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かた【形・型】🔗⭐🔉
かた【形・型】
➊(ふつう「形」と書く)(→)「かたち」1に同じ。
①形状。「三日月―」「―くずれ」
②事があったあとに残り、それがあったと知られるようなしるし。あとかた。源氏物語蓬生「昔だにあるかなきかなりし中門など、まして―もなくなりて」
③模様。あや。允恭紀「細紋ささら―」
④占いの際に現れるしるし。うらかた。万葉集14「告のらぬ妹が名―に出でむかも」
⑤銭の表。古銭で文字の刻まれた面。↔なめ。
⑥物に似せて作った形。肖像。図画。法華義疏長保点「像カタに触れて心を置かずはあるべけむや」
⑦貸したしるしとして取った物。抵当。浄瑠璃、大職冠「年季のこの玉を、たつた三百の―に張つて」。「借金の―にとられる」
➋(ふつう「型」と書く)個々のものの形を生ずるもととなるもの、または個々の形から抽象されるもの。
①形を作り出すもとになるもの。鋳型・型紙などの類。「―を取る」
②伝統・習慣として決まった形式。「―破りの人」
③武道・芸能・スポーツなどで、規範となる方式。「踊りの―」「攻めの―」
④ものを類に分けた時、それぞれの特質をよく表した典型。そのような形式・形態。タイプ。パターン。「ハムレット―」「流行の―」
⑤決まった大きさ。サイズ。
⇒型に嵌まる
⇒型に嵌める
⇒形の如く
かた‐いた【型板・形板】🔗⭐🔉
かた‐いた【型板・形板】
①物の形をかたどった板。木工・石工などが標準として用いる。古くは形木とも。
型板
提供:竹中大工道具館
②薄い亜鉛・銅などの金属板に模様を彫刻したもの。捺染なっせんするのに用いる。

かた‐いたガラス【型板硝子】🔗⭐🔉
かた‐いたガラス【型板硝子】
片面または両面に細かな凹凸模様をつけた板ガラス。
かたうち‐さぎょう【型打ち作業】‥ゲフ🔗⭐🔉
かたうち‐さぎょう【型打ち作業】‥ゲフ
金属品の大量生産に用いる作業方式で、一定の品物を製するのに、一つの型で打抜きまたは成型作業を行うこと。
かた‐おき【型置き】🔗⭐🔉
かた‐おき【型置き】
①模様を切り抜いた原紙を物の上に置いて塗料を塗り、その模様をあらわし出すこと。また、それをする人。
②(→)「型付け」1に同じ。
かた‐おし【型押し】🔗⭐🔉
かた‐おし【型押し】
圧力や熱を加えて凹凸や模様をつけること。
かた‐おち【型落ち】🔗⭐🔉
かた‐おち【型落ち】
電化製品・通信機器などで、新しい型が出たため旧型になること。また、最新型でないもの。「―のパソコン」
かた‐がみ【型紙】🔗⭐🔉
かた‐がみ【型紙】
①模様を彫り抜いた厚紙。布帛ふはくにあてて模様を捺染なっせんするのに用いる。型付紙。
②洋裁や手芸などで、作ろうとするものの形を製図して切った紙。これを布などにあてて裁断する。「―を取る」
かた‐くずれ【型崩れ】‥クヅレ🔗⭐🔉
かた‐くずれ【型崩れ】‥クヅレ
衣服や靴などが、本来の形を失って見栄えが悪くなること。
かたごめ‐き【型込機】🔗⭐🔉
かたごめ‐き【型込機】
(→)造型機に同じ。
かた‐こもん【型小紋】🔗⭐🔉
かた‐こもん【型小紋】
型紙を使って染め出した小紋。
かた‐し【型師】🔗⭐🔉
かた‐し【型師】
鋳型いがたを作る人。
かた‐しき【型式】🔗⭐🔉
かた‐しき【型式】
航空機・船舶・自動車などの、基本的な構造・設備・外形によって分類する、特定の型。モデル。
⇒かたしき‐しょうめい【型式証明】
かたしき‐しょうめい【型式証明】🔗⭐🔉
かたしき‐しょうめい【型式証明】
航空機の型式の設計が一定の安全上の基準に適合しているという証明。型式ごとに行われる。→耐空証明
⇒かた‐しき【型式】
