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いず‐かた【何方】イヅ‥🔗🔉

いず‐かた何方イヅ‥ 〔代〕 ①(不定称指示)どちらの方向・方面。どちら。伊勢物語「―に求め行かむと」 ②(不定称)どなた。好色五人女1「―へもおいとま申して」 ⇒いずかた‐ざま【何方ざま】

いずかた‐ざま【何方ざま】イヅ‥🔗🔉

いずかた‐ざま何方ざまイヅ‥ どちらの方。場所にも人にもいう。源氏物語浮舟「―にもいとほしくこそはありとも」 ⇒いず‐かた【何方】

いず‐し【何方】イヅ‥🔗🔉

いず‐し何方イヅ‥ 〔代〕 (不定称指示)「いずち」の上代東国方言。万葉集14「―向きてか妹いもが嘆かむ」

いず‐ち【何方】イヅチ🔗🔉

いず‐ち何方イヅチ 〔代〕 (不定称指示)どちらの方角。どっち。万葉集5「―むきてか吾が別るらむ」

ど‐ち【何方】🔗🔉

ど‐ち何方】 〔代〕 (イヅチの約転)不定・疑問の方向を指す語。どっち。蒙求抄8「―なりとも行かば行け」 ⇒何方風が吹く

○何方風が吹くどちかぜがふく🔗🔉

○何方風が吹くどちかぜがふく どうした風の吹き回しでの意。狂言、墨塗「さて今日はどち風が吹いてお出でなされました」 ⇒ど‐ち【何方】 とち‐がね橡金】 厩に馬を繋いでおく鉄の環。〈日葡辞書〉 とち‐がめ鼈亀(→)スッポンのこと。 とち‐がゆ栃粥】 トチの実を入れた粥。 とち‐がら土地柄】 その所の風習。土地の有様。ところがら。「古い―」 とち‐かん土地鑑・土地勘】 その土地の地理・地形などについての知識。「―のある犯人」「―を働かせる」 とち‐かんかつ土地管轄‥クワン‥ 裁判所がその裁判権を行使しうる土地の区域。 とちぎ栃木】 ①関東地方北部の県。下野国を管轄。面積6408平方キロメートル。人口201万7千。全14市。県庁所在地は宇都宮市。 →日光和楽踊り 提供:コロムビアミュージックエンタテインメント(株) ②栃木県南部の市。市場町、日光例幣使街道の宿駅として発達。明治初期、栃木県庁所在地であった。人口8万2千。 と‐ちく屠畜】 食肉用に家畜を殺すこと。 ⇒とちく‐じょう【屠畜場】 とち‐くかく‐せいり土地区画整理‥クワク‥ 都市計画区域内の土地につき、宅地としての利用を増進するため、建築敷地などの整理を行うこと。 とちく‐じょう屠畜場‥ヂヤウ 食肉に供する目的で、獣畜を屠殺・解体する施設。 ⇒と‐ちく【屠畜】 ど‐ちくしょう奴畜生‥シヤウ (ドは接頭語)人をののしっていう語。 どち‐ぐち (ドチコチの転)あれとこれと入り組んでくいちがうさま。入れちがいに逆にするさま。浄瑠璃、関八州繋馬「信と平とを―に、頼様頼様で紛らかし」 とち‐くら・うとち食らふ‥クラフ 〔他四〕 ふざけながら食べる。ばかげた食べかたをする。浮世風呂3「そばやに燗をさせては―・うだものを」 とち‐くりげ栃栗毛】 馬の毛色。体は暗褐色、たてがみおよび尾は汚褐色または灰白色のもの。 とち‐ぐる・うとち狂う‥グルフ 〔自五〕 (トチクルウ・ドチグルウとも)ふざける。ざれあう。調子はずれなことをしてさわぐ。浮世風呂3「キイキイといつて―・ふ」 とち‐こくゆう土地国有‥イウ 土地の私有財産制度そのものを廃止し、国家の所有にすること。 ⇒とちこくゆう‐ろん【土地国有論】 とちこくゆう‐ろん土地国有論‥イウ‥ 土地国有を主張する議論。J.S.ミル・ヘンリー=ジョージ(H. George1839〜1897)らの資本主義的土地国有論と社会主義的土地国有論とがある。 ⇒とち‐こくゆう【土地国有】 とち‐ことば土地言葉】 その土地だけに使われることば。方言。 とち‐ころがし土地転がし】 関係者の間で土地の転売を繰り返し、値段をつり上げて利益を得ること。 どち‐ざめ奴智鮫】 ドチザメ科の海産の軟骨魚。全長は1メートル余。頭部は扁平、吻ふんは鈍形。南日本の近海に産し、はんぺんなどの材料とする。 とち‐しゅうよう土地収用‥シウ‥ 公用徴収の一種。国家が特定の公益事業に必要な土地に対し、その所有権または使用権を所有者から強制的に収用する行政処分。現在の土地収用法は1951年制定。 とち‐しようけん土地使用権】 土地収用法などにより公共事業の企業者がその事業に必要な他人の土地を使用しうる権利。土地立入権と継続的使用権とがある。 とち‐しょゆうけん土地所有権‥イウ‥ 自己の所有する土地をその上空および地下を含めて自由に使用・収益・処分しうる権利。 とち‐しんたく土地信託】 土地を信託財産とする不動産信託の一つ。信託銀行が受託した土地で建物の建設・賃貸・分譲などの事業を行い、成果を信託配当として土地所有者に交付する方式。 とち‐だいちょう土地台帳‥チヤウ 旧地租法・旧土地台帳法による土地の状況を明らかにする地籍簿。1960年、登記と台帳の一元化により廃止。