複数辞典一括検索+

もて‐な・す【持て成す】🔗🔉

もて‐な・す持て成す】 〔他五〕 ①とりなす。処置する。源氏物語桐壺「何事の儀式をも―・し給ひ」 ②取り扱う。待遇する。落窪物語3「少輔はいとにくき物に思ひしみてすげなくのみ―・しければ」。「我が子のように―・す」 ③歓待する。ご馳走する。平家物語11「御前へ召されまゐらせて、御引出物をたまはつて―・され給ひしありさま」。「心づくしの料理で―・す」 ④面倒をみる。世話をする。源氏物語若紫「そもそも女は人に―・されておとなにもなり給ふものなれば」 ⑤自分の身を処する。ふるまう。源氏物語手習「時々はればれしう―・しておはしませ」 ⑥取り上げて問題にする。もてはやす。徒然草「鎌倉の海に鰹と云ふ魚は、かの境にはさうなきものにて、この比―・すものなり」 ⑦そぶりをする。見せかける。平家物語10「涙おしのごひ、さらぬ体に―・いて申しけるは」

もて‐なやみ‐ぐさ【持て悩み種】🔗🔉

もて‐なやみ‐ぐさ持て悩み種】 扱いかねるもの。もてあますもの。悩みの種。源氏物語桐壺「人の―になりて」

もて‐なや・む【持て悩む】🔗🔉

もて‐なや・む持て悩む】 〔他四〕 もてあます。処置に困る。源氏物語東屋「何かは苦しきまでも―・まし」

もて‐なら・す【持て馴らす】🔗🔉

もて‐なら・す持て馴らす】 〔他四〕 使い馴らす。源氏物語花宴「かのしるしの扇は…なつかしう―・したり」

もて‐はな・る【もて離る】🔗🔉

もて‐はな・るもて離る】 〔自下二〕 (モテは接頭語)ひどく離れる。遠ざかる。源氏物語帚木「―・れたることをも思ひよせて疑ふも」

もて‐はや・す【もて映やす・もて囃す】🔗🔉

もて‐はや・すもて映やす・もて囃す】 〔他五〕 (モテは接頭語) ①照りはえるようにする。栄華物語音楽「御堂の飾りも―・され」 ②下にもおかぬようにしてもてなす。落窪物語2「只今の御世おぼえのたぐひなき君なれば、―・さんとて」 ③さかんにほめそやす。引きたててほめる。紫式部日記「御声にあひてなん聞ゆると―・しきこえ給ふ」。「神童と―・される」

広辞苑 ページ 19531