)営業などを開始する。「商売の口を―・ける」「店を―・ける前に客が押しかける」 ⑦包み隠しをなくす。打ち明けて話す。 ⑧(「らちを―・ける」の形で)事態解決の手順や方法を見つける。日葡辞書「ラチヲアクル」 ◇あかるくなる意に「明」、ひらく意では「開」、からにする意には「空」をふつう使う。 ⇒開けてびっくり玉手箱 あ・げる上げる・挙げる・揚げる】 〔他下一〕[文]あ・ぐ(下二) 力や手を加えて、物の位置や状態や次元を高くする。 ➊そのもの全体または部分の位置を高くする。 ①上へやる。高い所に移動させる。丹後風土記逸文「大和べに風吹き―・げて」。竹取物語「燕はいかなる時にか子産むと知りて人をば―・ぐべき」。「棚に―・げる」 ②上向きにする。「目を―・げる」 ③空高く浮かぶようにする。「凧を―・げる」「花火を―・げる」 ④高い位置に据え付ける。「棟を―・げる」 ⑤陸上へ移す。平家物語11「―・げ置いたる船」。「おかに―・げる」 ⑥下げていた髪を結い上げる。万葉集16「橘の寺の長屋に吾がゐねし童女放髪うないはなりは髪―・げつらむか」 ⑦下に敷いてあるものを取りのける。「畳を―・げる」「布団を―・げる」 ⑧吸い上げる。「切花が水を―・げる」 ⑨(胃から口の方へ)もどす。吐く。「船に酔って―・げる」 ⑩家の中に入らせる。浄瑠璃、仮名手本忠臣蔵「はじめてのお方を同道申した。…一つ―・げます座敷があるか」 ⑪《揚》芸者・遊女を(座敷へ)呼び寄せる。また、呼んで遊ぶ。西鶴織留1「丸屋の七左衛門方に太夫の吉野を―・げ置き」。「芸者を―・げて大騒ぎする」 ⑫(人を)都へのぼらせる。上京させる。源氏物語玉鬘「とかく構へて、京へ―・げ奉りてむ」 ⑬勢いよく馬を跳ねあがらせる。古今著聞集10「おとど力及ばで、あがり馬をひかれにけり。なか道くちをはづさせて―・げけり」 ⑭(気を)たかぶらせる。栄華物語若枝「あないみじ。気―・げさせ給ふな」 ⑮(水位を高める意から自動詞的に使われて)潮がさす。「潮が―・げてくる」 ⑯《揚》(金網にのせて油をきる意)熱した油の中へ入れて、調理する。「てんぷらを―・げる」 ➋価値・資格・程度・勢いなどを高める。 ①(「騰げる」とも書く)価を高くする。金額をふやす。「料金を―・げる」 ②地位を高める。昇進させる。続日本紀10「冠位一階―・げ賜ふ事」 ③(子女などを)寺子屋・学校などに入れる。浮世物語「寺に―・げて手ならひをさすれども」。「娘を大学に―・げる」 ④技能などを高度にする。上達させる。日葡辞書「ガクモンナドノイロヲアグル」。「腕を―・げる」 ⑤度を増す。また、勢いをさかんにする。勢いをつける。「ピッチを―・げる」「温度を―・げる」 ⑥声量を大にする。高く発する。日葡辞書「コエヲアグル」 ⑦顔だち・風采また評価などをよくする。「男ぶりを―・げる」「男を―・げる」 ➌極点にまで至らせる。事を終わらせる。 ①なしとげる。仕上げる。「この仕事は今夜中に―・げなければならない」 ②育てあげる。今昔物語集9「その子を遂に―・げずして棄てつ」 ③(赤子を)とりあげる。もうける。「二男一女を―・げる」 ④経費をそれだけですませる。浮世床「一分。ヱ。それで―・げるつもりかヱ」。「費用を安く―・げる」 ⑤遊興や投資に金を全部使う。入れあげる。浄瑠璃、心中二枚絵草紙「新地狂ひに身代―・げ、方々の借銭」 ⑥《挙》全部出しつくす。