地籍台帳。 とち‐たちいりけん土地立入権】 公共事業の企業者が事業に必要な場合、他人の土地に立ち入り、一時これを使用しうる権利。 とち‐たんぜいろん土地単税論】 一国の租税体系として地租だけを課して他の租税は廃止せよという論。19世紀末のアメリカのヘンリー=ジョージ(H. George1839〜1897)の論が有名。 とち‐ちょうさ‐じぎょう土地調査事業‥テウ‥ゲフ 日本が植民地で実施した、農地などの土地所有関係や価格に関する大規模な調査。台湾および朝鮮総督府が経済的支配の前提をつくるために行なったもの。 とちっ‐こ土地っ子】 その土地で生まれ育った人。 とち‐どう土地堂‥ダウ その土地の守護神を祀る祠堂。鎮守堂。 とちにしき栃錦】 第44代横綱。東京生れ。本名、中田清。優勝10回。1960年引退し、年寄春日野を襲名。日本相撲協会理事長。(1925〜1990) とち‐の‐き橡・栃】 トチノキ科の落葉高木。各地の山地に自生。高さは約25メートル、周囲は2メートルに達する。葉は複葉長柄で対生。5月頃、枝頂に白色に紅のかかった花を多数つける。雌花・雄花、両性花がある。蒴果さくかは円錐形で3裂し、光沢ある褐色の種子をもつ。種子からあく抜きして澱粉を採り、また、栃餅・栃粥などに作る。材は板に挽き、また、刳物くりものに用いる。庭木・街路樹ともする。とち。七葉樹。「橡の花」は〈[季]夏〉。「橡の実」は〈[季]秋〉。→マロニエ とちのき トチノキ(花) 提供:ネイチャー・プロダクション トチノキ(実) 提供:ネイチャー・プロダクション とちば‐にんじん栃葉人参】 ウコギ科の多年草。山中の陰地に自生。地下茎は竹類に似た節を有し横走。地上茎は高さ約40センチメートル。葉は5小葉から成る掌状複葉で長柄あり、3〜5葉を輪生。夏、淡緑色の小五弁花を散形花序に多数開き、秋、赤い核果を結ぶ。根茎を竹節人参ちくせつにんじんといい、チョウセンニンジンの代用として、去痰きょたん剤や健胃・解熱剤とする。 とち‐ぶき栩葺き】 栩板で屋根を葺くこと。また、その屋根。 とち‐ふたん土地負担】 中世ドイツに由来するドイツ民法上の制度。土地所有者が一定の権利者に対し、金銭その他の給付を繰り返すべき債務。終局的には土地がこの債務を担保する。物上負担。 とち‐まん十千万】 数の非常に多いこと。巨万。浮世風呂2「土蔵の数々―軒」。「―両」 とち‐め・く 〔自四〕 あわてふためく。天草本伊曾保物語「顔うち赤めて―・くによつて」 とち‐めん栃麺】 トチの実の粉を米粉または麦粉と共にこねて棒で薄く延ばし、そばのように製した食品。 ⇒とちめん‐ぼう【栃麺棒】 とちめん‐ぼう栃麺棒‥バウ ①栃麺をのばす棒。 ②(「とちめく坊」の意とも、栃麺を造るには、早くしなければよく延びないので、急いで棒を使うことからともいう)あわてること。うろたえること。また、あわてもの。浄瑠璃、神霊矢口渡「延びた鼻毛の―、振廻してぞ出て行く」 ⇒とち‐めん【栃麺】 とち‐もち栃餅】 トチの実をまぜて搗いた餅。 ど‐ちゃく土着】 その土地に長く住みついていること。「―民」 と‐ちゅう杜仲】 トチュウ科の落葉高木。中国大陸中西部の原産。高さ約20メートル。葉はニレの葉に似、楕円形。雌雄異株で春に小花を開く。樹皮に白色のゴム質乳液を含む。樹皮を乾燥したものを杜仲または唐杜仲と称し強壮薬とする。はいまゆみ。〈本草和名〉 ⇒とちゅう‐ちゃ【杜仲茶】 と‐ちゅう途中】 ①目的地へ向かって行くあいだ。先方にまだ到着しないうち。 ②物事が始まってまだ終わらないうち。「試合の―」 ⇒とちゅう‐げしゃ【途中下車】 と‐ちゅう屠中】 獣畜類を屠殺する者のなかま。 ど‐ちゅう土中】 つちのなか。地面の下。 ど‐ちゅう土柱】 (earth pillar)雨水の浸食のために生じた、岩石を戴く柱状の土の柱。 とちゅう‐げしゃ途中下車】 電車などの乗客が、目的地までの切符を買い、その途中の駅で下車すること。 ⇒と‐ちゅう【途中】 とちゅう‐ちゃ杜仲茶】 杜仲の葉を煎じた飲料。 ⇒と‐ちゅう【杜仲】 と‐ちょうト調‥テウ ト音を主音として構成された調子。→調ちょう3㋒ と‐ちょう斗帳・戸帳‥チヤウ (斗ますをふせた形だからいう) ①帳台の上にかけるとばり。帳台の四隅に柱を立て、天井を組み、この周りに冬は平絹、夏は生絹のとばりを垂らす。 ②神仏を安置した龕がんなどの前に懸けたとばり。金襴・緞子どんす・綾・錦などで作り、中央上部に華鬘けまんを飾る。 と‐ちょう徒長‥チヤウ 肥料の過多や光線の不足などが原因で、植物の茎葉が伸びすぎること。 ⇒とちょう‐し【徒長枝】 と‐ちょう都庁‥チヤウ 東京都庁の略称。東京都の行政事務を管理する役所。 と‐ちょう登頂‥チヤウ ⇒とうちょう ど‐ちょう土塚(→)土墳どふんに同じ。 