かた‐ぞめ【型染め】🔗⭐🔉
かた‐ぞめ【型染め】
染色法の一つ。型紙を用いて文様を染め出すもの。描染かきぞめ・絞り染などに対していう。
型染め
撮影:関戸 勇

かた‐つき【形付・型付】🔗⭐🔉
かた‐つき【形付・型付】
①文様のついていること。また、そのもの。
②サラサの別称。
かた‐つけ【型付け】🔗⭐🔉
かた‐つけ【型付け】
①型紙を布の上にあて、染料を捺おして模様をつけること。捺染なっせんのこと。また、それを行う職人。型置き。
②(→)仕舞付しまいづけに同じ。
⇒かたつけ‐しょくにん【型付け職人】
⇒かたつけ‐ぞめ【型付け染】
かたつけ‐しょくにん【型付け職人】🔗⭐🔉
かたつけ‐しょくにん【型付け職人】
型付けを業とする職人。
⇒かた‐つけ【型付け】
かたつけ‐ぞめ【型付け染】🔗⭐🔉
かたつけ‐ぞめ【型付け染】
模様を型付けにした染物。
⇒かた‐つけ【型付け】
かた‐どおり【型通り】‥ドホリ🔗⭐🔉
かた‐どおり【型通り】‥ドホリ
一定の方式に従ったまま。きまりきったとおり。「―の挨拶」
○型に嵌まるかたにはまる🔗⭐🔉
○型に嵌まるかたにはまる
世間一般の方式に従っていて、独創性・新鮮味がない。「型に嵌まった挨拶」
⇒かた【形・型】
○型に嵌めるかたにはめる🔗⭐🔉
○型に嵌めるかたにはめる
決まった枠にはめて個性や独創性をなくす。「子供を―」
⇒かた【形・型】
かたにほん‐もろ【片二本諸】
(→)四本諸撚糸しほんもろよりいとに同じ。
かた‐にわ【堅庭】‥ニハ
堅い地面。古事記上「弓腹ゆはら振り立てて―は向股むかももに踏みなづみ」
かた‐にん【堅人】
⇒かたじん
かた・ぬ【結ぬ】
〔他下二〕
結び束ねる。ひとまとめにする。万葉集18「年の内のこと―・ね持ち」
かた‐ぬき【肩抜】
古代の占法。鹿の肩骨を抜きとり、波波迦ははかの木で焼いて表面に生じた裂け目の形で吉凶を占うもの。
かた‐ぬぎ【肩脱ぎ】
①着物の上部を脱ぐこと。はだぬぎ。
②中古、節会せちえなどの宴席で、装束の袍ほうを肩脱いで、くつろぐこと。
③能装束の着方の一つ。上着の法被はっぴまたは長絹ちょうけんの右片袖を脱ぎ、それを三角に畳んで背中に巻きあげること。修羅物の後ジテや竜神などに用いる。→脱ぎ下げ
かた‐ぬきで【片抜手】
泳法の一つ。水面に横臥し煽あおり足を使用し、上方の手を抜いては水を掻き抜き、下方の手は抜かないで掻く法。
かた‐ぬ・ぐ【肩脱ぐ】
〔自四〕
①上衣を半ばぬいで下衣の肩をあらわす。大唐西域記長寛点「服は則ち巾を横たへ右に袒カタヌゲり」
②肌をあらわにする。肌ぬぐ。
かた‐ね【片寝・偏寝】
①身体の左側または右側ばかりを下にして寝ること。
②鳥屋とやで一度毛の生えかわった鷹たか。かたがえりの鷹。
かた‐ね【固根・癤】
(→)根太ねぶとに同じ。〈倭名類聚鈔3〉
かた‐ねぶり【片眠り】
ねむるともなくねむること。いねむり。まどろみ。うたたね。新撰六帖1「老いらくの―するともしびのもと」
かた‐ねり【片練】
①練り(練歩)の礼法の一つ。
②「精好織せいごうおり」参照。
かた‐ねり【固練・固煉】
固めにねること。また、その物。「―の白粉おしろい」
かたの【交野】
①淀川の左岸、大阪府交野市・枚方ひらかた市(河内国交野郡)にある台地。平安時代の皇室領の遊猟地。桜の名所。(歌枕)
②大阪府北東部の市。大阪市の衛星都市。人口7万8千。
かた‐の【堅箆】
3年を経過した矢竹でつくった堅い矢がら。征矢そやに最もよい。
かだ‐の‐あずままろ【荷田春満】‥アヅマ‥
江戸中期の国学者・歌人。羽倉氏。伏見稲荷社の祠官。古典・国史を研究して復古神道を唱道、また、子弟を教育。弟子賀茂真淵は万葉研究を、甥荷田在満は有職故実研究を継承。著「春葉集」「万葉集僻案抄」「万葉集訓釈」「創学校啓」「日本書紀訓釈」「出雲風土記考」など。(1669〜1736)
