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○乗りが来るのりがくる🔗⭐🔉
○乗りが来るのりがくる
乗り気になる。調子づく。江戸生艶気樺焼えどうまれうわきのかばやき「艶二郎、いよいよ乗りがきて」
⇒のり【乗り】
のり‐かけ【乗掛】
①中世・近世、宿駅の駄馬だば1頭に人が一人乗り、20貫目の荷物をつけて運んだこと。
②乗掛馬の略。
⇒のりかけ‐うま【乗掛馬】
⇒のりかけ‐に【乗掛荷】
のりかけ‐うま【乗掛馬】
乗掛につかう駄馬。
⇒のり‐かけ【乗掛】
のりかけ‐に【乗掛荷】
乗掛の荷物。
⇒のり‐かけ【乗掛】
のり‐か・ける【乗り掛ける】
〔他下一〕[文]のりか・く(下二)
①乗りながらかかる。乗りながらつっかける。天草本平家物語「水の底には大綱を張らうぞ。馬―・けて押し流されて不覚すな」
②乗ろうとする。
のり‐き【乗り気】
物事をするのに気が進むこと。きのり。乗地。「―になる」
のり‐きり【乗切り】
①最後まで乗り切ること。乗りづめ。
②兵法で、敵が固まって逃げる時、騎馬でその中間をつっ切って散り散りにし、味方に敵の首を取らせること。
③大河を騎馬で押し渡ること。のっきり。
のり‐き・る【乗り切る】
〔自五〕
①乗ったままで最後までゆく。
②乗ってつっ切る。乗り越える。「早瀬を―・る」
③転じて、難局を突破する。「危機を―・る」
のり‐ぐ・す【乗り具す】
〔自サ変〕
相乗りで乗る。ともに乗る。十訓抄「帥の内大臣殿の御車に―・して」
のり‐くず・す【乗り崩す】‥クヅス
〔他四〕
敵陣に駆け入って崩れ立たせる。また、敵城を攻め落とす。日葡辞書「シロ(城)ヲノリクヅス」
のり‐くち【乗口】
馬をひく時に、鐙あぶみの所にさがって差縄さしなわを取ること。平家物語9「おほくの馬共を見ければ…或るは―に引かせ、或るは諸口もろくちに引かせ」
のり‐ぐつ【乗沓】
乗馬の時に用いる革沓かわぐつ。
のり‐ぐつわ【乗轡】
轡に面懸おもがい・手綱たづなをつけて、乗馬に用いるもの。
のり‐くみ【乗組】
乗りくむこと。また、その人。
⇒のりくみ‐いん【乗組員】
のりくみ‐いん【乗組員】‥ヰン
船や飛行機に乗り組んで、運航業務や乗客のサービスにあたる人。乗務員。クルー。
⇒のり‐くみ【乗組】
のり‐く・む【乗り組む】
〔自五〕
業務組織の一員として、艦船・航空機・列車などに乗る。「連絡船に―・む」
のり‐くら【乗鞍】
乗馬用の鞍。
のりくら【乗鞍】
乗鞍岳の略。
⇒のりくら‐かざんたい【乗鞍火山帯】
⇒のりくら‐こうげん【乗鞍高原】
⇒のりくら‐だけ【乗鞍岳】
のりくら‐かざんたい【乗鞍火山帯】‥クワ‥
立山を北端とし、乗鞍岳を経由して南は御岳おんたけにいたる火山帯をいった語。
⇒のりくら【乗鞍】
のりくら‐こうげん【乗鞍高原】‥カウ‥
長野県松本市、乗鞍岳の東側にある溶岩台地。スキー場で有名。
⇒のりくら【乗鞍】
のりくら‐だけ【乗鞍岳】
(西方から望むと馬の背に似ているからいう)岐阜県北部から長野県中部にまたがる火山。飛騨山脈南部の峻峰。標高3026メートル。山頂近くにコロナ観測所がある。
乗鞍岳
提供:岩波書店
⇒のりくら【乗鞍】
のり‐け【糊気】
糊をふくんでいるさま。「―がない」
のり‐げ【のり毛】
①幼い鷹の毛。〈日葡辞書〉
②まだ巣ばなれしない鷹。〈日葡辞書〉
のり‐こ・える【乗り越える】
〔自下一〕[文]のりこ・ゆ(下二)
①乗ってその上をこえる。「塀を―・える」
②ある状態・水準などをこえる。「先輩を―・えて出世する」「試練を―・える」