ど‐ちょう度牒‥テフ 律令制で、僧尼となる者に所定の手続をとるよう、太政官が関係官庁や僧綱そうごうに通達した公文書。また、僧尼であることの証明書。度縁。告牒。公験くげんど‐ちょう怒張‥チヤウ ①(血管などが)ふくれあがること。 ②肩などをいからし張ること。 ③書道で、やたらにつっぱったような字様をいう。通常「険抜けんばつ怒張」と熟して用いる。 ど‐ちょう怒潮‥テウ 怒り狂ううしお。激しく寄せる潮流。 とちょう‐し徒長枝‥チヤウ‥ 樹木の潜伏芽や不定芽から非常な勢いで伸長する枝。軟弱で開花・結実しない。庭木や果樹では切り取る。 ⇒と‐ちょう【徒長】 とちよ‐ぐさ豊千代草】 松の異称。蔵玉集「―、松、松のみや植ゑける時を―」 どち‐ら何方】 〔代〕 ①定められない方向を指す語。不定・疑問を表す。 ▷口語では「どっち」よりも丁寧な言い方。「―へ行かれますか」 ②定められない場所・人・事・物。 ▷多く、二つの中から一つを選ぶ時に使う。「どれ」を丁寧に表現する場合にも使う。狂言、布施無経ふせないきょう「―をぞ非時にすればようござるに」。「―様」「―がお好きですか」「―でも結構です」 ドチリナ‐キリシタンDoctrina Christã ポルトガル】 (16世紀ポルトガル語の訛)キリスト教の教理入門書。キリシタン版の一つ。現存する諸本のうち、天草本ドチリナ‐キリシタンは1592年(文禄1)ポルトガル宣教師がローマ字綴の日本語で問答体に記したもの。当時の日本語(京都方言と推定)の音韻・語法・語彙の研究上貴重な資料。 →文献資料[どちりいなきりしたん] とち‐りよう‐きせい土地利用規制】 都市計画において、地域の土地の利用・収益・処分等を規制すること。 とち‐りよう‐ず土地利用図‥ヅ 土地の利用状況を示した地図。国や地方公共団体によって作成され、地域計画などに利用する。国土地理院作成の2万5000分の1図など。 とち‐りんり土地倫理】 (land ethics)土地の利用や保全に関する倫理。土地を、人間が征服し所有する商品とみなすことを批判し、土壌・水・植物・動物の総体の全体性・安定性・美観に価値を置こうとする。アメリカの環境倫理学者レオポルド(A. Leopold1887〜1948)が提唱。 とち・る 〔自五〕 ①舞台で、せりふ・しぐさをまちがえる。 ②転じて、やりそこなう。しくじる。浮世床「こつちは―・り切つて、まごまごうろたへる」 とつ】 物の表面が部分的に出ばっていること。でこ。↔凹おう とつ】 舌打ちをする音。叱る声。また、事の意外に驚き怪しむ声。 とつ‐おいつ (取リツ置キツの転)あれこれと。特に、あれやこれやと思い迷うこと。とっつおいつ。浄瑠璃、仮名手本忠臣蔵「頼まれた人々へ詞も立ずと―思案するほど」 とつ‐おう凸凹‥アフ たかひく。でこぼこ。おうとつ。 とつ‐おん訥音】 発音障害の一種。一定の音または一連の音の発音が不能あるいは不正確なもの。 とっ‐か特化トククワ 他と異なる特別な物・事としてあること。また、特別扱いにすること。 とっ‐か特価トク‥ 特別に安い値段。特別の割引値段。「―品」 とっ‐か特科トククワ 特殊の科目。 ⇒とっか‐ぶたい【特科部隊】 ⇒とっか‐へい【特科兵】 とっ‐か得花トククワ (世阿弥の用語)能で花の本質を悟得した芸境。九位「既に―に至る初入頭なり」 とっ‐か徳化トククワ 徳によって教化すること。また、徳に感化されて善に移ること。 と‐つか十握・十拳】 (「つか」は小指から人差指までの幅)10握りの長さ。約80〜100センチメートル。 ⇒とつか‐しね【十握稲】 ⇒とつか‐の‐つるぎ【十握剣】 とつか戸塚】 ①東京都新宿区北部の地区。住宅・商業地区で、東端に早稲田大学がある。 ②横浜市西部の区。東海道の宿駅から発達し、現在は住宅地域であるが、工場の進出も著しい。 とつか戸塚】 姓氏の一つ。 ⇒とつか‐せいかい【戸塚静海】 と‐つか取柄】 弓・鞭などの握るところ。 と‐づか斗束】 〔建〕斗ますをのせた束つか。高欄の地覆じふくと架木ほこぎとの間にある束。組物の間においたものは間斗束けんとづかという。 どっ‐か読過ドククワ ①読みとおすこと。読みおわること。読了。 ②うっかり気づかず読んでしまうこと。 トッカータtoccata イタリア】 〔音〕ハープシコード・オルガン・ピアノなどの鍵盤楽器用の即興的で技巧的な楽曲。分散和音や装飾音が多用される。16世紀半ば以降、特にバロック時代にイタリア・ドイツで盛行。 →トッカータとフーガ ニ短調 提供:コロムビアミュージックエンタテインメント(株) ドッガー‐バンクDogger Bank】 北海中部、イングランド沖にある浅堆せんたい。タラ・ニシン・カレイの大漁場。英蘭戦争・第一次大戦の海戦場。 