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とも【供】🔗⭐🔉
とも【供】
(「共」と同源)
①つき従って行く人。従者。また、従者としてつき従うこと。伊勢物語「御―なる人、酒を持たせて野より出で来たり」。「お―させて頂きます」
②(普通「トモ」と書く)能で、太刀持・侍女などの軽い役。ツレの一種。
とも【鞆】🔗⭐🔉
とも【鞆】
弓を射る時に、左手首内側につけ、弦が釧くしろなどに触れるのを防ぐ、まるい皮製の具。弦が当たると音を発する。平安時代以後は武官の射礼じゃらい用の形式的弓具となった。ほむた。万葉集7「大夫ますらおの手に巻き持てる―の浦廻を」
鞆

とも【艫】🔗⭐🔉
とも【艫】
船の後方。船尾。↔舳へ
とも🔗⭐🔉
とも
〔助詞〕
➊(接続助詞)
①逆接の仮定条件を示す。たとい…しても。
㋐動詞型活用の終止形および形容詞型活用の連用形に付く。…ても。万葉集5「わが盛りいたく降くたちぬ雲に飛ぶ薬はむ―また変若おちめやも」。万葉集16「大野路は繁道森道しげじもりみち繁く―君し通はば道は広けむ」。源氏物語桐壺「いみじき武士、仇敵なり―見てはうち笑まれぬべきさまのしたまへれば」。「辛かろう―頑張れ」「早く―1年はかかる」
㋑連用形が古く終止形であったことから、奈良時代では上一段活用「見る」には「み」に接続する。万葉集18「ひねもすに見―飽くべき浦にあらなくに」
㋒鎌倉時代以後は、動詞型活用の連体形に接続した例がある。太平記3「此城我等が片手に載て、投ぐる―投げつべし」
②後に続く否定・決意・推量などの気持を、いつまでも変わらぬものと強調するために、既に現実となっていることを仮定条件として表現する。既に…しているが。…してはいても。万葉集1「ささなみの志賀の大わだ淀む―昔の人にまたも会はめやも」。源氏物語帚木「まのあたりならず―、さるべからん雑事等は、うけ給はらん」。歌舞伎、けいせい仏の原「よしよし今一旦討洩す―重ねて本望遂げん」。「何も無く―君といる」
③否定の意を受け、下の「よろしい」「差支えがない」などの意の語を省略する。万葉集2「島の宮上の池なる放ち鳥あらびな行きそ君まさず―」。史記抄「民を利するならば礼をへして修めず―ぞ」。「何は無く―の気持である」
➋(格助詞)格助詞「と」に係助詞「も」の付いた形。同じ語を重ねて語意を強める時に用いる。皇極紀「太秦うつまさは神―神と聞え来る常世の神を打ち罰きたますも」。「くやし―くやし」
➌(終助詞)(口語で)活用語の終止形に付いて、事柄を強く断定・肯定する。狂言、宗論「芋といふものを植ゆるは。おう、なかなか、植ゆる―」。「全くそうです―」「出来る―出来る―」
広辞苑 ページ 14293。