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ども🔗⭐🔉
ども
〔助詞〕
(接続助詞)接続助詞「ど」に係助詞「も」の付いたもの。活用語の已然形に付く。平安時代は漢文訓読文に例が多いが、女性の書いた文章には少ない。江戸時代は前期上方語までに見え、口語では「…といえども」のように一部が文章語に残るのみ。
①逆接の既定条件を示す。「ども」の受ける句が確定した事実で、それを条件としながら、その条件から予想されるのとは違う結果になることを示す。…けれども。万葉集2「去年こぞ見てし秋の月夜つくよは渡れ―相見し妹はいや年さかる」。竹取物語「月の顔見るは忌むことと制しけれ―、ともすれば人まにも月を見てはいみじく泣き給ふ」。浄瑠璃、曾根崎「隠すではなけれ―、云ふても埒のあかぬこと」
②事態を強調するために、仮定の条件と現実との相反する関係を述べる。たとい…しても。…であっても。源氏物語桐壺「絵にかける楊貴妃のかたちは、いみじき絵師といへ―、筆限りありければ、いと匂ひすくなし」
ども【共】🔗⭐🔉
ども【共】
〔接尾〕
①複数化の接尾語。体言に添えて、その語の表す物事が多くある意を表す。謙譲、あるいは見下した意が加わることが多い。古事記上「荒ぶる国つ神―」。古事記中「七ゆくをとめ―」。古今和歌集恋「おこせたりける文―をとりあつめて」。「荒くれ―」
②一人称の語に付き、へりくだった気持を表す。単数にも用いる。狂言、鹿狩「身―は急ぎの者でござるによつて」。「私―では」
広辞苑 ページ 14294。