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しゅし‐がく【朱子学】🔗🔉

しゅし‐がく朱子学】 南宋の朱熹しゅきが、北宋以来の潮流に基づいて大成した儒学の体系。世界を構成する気にはそこに必ず存在根拠・法則としての理があるととらえ、理気世界観(理気論)をうち立てた。人間においては前者が気質の性、後者が本然の性であり、本然の性は理にほかならないとして程頤ていいによる性即理の命題を奉じて、不純な気質を変化させることによるこの理の自己実現を課題とした。方法として、格物致知・居敬窮理・主一無適など。こうして自己修養を遂げた人物が為政者となる(修己治人)ことで、天下泰平が実現すると説き、社会の礼教化を推進した。理としての規範や名分を重視するところから、以後、元代・明代・清代を通じて現行秩序を支える体制教学とされ、朝鮮王朝・ベトナムや江戸時代の日本にも導入された。日本では藤原惺窩・林羅山・木下順庵・室鳩巣・山崎闇斎・古賀精里・柴野栗山・尾藤二洲らが朱子学派と呼ばれる。→宋学⇒しゅし【朱子】

広辞苑 ページ 9435 での朱子学単語。