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えん【縁】🔗🔉

えん】 ①へり。ふち。 ②(「椽」とも書く)家の外側に添えた細長い板敷。縁側えんがわ。竹取物語「―にはひのぼり給ひぬ」。「―の下」 ③〔仏〕原因をたすけて結果を生じさせる作用。直接的原因(因)に対して間接的条件。また、因と同義にも用いる。「前世の―」 ④ゆかり。つづきあい。関係。「―あってめぐり会う」「金には―がない」 ⑤人と人とのつづきあい。婚姻の関係。「―が切れる」「親子の―」 ⇒縁と浮世は末を待て ⇒縁と月日 ⇒縁なき衆生は度し難し ⇒縁に付ける ⇒縁に繋がる ⇒縁に連るれば唐の物 ⇒縁は異なもの味なもの ⇒縁もゆかりも無い ⇒縁を切る ⇒縁を離る ⇒縁を結ぶ

えん【燕】🔗🔉

えん】 ①中国古代、戦国七雄の一つ。始祖は周の武王の弟、召公奭せき。今の河北・東北南部・朝鮮北部を領し、薊けい(北京)に都し、43世で秦の始皇帝に滅ぼされた。( 〜前222) ②中国で、4世紀初めから5世紀初めにかけて鮮卑せんぴの慕容氏が建設した前燕・後燕・西燕・南燕・北燕などの国々。→五胡十六国。 ③河北省の別称。

えん【艶】🔗🔉

えん】 ①(自然の風物について)さえざえとした情趣が感ぜられるさま。風情あるさま。源氏物語槿「雪うち散りて―なるたそがれ時に」 ②(人の性情、しぐさについて)あでやかで魅力的なさま。また、思わせぶりなさま。枕草子180「いまは往ぬらむと遠く見送るほど、えもいはず―なり」。源氏物語末摘花「いたう言こめたれば、『例の―なる』と憎み給ふ」。「若い女性たちが―を競う」「―美・妖―」 ③(事物について)しゃれて趣あるさま。風流なさま。源氏物語若菜下「―なる賭物かけものども」 ④(中世以降の歌論などで)優雅な美、妖艶美などを表す。後鳥羽院御口伝「釈阿は、やさしく―に、心も深く、あはれなるところもありき」

えん‐あい【縁合】‥アヒ🔗🔉

えん‐あい縁合‥アヒ (主として明治期に用いた語)人と人との間柄やむすびつき。特に、親類の間柄。幸田露伴、天うつ浪「人の―の談はなしに、目上の者が圧制おしつけわざを仕やうとするのは」

広辞苑 ページ 2312