どっ‐かい読会ドククワイ (reading)(イギリスの議会で、印刷術の進歩しなかった時代に、書記官に議案を三度朗読させたことに起こるという)議会で法令などを審議する際、最初に全体的に検討し、次いで各条審議をなし、最後に重ねて全体的に検討し決定する制度。日本の旧議院法には三読会の規定があったが、現在の国会法にはない。 どっ‐かい読解ドク‥ 文章を読んでその意味を理解し、解釈すること。「―力」 とっかえ‐ひっかえ取っ換え引っ換え‥カヘ‥カヘ (トリカエヒキカエの音便)あれこれと、いろいろにかえてみること。「試着室で―着てみる」 とっかえ‐べい取っ替えべい‥カヘ‥ (「取っ替えべい取っ替えべい」と呼んで売って歩いたから)古鉄ふるかね類と引きかえに飴を売り歩いた行商人。 とっ‐かかり取っ掛り】 (トリカカリの音便)手がかり。手始め。とりつき。 とっ‐かく凸角】 〔数〕2直角よりも小さい角。 とっ‐かく突角】 つき出た突端。突起したかど。 とつ‐がく突顎「直顎ちょくがく参照。 どっ‐かく独覚ドク‥ ①〔仏〕(→)縁覚えんがくに同じ。 ②目に光があたらないようにするなどのために、灯火の周りに据えておく土器のようなもの。〈日葡辞書〉 とっかけ‐とっかけ取っ掛け取っ掛け】 (トリカケトリカケの音便)次々と続けて。とっかけひっかけ。狂言、素襖落「余り大盃で―下されたらば」 とつか‐しね十握稲】 10握りほどある長い稲穂。よく実った稲穂。顕宗紀「新墾の―を浅甕あさらけに醸める酒おおみき⇒と‐つか【十握・十拳】 とつか‐せいかい戸塚静海】 幕末・明治初期の蘭医。遠州掛川の人。江戸で蘭学を学んだ後、長崎でシーボルトに医学を学ぶ。江戸で開業し、種痘所を開設。のち幕府奥医師となる。文海はその養子。(1799〜1876) ⇒とつか【戸塚】 どっ‐かつ独活ドククワツ ウドの異称。また、その根の漢方生薬名。発汗・駆風・鎮痛剤とする。 とっ‐かてん特火点トククワ‥ (→)トーチカのこと。 どっか‐と 〔副〕 ①重い物を置くさま。「背負った荷物を―おろす」 ②重々しく、ゆったりと腰をおろすさま。「―あぐらをかく」 とつか‐の‐つるぎ十握剣】 刀身の長さが10握りほどある剣。神代紀「遂に所帯はかせる―を抜きて」 ⇒と‐つか【十握・十拳】 とっか‐ぶたい特科部隊トククワ‥ 陸上自衛隊で、各種の火砲を主な装備とする部隊。旧陸軍の砲兵にあたる。 ⇒とっ‐か【特科】 とっか‐へい特科兵トククワ‥ 旧陸軍で歩兵以外の兵科、すなわち騎・砲・工・航空・輜重しちょう・憲兵などの兵科の兵。 ⇒とっ‐か【特科】 とっか‐よう徳化窯トククワエウ 中国福建省泉州市徳化にある古窯。宋代に開かれ、明・清代に仏像などの優れた白磁を産出。 どっ‐かり ①重いものが動かしようもなく確実にある場所を占めているさま。「―座りこむ」 ②重いものが落ちてえぐられた穴が深く大きいさま。比喩的にもいう。「株で―大穴をあけた」 ③物がにわかに減ったり増えたりするさま。どかっと。「体重が―と減る」 とつ‐かわトツカハ あわてせくさま。浄瑠璃、義経千本桜「君が顔見たさ逢ひたさ―と、河連かわつらが奥の亭歩みくる間も」 とつ‐がわ十津川‥ガハ 奈良県南部、山上ヶ岳に発源して南流し、北山川と合して熊野川となり、太平洋に注ぐ川。所々に急流があり、流域の木材を筏いかだに組んで流した。長さ約90キロメートル。 十津川 撮影:的場 啓 ⇒とつがわ‐ごう【十津川郷】 とつがわ‐ごう十津川郷‥ガハガウ 十津川流域一帯の山村集落。源義経・護良もりよし親王の隠れた地として知られる。幕末、ここの郷士は禁中守衛のため上洛し、また天誅組に加わった。1889年(明治22)十津川の氾濫で大きな被害を受け、数百戸が北海道に移住、新十津川村(現、空知支庁新十津川町)を開いた。 ⇒とつ‐がわ【十津川】 とっ‐かん吶喊】 (まず息をとめ、次いで爆発的に大声をあげる意)大勢が一時にわめきさけぶこと。鬨ときの声を挙げること。 とっ‐かん突貫‥クワン ①つきつらぬくこと。つきとおすこと。 ②(鬨ときの声を挙げて)敵の陣に突撃すること。吶喊。 ③一気に突き進むこと。「―工事」 ⇒とっかん‐さぎょう【突貫作業】 とっかん‐さぎょう突貫作業‥クワン‥ゲフ 休まず一気に終わらせる作業。 ⇒とっ‐かん【突貫】 とつ‐かんすう凸関数‥クワン‥ 関数のグラフ上の2点に対し、グラフの2点間の部分が常に2点を結ぶ線分の下側に現れるような関数。この時、この関数のグラフは下に凸であるという。↔凹関数 とっ‐き凸起】 中だかく盛りあがること。また、そのもの。 とっ‐き突起】 ①部分的につきでること。また、そのもの。「―物」「虫様―」 ②にわかに起こり立つこと。 とっ‐き特記トク‥ 特別に取り上げ、またその重要さがはっきりわかるように、書き記すこと。「―に値する」 とっ‐き徳器トク‥ 人徳と器量。徳と才能。 どっ‐き毒気ドク‥ ①毒を含んだ気。毒性。古今和歌集著聞集7「―治すべき由」 ②⇒どっけ ど‐つき度付き】 眼鏡などのレンズに度3㋓が付いていること。