のり‐ごこち【乗心地】
乗った時のきもち。「―がよい」
のり‐ごころ【乗心】
(→)「のりごこち」に同じ。
のり‐こし【乗越し】
鉄道などで、乗客が降りる予定の駅よりも遠くまで乗って行くこと。「―料金」
のり‐こ・す【乗り越す】
〔他五〕
①馬などに乗って、越す。また、乗物に乗って追いぬく。日葡辞書「コノヒトビトハウスデ(薄手)ヲモヲ(負)ワイデ、カワ(川)ヲイカニモシヅカニノリコシ」
②物の上を越して進む。のりこえる。「塀を―・す」
③鉄道などで、乗越しをする。
のり‐ご・つ【詔つ・令つ】
〔他四〕
(「のりごと」を活用させた語)おっしゃる。のたまう。仰せられる。崇神紀「諸国に―・ちて船舶を造らしめよ」
のり‐ごと【告言・宣言・詔】
おおせ。みことのり。応神紀「有司つかさに令のりごとして」
のり‐ごと【法事】
⇒ほうじ
のり‐こな・す【乗り熟す】
〔他五〕
思うままに巧みに乗る。上手に乗る。「荒馬を―・す」
のり‐こぼ・る【乗り溢る】
〔自下二〕
牛車ぎっしゃの下簾したすだれから着物の一部がはみ出るほど多く乗り込む。源氏物語葵「常よりも好みととのへたる車どもの、われもわれもと―・れたる下簾の」
のり‐こみ【乗込み】
①乗物の中に入ること。
②戦場で、敵の陣列を乱すために騎馬で切り込むこと。
③俳優・興行人などが、一座を組んで旅先の興行地に入り込むこと。特に江戸時代、出勤でづとめ芝居に到着した時の挨拶の式。
④能の型の一つ。片手を先立てて前方下方へ乗り込んで拍子を踏むこと。
のり‐こ・む【乗り込む】
〔自五〕
①乗物の中に入りこむ。大勢と共に乗る。「車に―・む」「どやどやと船に―・む」
②馬などに、乗ったまま中に入る。転じて、勢いよくある場所に進み入る。「敵地に―・む」
のり‐じ【乗地】‥ヂ
①能や狂言で、大ノリという1字1拍の拍子に合わせる謡。
②義太夫節で、三味線の「ノリ」の手にのって語る曲節。詞は詞ノリという。
③調子にのってしゃべるさま。仮名文章娘節用「―ではなす其のところへ」
のり‐じ【糊地】‥ヂ
①布・紙などの地に糊の強くひいてあること。また、そのもの。
②木地に布をつけず、紙を張った上を糊で固めて漆を塗った粗製の塗物。好色五人女2「伏見三寸のつづら一荷、―の挟筥一つ」↔堅地かたじ
のり‐しず・める【乗り静める】‥シヅメル
〔他下一〕[文]のりしづ・む(下二)
乗ってあばれる馬などを静める。
のり‐した【乗下】
荷をつけて運ぶ馬の鞍の下部。
のり‐しらず【法知らず】
仏法を知らないこと。また、その人。無法。沙石集5「らちの外達磨を破する人をこそ―とは言ふべかりけれ」
のり‐じり【乗尻】
①競馬くらべうまの騎手。宇津保物語祭使「―装束して」
②乗馬に巧みな人。源平盛衰記42「主人も究竟の―なり」
③馬に乗って行列の尻に立って供奉する者。宇津保物語梅花笠「―の雑色ぞうしきより始め」
のり‐しろ【乗代】
共同経営者と漁船の乗組員との間で漁業収益の配分を行う代分しろわけの中で、乗組員に対する配分。これに対し、共同出資に応ずる配分を株代かぶしろという。
のり‐しろ【糊代】
紙を貼り合わせる時、糊をつけるための部分。
のり‐す【海苔簀】
採取して刻んだ海苔を流して干す簀。〈[季]春〉
のり‐す・える【乗り据える】‥スヱル
〔他下一〕[文]のりす・う(下二)
乗っている牛馬などを制して騒がないようにする。
のり‐すご・す【乗り過ごす】
〔他五〕
電車・バスなどで降りる予定の場所より先まで行ってしまう。のりこす。「うっかり一駅―・す」
のり‐す・てる【乗り捨てる】
〔他下一〕[文]のりす・つ(下二)