「全力を―・げる」「国を―・げて祝う」 ⑦撤去する。かたづける。玉塵抄14「食ひ果てて、食ひ残しの分けのあるを、婦が膳を―・げて」 ➍高く人目につくようにする。広く知られるようにする。 ①高く掲げ示す。平家物語2「天下に兵乱起つて、烽火を―・げたりければ」。「看板を―・げる」 ②(実例・証拠などを)明確に表面にあらわす。また、(効果・実績などが)はっきりあらわれるようにする。「証拠を―・げる」「成果を―・げる」 ③(名声などを)世に広める。平家物語6「日本一州に名を―・げ」 ④取り立てて示す。平家物語1「大織冠・淡海公の御事は―・げて申すに及ばず」 ⑤ほめたたえる。また、その地位や仕事に適した人として推挙する。雨月物語3「この玉河てふ川は国々にありて、いづれをよめる歌もその流れの清きを―・げしなるを思へば」。「委員には某君を―・げる」 ⑥大勢の人を集め動かして事を起こす。十訓抄「義兵を―・げて、かの国へ向ひ給ひし時」 ⑦(行事や儀式などを)とり行う。「式を―・げる」 ➎高位または有力なものの所に到達するようにする。 ①神仏に供える。奉納する。栄華物語鶴林「関白殿、日ごとに法華経一部、阿弥陀経あまた…を―・げさせ給ひて」。「お賽銭さいせんを―・げる」 ②身分の高い者にさし出す。献上する。景行紀「すなはち朝庭みかどに進上げたまふ」 ③返上する。辞任する。玉塵抄2「周公の摂政を―・げて、山東の東国へひつこまれたぞ」 ④(本来は「与える」「やる」の相手を敬った言い方)物を渡す場合の丁寧表現。「君に―・げよう」 ⑤屋敷などに奉公にやる。浮世風呂2「六ツの秋、御奉公に―・げました」 ⑥参上させる。莫切自根金生木きるなのねからかねのなるき「ずいぶん申し触らしまして、横着な借手を―・げませう」 ⑦(官が領地・役目などを)召し上げる。没収する。諏訪の本地「彼が知行の所領を―・げて、我等半分づつ知行せん」 ⑧物をむりに取り上げる。まきあげる。浮世風呂「トレ手拭を見せや。…あれが所から―・げて来やアがつて」 ⑨賊などを召しとる。検挙する。「犯人を―・げる」 ➏①(動詞の連用形に付いて)その動作を完了させる意を示す。古今和歌集六帖2「わが門の早稲田わさだもいまだ刈り―・げぬに」。「一刻も早くし―・げてほしい」「勤め―・げる」 ②(「申す」「頼む」「願う」などの動詞の連用形に付いて)その動作の対象をあがめ敬う意を添える。狂言、三人夫「汝らが名を申し―・げい」。「お名前は存じ―・げております」 ③(動詞連用形に助詞「て(で)」の付いた形に添えて)その動作を他にしてやる意の丁寧表現。梅暦「どこぞへ私わちきがあづけられて、お金をこしらへて―・げるよ」。「教えて―・げる」「本を読んで―・げる」 ◇広く一般には「上」。はっきり示す意で「挙」、高くあげる・陸上に移すなどの意では「揚」も使う。 ⇒上げたり下げたり あげろ‐の‐やま上路の山】 新潟県西端、日本海岸にある山。親不知おやしらずの上にあって、山姥やまうばがすみ、里人をたぶらかしたと伝える難所。謡曲「山姥」の中にその名が見える。あけろのやま。 あけ‐わたし明け渡し】 あけわたすこと。「城―」 あけ‐わた・す明け渡す】 〔他五〕 建物・土地などを、立ちのいて他人に渡す。「土地を―・す」 あけ‐わた・る明け渡る】 〔自五〕 夜がすっかりあける。風雅和歌集「―・る小島の松の木の間より」

広辞苑 ページ 251 での○揚屋柄を握る単語。