「―のゴーグル」 ど‐づき胴突き⇒どうづき とつぎ‐おしえ‐どり嫁教鳥‥ヲシヘ‥ (→)鶺鴒せきれいの異称。〈倭名類聚鈔18とつぎ‐さき嫁ぎ先】 嫁に行った先。嫁入り先。婚家。 とつき‐とおか十月十日‥トヲ‥ 10カ月と10日。胎児が母の胎内にいる期間としていう。 とつぎ‐どり嫁ぎ鳥】 「とつぎおしえどり」の略。 どっ‐きゃく独客ドク‥ 茶の湯で、ひとりだけの客。 どっ‐きゃく独脚ドク‥ 1本あし。隻脚。 とっ‐きゅう特急トクキフ ①特別急行の略。「―列車」 ②特に急ぐこと。「―で仕事を片付ける」 とっ‐きゅう特級トクキフ 1級よりもさらに上の特別の等級。「―品」 ⇒とっきゅう‐かん【特級官】 とっきゅう‐かん特級官トクキフクワン 国家公務員の最高級官。旧親任官。内閣総理大臣・最高裁判所長官の類。 ⇒とっ‐きゅう【特級】 とっ‐きょ特許トク‥ (patent) ①特定の人のために新たに特定の権利を設定する行政行為。 ②新規で有益な発明について特許法に基づいて独占権を付与すること。 ⇒とっきょ‐きぎょう【特許企業】 ⇒とっきょ‐きょく【特許局】 ⇒とっきょ‐けん【特許権】 ⇒とっきょ‐げんぼ【特許原簿】 ⇒とっきょ‐じむしょ【特許事務所】 ⇒とっきょ‐しんぱん【特許審判】 ⇒とっきょ‐ちょう【特許庁】 ⇒とっきょ‐ひん【特許品】 ⇒とっきょ‐ほう【特許法】 どっ‐きょ独居ドク‥ ひとりいること。ひとりで住むこと。「―老人」 ⇒どっきょ‐かんぼう【独居監房】 とっ‐きょう凸鏡‥キヤウ (→)凸面鏡とつめんきょうに同じ。 とっ‐きょう徳教トクケウ 道徳によって人を善道に導く教え。 どっ‐きょう読経ドクキヤウ ⇒どきょう どっきょ‐かんぼう独居監房ドク‥バウ 一人だけを拘禁する監房。独房。 ⇒どっ‐きょ【独居】 とっきょ‐きぎょう特許企業トク‥ゲフ 国から特許を受けている公企業。電気事業・ガス事業・地方鉄道事業の類。 ⇒とっ‐きょ【特許】 とっきょ‐きょく特許局トク‥ 特許庁の前身。 ⇒とっ‐きょ【特許】 とっきょ‐けん特許権トク‥ 産業財産権の一つで、特許法に基づく権利。特許登録を受けた発明に係る物や方法の生産・使用・譲渡等を排他的・独占的になしうる権利。特許庁への登録は、従来の技術水準に比して新規でかつ進歩性を備えた発明で、産業上利用できるものについて認められる。権利の存続期間は出願の日から20年。→実用新案権⇒とっ‐きょ【特許】 とっきょ‐げんぼ特許原簿トク‥ 特許権の設定・変更・移転・消滅などに関する事項を登録するために特許庁に備え付けられた公簿。 ⇒とっ‐きょ【特許】 とっきょ‐じむしょ特許事務所トク‥ 弁理士の事務所。 ⇒とっ‐きょ【特許】 とっきょ‐しんぱん特許審判トク‥ 特許権に関する争訟について特許庁審判部でなされる手続。 ⇒とっ‐きょ【特許】 とっきょ‐ちょう特許庁トク‥チヤウ 発明・実用新案・意匠および商標に関する事務を行う経済産業省の外局。 ⇒とっ‐きょ【特許】 とっきょ‐ひん特許品トク‥ 特許権のある発明品。また、特許権のある方法で製作した物品。 ⇒とっ‐きょ【特許】 とっきょ‐ほう特許法トク‥ハフ 新規で有益な発明について、登録により独占権を付与し、これによって優れた発明を奨励するための法律。現行法は1959年制定。 ⇒とっ‐きょ【特許】 とっ‐きん特金トク‥ 特定金銭信託の略。 ドッキングdocking】 ①宇宙空間で二つの人工衛星や宇宙船を連結させること。 ②別々のものが結合して一つになること。 どっきん‐ほう独禁法ドク‥ハフ 独占禁止法の略。 とっく疾っく】 (トクの促音化) ①以前。また、ずっと以前。浄瑠璃、夕霧阿波鳴渡「遣手の玉が咄にて―より聞き付け」。「そんなことは―に知っていた」 ②早く。すみやかに。急に。浄瑠璃、雪女五枚羽子板「―御供申さんため参候仕る」 ⇒とっく‐の‐むかし【疾っくの昔】 とつ・ぐ嫁ぐ】 〔自五〕 ①交合する。今昔物語集7「僧、忽に鬼に嬈なやまされて、既に女鬼と―・ぎぬ」 ②縁づく。嫁にゆく。孝徳紀「未だ―・がざる女むすめ」。「資産家に―・ぐ」 どっ‐く毒鼓ドク‥ 〔仏〕毒を塗った鼓。これを打てば聞く者みな死ぬという。涅槃経に出て、その教えが衆生しゅじょうの煩悩を殺害することをたとえていう。日蓮宗では、折伏しゃくぶくの方法として毒鼓結縁の談が盛んに行われる。↔天鼓てんく ドックdok オランダ】 ①艦船の建造・修理に用いる、乾ドック・浮ドックなどの施設。また、船を引き入れて水位調整のできる係留ドックなどの施設。船渠せんきょ。〈和蘭字彙〉 ドック 撮影:関戸 勇 ②人間ドックの略。 ど‐つ・くど突く】 〔他五〕 ⇒どづく ドッグdog】 ①犬。 ②ホットドッグの略。 ⇒ドッグ‐イヤー【dog year】 ⇒ドッグ‐ファイト【dogfight】 ⇒ドッグ‐フード【dog food】 ⇒ドッグ‐レース ⇒ドッグ‐レッグ【dogleg】 ど‐づ・くど突く】 〔他五〕 (ドは接頭語。ドツクとも)こづく。なぐる。打つ。狂言、丼礑どぶかっちり「―・いて、いさかはする」 ドッグ‐イヤーdog year】 (犬の1年は人の7年に当たるという俗説から)時代の移り変りや技術革新の激しいことをいう語。 ⇒ドッグ【dog】 とっくつ突厥⇒とっけつ とっく‐と篤と】 〔副〕 (トクトの促音化)よくよく。とっくりと。鹿の巻筆「われら―思案した」 と‐つ‐くに外つ国】 (「外の国」の意) ①畿内以外の国。景行紀「―に班はべらしめよ」 ②日本以外の国。外国。異国。 とっく‐の‐むかし疾っくの昔】 よほど以前。ずいぶん前。とうのむかし。「あの人とは―に別れた」 ⇒とっく【疾っく】 ドッグ‐ファイトdogfight】 戦闘機どうしの激しい空中戦。 ⇒ドッグ【dog】 ドッグ‐フードdog food】 犬専用の餌として売られる品。 ⇒ドッグ【dog】 とっくみ‐あい取っ組み合い‥アヒ とっくみあうこと。くみうちをすること。格闘。「―の喧嘩」 とっくみ‐あ・う取っ組み合う‥アフ 〔自五〕 互いに取り組む。くみうちをする。格闘する。 とっく‐り徳利】 (トクリの促音化) ①⇒とくり。 ②とっくりの形に似た襟。タートル‐ネック。 ⇒とっくり‐つばめ【徳利燕】 ⇒とっくり‐ばち【徳利蜂】 ⇒とっくり‐やし【徳利椰子】 とっくり 〔副〕 ①得心がゆくまで念入りに物事を行うさま。狂言、抜殻「今一度―と見定めてから申上げずばなるまい」。「手に取って―眺める」「一晩―と考える」 ②深く心に感じたり得心したりするさま。「忠告が―と心にしみた」 とっくり‐つばめ徳利燕(→)コシアカツバメの異称。 ⇒とっく‐り【徳利】 とっくり‐ばち徳利蜂】 ドロバチ科のハチの総称。また、その一種。体長約13ミリメートルで、黒く、黄斑がある。腹柄は細く、飛ぶ時には腹部を曲げる。泥で徳利形の巣を作り、シャクトリムシ類を捕らえ、幼虫の餌とする。 とっくりばち キアシトックリバチ 提供:ネイチャー・プロダクション ⇒とっく‐り【徳利】 とっくり‐やし徳利椰子】 インド洋マスカリン諸島原産のヤシ科の小高木。暖帯・亜熱帯で栽培される。幹は淡褐色で落葉の跡が横線状に並び、下半部が徳利のように膨らむ。 ⇒とっく‐り【徳利】 ドッグ‐レース (dog racing)犬の競走。競馬と同様、観客は金銭を賭けてたのしむ。 ⇒ドッグ【dog】 ドッグ‐レッグdogleg】 ゴルフのコースが「く」の字形に曲がっていること。 ⇒ドッグ【dog】 とっ‐くん特訓トク‥ 特別に行う訓練。能力の向上のため短期間集中的に行う訓練。 とっけ 峰の尖ったところ。とんげ。 どっ‐け毒気ドク‥ (ドッキとも) 人を憎み、また人の気持を害するような感情。わるぎ。「―のない人」 ⇒毒気に当てられる ⇒毒気を抜かれる とっ‐けい特恵トク‥ 特別の恩恵。 ⇒とっけい‐かんぜい【特恵関税】 とっ‐けい篤敬トク‥ 人情に厚くつつしみ深いこと。篤実恭敬。 トッケイtokay】 〔動〕大守宮おおやもり。鳴き声からの名。 とっけい‐かんぜい特恵関税トク‥クワン‥ 特定の地域・国からの輸入品に対して課せられる、一般税率よりも低い税率の関税。歴史的には重商主義時代と1930年代に本国・植民地間で行われ、今日では戦前からの既存特恵のほか、70年国連貿易開発会議(UNCTAD)で合意された、すべての発展途上国に対する一般特恵が行われている。 ⇒とっ‐けい【特恵】 とつ‐げき突撃】 突進して攻撃を加えること。 ⇒とつげき‐たい【突撃隊】 とつげき‐たい突撃隊】 (Sturmabteilung)ナチ党の下部組織。街頭での宣伝や暴力衝突を担い、ナチ党の政権掌握後、組織が巨大になったが、1934年幹部が粛清され、無力化。略称、SA ⇒とつ‐げき【突撃】 どっ‐けし毒消しドク‥ ⇒どくけし とっけつ突厥】 (Türküt)トルコ系の遊牧民。また、その遊牧民が支配した国。6世紀中葉、アルタイ山麓に起こり、柔然の支配を破って独立、伊利可汗と称し、モンゴル高原・中央アジアに大遊牧帝国を建設。6世紀後半、東西に分裂し、630年以後前後して唐に征服されたが、682年東突厥が復興し(突厥第二帝国)、744年ウイグルに滅ぼされた。東アジア遊牧民最初の文字を残した。 ⇒とっけつ‐もじ【突厥文字】 どっけつ‐しょう毒血症ドク‥シヤウ ジフテリア・破傷風・ガス壊疽えそなどで、細菌毒素が血液中に入り、全身に種々の障害をおこすもの。毒素血症。 とっけつ‐もじ突厥文字】 8世紀頃に突厥民族が使用した音素文字。起源はアラム文字、またはソグド文字といわれる。8世紀前半のオルホン碑文が発見され、19世紀末にトムセンが解読。 ⇒とっけつ【突厥】