乗物からおりて、そのままその乗物を放置する。おりたあとの乗物にかまわず行く。「タクシーを―・てて歩いて行く」「―・てられた盗難車」
のり・する【糊する】
〔自他サ変〕[文]のり・す(サ変)
①糊をつける。糊でつける。
②(「口を―・する」の形で)かろうじて生活していく。やっと食べていく。
のり‐そ・う【乗り添ふ・乗り副ふ】‥ソフ
〔他四〕
共に乗って付き添う。また、同乗する。源氏物語手習「今一人―・ひて」
のり‐そこな・う【乗り損なう】‥ソコナフ
〔自五〕
乗るつもりでいて乗ることができない。「終電に―・った」
のり‐そだ【海苔粗朶】
海苔を着生させるため、海中に立てる木の枝。〈[季]春〉
のり‐ぞめ【乗り初め】
新調の乗物に初めて乗ること。また、新年に初めて乗物に乗ること。はつのり。〈[季]新年〉
のり‐だか【法高】
傾斜した部分の高さを傾斜面に沿った長さであらわしたもの。↔直高じきだか
のり‐だし【乗出し】
①乗り出すこと。大勢で勢いよく出発すること。
②馬場で、馬を乗り出す所。馬場本ばばもと。うまだし。
③元服。また、江戸時代大名の長子が初めて登城し、将軍に謁すること。
のり‐だ・す【乗り出す】
〔自五〕
①乗って出て行く。「太平洋に―・す」
②乗ることを始める。
③(他動詞として)(身体を)前に進め出す。「膝を―・す」
④進んで関係する。「調停に―・す」「政界に―・す」
のり‐た・つ【乗り立つ】
〔自四〕
乗って出発する。万葉集17「近江路にい行き―・ち」
のり‐ぢから【乗力】
馬などの、人が乗るのに堪える力。謡曲、鉢木「足弱車の―なければ追ひかけたり」
のり‐ちゃ【海苔茶】
乾ほし海苔を入れた茶漬の略。
のり‐つ・ぐ【乗り継ぐ】
〔他五〕
目的地に到達するまでに、中途で他の乗物に乗りかえて行く。
のり‐づけ【糊付け】
糊で貼りつけること。糊をつけること。
のり‐つ・ける【乗り付ける】
〔自下一〕[文]のりつ・く(下二)
①馬や乗物をいそがせて到着する。日葡辞書「フネヲノリツクル」。「あとから車で―・ける」
②乗物に乗ったままで戸口・玄関口までくる。「車寄せまで―・ける」
③乗って、前を行くものに続いて行く。日葡辞書「ウマヲノリツクル」
④乗ることに馴れる。乗りなれる。狂言、入間川「―・けぬ馬なれば」
のり‐つづ・く【乗り続く】
[一]〔自四〕
乗ってあとにつづく。枕草子278「みな―・きて立てるに、今ぞ御輿出でさせ給ふ」
[二]〔自下二〕
⇒のりつづける(下一)
のり‐つづ・ける【乗り続ける】
〔自下一〕[文]のりつづ・く(下二)
つづけて乗る。目的地までとおして乗る。
のり‐づめ【乗り詰め】
少しも歩かないで終始乗物ばかりに乗っていること。「バスに―の旅」
のり‐づら【法面】
⇒のりめん
のり‐て【乗り手】
①乗る人。乗客。
②馬などに巧みに乗る人。
のり‐で【乗り出】
その交通機関に長く乗ったと感じられるほどの時間や距離。
のり‐と【祝詞】
祭の儀式に唱えて祝福することば。現存する最も古いものは延喜式巻8の「祈年祭としごいのまつり」以下の27編など。宣命せんみょう体で書かれている。「中臣寿詞なかとみのよごと」のように祝意の強いものを特に寿詞ともいう。文末を「宣のる」とするものと「申す」とするものとがある。のりとごと。のっと。「―をあげる」
→資料:『大嘗の祭の祝詞』
⇒のりと‐ごと【祝詞言】
⇒のりと‐し【祝詞師】
のりとこう【祝詞考】‥カウ
祝詞に関する注釈書。賀茂真淵著。3巻。1768年(明和5)成る。
のりと‐ごと【祝詞言】
(→)「のりと」に同じ。古事記上「ふと―祷ほき白して」