どち‐ら【何方】🔗🔉

どち‐ら何方】 〔代〕 ①定められない方向を指す語。不定・疑問を表す。 ▷口語では「どっち」よりも丁寧な言い方。「―へ行かれますか」 ②定められない場所・人・事・物。 ▷多く、二つの中から一つを選ぶ時に使う。「どれ」を丁寧に表現する場合にも使う。狂言、布施無経ふせないきょう「―をぞ非時にすればようござるに」。「―様」「―がお好きですか」「―でも結構です」

どっち‐つかず【何方付かず】🔗🔉

どっち‐つかず何方付かず】 いずれとも定まらず、あいまいなこと。「―の態度」 ⇒どっ‐ち【何方】 ○何方へ転んでもどっちへころんでも 両者のうちどちらになっても。大差ないという意を表す。 ⇒どっ‐ち【何方】

○何方へ転んでもどっちへころんでも🔗🔉

○何方へ転んでもどっちへころんでも 両者のうちどちらになっても。大差ないという意を表す。 ⇒どっ‐ち【何方】 ドッチ‐ボール ドッジボールの訛。 どっち‐みち何方道】 〔副〕 いずれにしても。結局は。どのみち。「―勝てない勝負」 ⇒どっ‐ち【何方】 とっち・める取っちめる】 〔他下一〕 (トッテシ(締)メルの約) ①十分に身につける。奴俳諧「学問を身に―・めてする頃に」 ②厳重に叱りつける。また、やりこめる。「生意気だから―・めてやろう」

どっち‐みち【何方道】🔗🔉

どっち‐みち何方道】 〔副〕 いずれにしても。結局は。どのみち。「―勝てない勝負」 ⇒どっ‐ち【何方】

○何方もどっちどっちもどっち🔗🔉

○何方もどっちどっちもどっち 双方とも大した違いはなく、どちらも良くない。 ⇒どっ‐ち【何方】 とっちゃん‐ぼうや父っちゃん坊や‥バウ‥ 一人前の年齢に達していながら、思慮・分別などに幼い面のある男。 どっちょう‐ごえどっちょう声ドツテウゴヱ (歴史的仮名遣ドツチヤウとも)どなり声。浄瑠璃、妹背山婦女庭訓「堅木作りの―」 どっ‐ちらけ 非常に興ざめであることをいう俗語。 とっちりとん‐ぶしとっちりとん節】 俗曲。三味線の前弾きの終りに「とっちりとん」と弾く。文化・文政(1804〜1830)頃流行。 とっちり‐ものとっちり者】 酔っぱらい。酔漢。誹風柳多留3「髪置は乳母も―になり」 とっ・ちる 〔自上一〕 (→)「とちる」に同じ。花暦八笑人「少し―・る所が有る様だ」 とっつ‐おいつ (取リツ置キツの音便)(→)「とつおいつ」に同じ。狂言、蜘盗人「―思案のいたすに」 とっ‐つかま・える取っ捕まえる‥ツカマヘル 〔他下一〕 「つかまえる」を俗っぽく強めていう語。「必ず―・えてやる」 とっ‐つかま・る取っ捕まる】 〔自五〕 「つかまる」を俗っぽく強めていう語。「すりが―・る」 とっ‐つき取っ付き】 (トリツキの転) ①取り付くこと。また、最初に接した印象。「―の悪い人」 ②一番手前の位置。「―の部屋」 ③物事の初め。「―からしくじる」 とっつき‐にく・い取っ付き難い】 〔形〕 威厳があったり無愛想であったりして、親しく近づきかねる。 とっ‐つ・く取っ付く】 〔自五〕 トリツクの音便。 とっ‐つけ取付】 ①鞍の後輪しずわの四方手しおでにつける紐。餉付かれいつけ。 ②刀剣の柄つかの縁金物。 とっつ‐まいつ (→)「とつおいつ」に同じ。 とっ‐て取っ手・把手】 手に持つためにとりつけた、器物の突き出た部分。つまみ。え。とりて。「ドアの―」 とって 〔助詞〕 (主に近世語)トテの促音化。東海道中膝栗毛2「それだ―、やね屋がながつぼねのふきかへに行きやアしめへし」 とっ‐てい突梯】 つかまえどころのないこと。世俗に逆らわず、世の流れのままになるさま。 とっ‐てい突堤】 陸岸から海中または河中に長く突き出た堤防状の構築物。港・湾では防波堤とし、河口では水深を維持するための防砂堤とし、海岸では人工的に砂浜を作るために用いられる。 とって‐おき取って置き】 ①後日の用意にと大切にしまっておくこと。また、そのもの。「―のウィスキー」 ②晴着。一張羅いっちょうら。浄瑠璃、心中刃は氷の朔日「五十余りの女房の―をば濡らさじと」 とって‐かえ・す取って返す‥カヘス 〔自五〕 目的地に至ってすぐ、あるいは途中から急いで引き返す。「忘れ物に気づいて―・す」 とって‐かわ・る取って代わる‥カハル 〔自五〕 ある位置を占めていたものにかわって、その位置を占める。「社長に―・る」「パソコンが紙と鉛筆に―・った」 とって‐つけた‐よう取って付けた様‥ヤウ 無理にあとから付け加えたように、わざとらしく不自然なさま。「―なお世辞」 とって・でる取って出る】 〔自下一〕 「出る」を強めていう語。狂言、靱猿「猿が―・でましたもので御座らう」 とって‐の・く取って退く】 〔自四〕 「退く」を強めていう語。天草本伊曾保物語「―・いてこの恨みを思ひ知らせうずるものを」 とって‐も 〔副〕 「とても」を強めた語。「―うれしい」 とっても‐つかぬ取っても付かぬ】 そっけないさま。受けつけようともしないさま。浄瑠璃、心中二つ腹帯「―挨拶に、重ねて返す詞なく」 とっ‐と 〔副〕 ①程度のはなはだしいさま。全く。ほんとに。浄瑠璃、仮名手本忠臣蔵「かか様といへば、―世帯染む」 ②時間・場所などのはるかに離れているさま。ずっと。浄瑠璃、傾城反魂香「―前から藤袴と契約有りと申しなば」 ドットdot】 ①点。ぽつ。ポイント。 ②コンピューターの表示装置や印字装置で文字・記号などを構成する点。 ③水玉みずたま模様。 ⇒ドット‐コム【dot-com】 ⇒ドット‐プリンター【dot printer】 ⇒ドット‐マップ【dot map】 どっ‐と 〔副〕 ①大勢の人の歓声・笑い声・どよめきなどが聞こえるさま。「会場が―沸いた」 ②一時に大量の物や人が押し寄せるさま。「水が―流れ込む」 ③急激にその状態になるさま。「―疲れが出る」「―床につく」 ⇒どっとしない とっとき取っとき(→)「とっておき」に同じ。 ドット‐コムdot-com】 インターネットのドメイン名で、企業を表す「.com」。インターネット関連の企業名にも用いる。 ⇒ドット【dot】 とつ‐と‐して突として】 だしぬけに。にわかに。突然。

どなた【何方】🔗🔉

どなた何方】 〔代〕 ①不定・疑問の方向や位置について言及するのに使う語。どちら。どっち。狂言、吟じ聟「―からござりました」 ②「だれ」の丁寧な言い方。狂言、連歌毘沙門「こなたは―でござるぞ」。「―かおいででしょうか」

なに‐ざま【何方】🔗🔉

なに‐ざま何方】 どういう方面。源氏物語末摘花「―の事ぞ」 ○名にし負うなにしおう (シは強めの助詞)「名に負う」を強めたもの。古今和歌集「名にし負はばいざこととはむ都鳥」 ⇒な【名】

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