⇒のり‐と【祝詞】
のりと‐し【祝詞師】
伊勢神宮の昔の神官。正員外で祈祷などをつかさどる。詔刀のりと師。御師おんし。太神宮諸雑事記「太神宮司詔刀師種光を召す」
⇒のり‐と【祝詞】
のり‐と‐はさみ【糊と鋏】
他人の文章の一部を切り取って集め、つなぎ合わせて文章を作るやり方。
のり‐と・む【乗り留む】
〔他下二〕
獣の背にとび乗って、しとめる。
のりと・る【法る・則る】
〔自四〕
⇒のっとる。日本紀竟宴歌「ともに―・る」
のり‐と・る【乗り取る】
〔他四〕
攻め入って奪いとる。のっとる。太閤記14「石火矢を以て打ちすくめ、其後―・りなばよろしくあるべきか」
のり‐なお・る【乗り直る】‥ナホル
〔自四〕
乗り方をかえて身体をまっすぐにする。馬上で体勢を立て直す。平治物語「弓杖突いて―・らんとしけるを」
のり‐なじみ【乗馴染】
俳諧で、句のよく調和すること。鬼貫ひとりごと「あるは前句に不便を加へ、あるは―を専一に案じ侍りければ」
のり‐なら・す【乗り馴らす】
〔他五〕
馬や車などを、乗って馴らす。「若駒を―・す」
のり‐な・れる【乗り馴れる】
〔自下一〕[文]のりな・る(下二)
乗ることに馴れる。「―・れた車」
のり‐にげ【乗逃げ】
①乗物に乗って代金を払わないで逃げ去ること。狂言、薩摩守「もとはさう言うて、―があまた多うおじやつた」
②他人の乗物を盗んで乗って逃げ去ること。「自転車を―される」
のり‐ぬき【糊抜き】
新しい反物たんものの糊を抜いてやわらかにすること。
⇒のりぬき‐ざい【糊抜き剤】
のりぬき‐ざい【糊抜き剤】
糊抜きの際、糊の分解に使う薬剤。アミラーゼなどの酵素、亜臭素酸ナトリウムなどの酸化剤など。
⇒のり‐ぬき【糊抜き】
のり‐の‐あめ【法の雨】
仏法が衆生を慈しみ潤すのを雨にたとえていう語。法雨。伊勢物語集「あまねく―はそそげる」
のり‐の‐あるじ【法の主】
「法主ほうしゅ」の訓読。
のり‐の‐いと【法の糸】
仏縁を結ぶたよりとなるもの。浄瑠璃、賀古教信七墓廻「八葉蓮華と拝まれ給へと、心に結び手に結ぶ―筋」
のり‐の‐うきき【法の浮木】
迷っている衆生が会いがたき仏の救いにあうこと。拾遺和歌集哀傷「ごふ尽すみたらし川の亀なれば―にあはぬなりけり」→盲亀もうきの浮木ふぼく
のり‐の‐うみ【法の海】
仏教の教えの深く広いことを海にたとえていう語。玉葉集釈教「かきつめし言葉の露の数ごとに―にはけふやいるらむ」
のり‐の‐おしで【法の印】
「法印ほういん」の訓読。沙石集5「信光法眼、法印のぞむとて、引き立つる人もなぎさの捨て舟は、さすがに―をぞまつ」
のり‐の‐かど【法の門】
「法門ほうもん」の訓読。玉葉集釈教「尋ね入る道とは聞けど―開けぬものは心なりけり」
のり‐の‐こえ【法の声】‥コヱ
読経どきょうの声。玉葉集釈教「―にききぞわかれぬ長き夜の眠りをさます暁の鐘」
のり‐の‐ころも【法の衣】
「法衣ほうえ」の訓読。赤染衛門集「もろともに着んや着じやといざなひて―を思ひ立てかし」
のり‐の‐し【法の師】
「法師ほうし」の訓読。源氏物語帚木「―の世のことわり説き聞かせむ所のここちするも」
のり‐の‐すえ【法の末】‥スヱ
仏法の衰える末世。末法。澆季ぎょうき。拾玉集3「―を今こそ神も照らすらめ君が副へつる言の葉を見て」
のり‐の‐すべらぎ【法の皇】
「法皇ほうおう」の訓読。千載和歌集序「わが―につかへたてまつりては」
のり‐の‐たきぎ【法の薪】
薪に火をつけて人をあたためるように、仏の教えが人を利することをたとえていう語。千五百番歌合「―にあふぞ嬉しき」
のり‐の‐ちかい【法の誓い】‥チカヒ
仏が衆生を済度しようとする誓願。浄瑠璃、薩摩歌「夫源五の手にかかり、消えて散つたる血刀の―も浅ましや」
のり‐の‐ちから【法の力】
「法力ほうりき」の訓読。公任集「限りなき―に」
のり‐の‐つえ【法の杖】‥ツヱ
①(仏法を杖にたとえて)仏法に帰依し、仏法をたのみとすること。浄瑠璃、吉野忠信「花紫は先に立ち、若紫は―つくづく物を案ずるに」
②寺参りなどの時に用いる杖。「麦刈りぬ近ごろきませ―」(蕪村)
のり‐の‐つかさ【法官・式部省】
司法の官。律令制の式部省の異称。天智紀「法官大輔のりのつかさのおおきすけ」
のり‐の‐つき【法の月】
仏法が衆生の迷いを晴らすことを月にたとえていう語。真如の月。新勅撰和歌集釈教「―久しくもがなと思へども」
のり‐の‐とも【法の友】
共に仏道に志す者。源氏物語橋姫「かへりては心恥かしげなる―にこそはものし給ふなれ」
のり‐の‐ともしび【法の灯】
(「法灯ほうとう」の訓読)
①仏法を闇夜を照らす灯にたとえていう語。千載和歌集釈教「夢さめむその暁をまつほどの闇をも照らせ―」
②仏法相伝の命脈。法統。栄華物語疑「かかる程に―をかかげ、仏法の命をつがせ給ふになりぬれば」
のり‐の‐にわ【法の場】‥ニハ
仏事を営み説教・法会などを修する場所。法場ほうじょう。千載和歌集釈教「春ごとは嘆きしものを―散るがうれしき花もありけり」
のり‐の‐はし【法の橋】
「法橋ほっきょう」の訓読。沙石集5「顕昭、綱位をのぞむとて。うらやましいかなる人の渡るらむ我を導け―守り」
のり‐の‐ひ【法の火】
(→)「のりのともしび」に同じ。拾玉集7「―を君かかげずはいかにせむ我立つ杣の夕方の空」
のり‐の‐ふね【法の舟】
仏法を舟にたとえて、この世の苦しい海を渡って涅槃ねはんの彼岸に着くこと。仏道に入るたより。新古今和歌集釈教「―さして行く身ぞ」
のり‐の‐ふみ【法書】
律令を記載した書。天智紀「新律令あらたしきのりのふみに載せたり」
のり‐の‐みかど【法の御門】
「法皇ほうおう」の訓読。夫木和歌抄33「―ひじりの君」
のり‐の‐みず【法の水】‥ミヅ
「法水ほうすい」の訓読。続後撰和歌集雑「―に澄ます心の清ければ」
のり‐の‐みち【法の道】
仏道のこと。拾遺和歌集哀傷「若菜をば―にぞけふはつみつる」
のり‐の‐むしろ【法の筵】
(「法筵ほうえん」の訓読)
①説教や法会などをする所。和泉式部日記「君はただ―に弘むばかりぞ」
②仏像を礼拝する所。
のり‐の‐わざ【法の業】
仏法に関する事業。法事。仏事。欽明紀「丈六の仏を造りたてまつる功徳のりのわざ甚大おぎろなり」
のり‐ば【乗場】
乗物に乗るために設けられた場所。「タクシーの―」
のり‐ばけ【糊刷毛】
糊をつけて物に塗るのに用いる刷毛。
のり‐はず・す【乗り外す】‥ハヅス
〔自四〕
①乗ろうとして踏みはずす。〈日葡辞書〉
②乗る機会を失う。沙石集4「来迎の台うてなには―・しなんかし」
のり‐はな・す【乗り放す】
〔他四〕
乗りすてる。下馬する。太平記1「先陣五百余人、馬を―・して歩立かちだちになり、をめいて庭へこみ入る」
のり‐ばり【糊張り】
①布帛につやをつけなどするために糊をつけて板に張ること。栄華物語本雫「うすにびの袿うちき、―などの綾」
②糊をつけて貼りつけること。
のり‐びょうし【乗拍子】‥ビヤウ‥
馬に乗って馭ぎょする呼吸。浄瑠璃、鑓の権三重帷子「染手綱かいぐりかいぐり―」
のり‐べに【血紅】
歌舞伎の小道具。切られたり切腹したりする時に用いる血の色をした紅。糊のり状に煮て作るのでいう。

広辞苑 ページ 15461。