⇒かだ【荷田】
かだ‐の‐ありまろ【荷田在満】
江戸中期の国学者。羽倉氏。春満あずままろの甥で、その養子。田安宗武に仕え、養父の有職故実の研究を継承、また「国歌八論」を著して歌道革新に貢献。(1706〜1751)
⇒かだ【荷田】
かたの‐かもいけ【片野鴨池】
石川県加賀市にある池。マガン・ヒシクイ・トモエガモなどの越冬地。ラムサール条約湿地の一つ。
かた‐もの【型物】🔗⭐🔉
かた‐もの【型物】
①ろくろの代りに型で成形した陶磁器。
②演出様式・所作などが固定した歌舞伎狂言。
かた‐やぶり【型破り】🔗⭐🔉
かた‐やぶり【型破り】
①定型または月並みな型を破っていること。また、そのもの。「―な発想」
②風変りなこと。また、そのもの。「―の人物」
カタログ【catalogue フランス・ イギリス・catalog アメリカ・型録】🔗⭐🔉
カタログ【catalogue フランス・ イギリス・catalog アメリカ・型録】
(「型録」は当て字)目録。商品目録。営業案内。「電化製品の―」
⇒カタログ‐ショッピング【catalogue shopping】
⇒カタログ‐レゾネ【catalogue raisonné フランス】
かた‐わく【型枠】🔗⭐🔉
かた‐わく【型枠】
コンクリートを打ちこみ成形するための枠組。仮枠。
けい【型】🔗⭐🔉
けい【型】
土で作った鋳がた。転じて、物の形をかたどったもの。また、同類から抽象される形式。かた。
けい‐しき【形式・型式】🔗⭐🔉
けい‐しき【形式・型式】
(form)事物の内容に対し、外から認められるものとしての形。特に、個々の形に重点を置く場合と、通じて見られる型に重点を置く場合とがあり、また、内容と切り離していることを強調する場合がある。
①うわべに現れた形。外見。外形。時として、実質を問わないという非難のニュアンスがある。「通り一遍の―だけで済ます」
②事務などを進めるための、文書の体裁や執るべき手続。「この届の―は不備だ」「―を踏んで面会を求める」
③芸術作品の美的効果を高めるように、作品の構成する諸部分を配合する仕方。
④〔哲〕物事の材料・内容と切り離して、構造・型・枠組を抽象してえられるもの。材料・内容を整序し統一する働きをもつ。哲学上の概念としては形相けいそうと言われる。↔質料。
⇒けいしきがくてき‐けんきゅうほう【型式学的研究法】
⇒けいしき‐げんご【形式言語】
⇒けいしき‐しゃかいがく【形式社会学】
⇒けいしき‐しゅぎ【形式主義】
⇒けいしき‐てき【形式的】
⇒けいしきてき‐しんじつしゅぎ【形式的真実主義】
⇒けいしき‐とうや【形式陶冶】
⇒けいしき‐ば・る【形式張る】
⇒けいしき‐はん【形式犯】
⇒けいしき‐び【形式美】
⇒けいしき‐ほう【形式法】
⇒けいしき‐めいし【形式名詞】
⇒けいしき‐ろん【形式論】
⇒けいしき‐ろんりがく【形式論理学】
けいしきがくてき‐けんきゅうほう【型式学的研究法】‥キウハフ🔗⭐🔉
けいしきがくてき‐けんきゅうほう【型式学的研究法】‥キウハフ
考古学で、遺物の型式(type)(形態・材質・技法などによって分類した各グループの持つ特徴)の変遷を進化あるいは退化の過程としてとらえ、その新古を推定する研究法。層位学的方法と共に相対年代の判定に用いる。
⇒けい‐しき【形式・型式】
[漢]型🔗⭐🔉
型 字形
筆順
〔土部6画/9画/教育/2331・373F〕
〔音〕ケイ(漢)
〔訓〕かた
[意味]
①いがた。物の形を造るもとになる、かた。「原型・紙型・型式」
②基準や模範となる様式。タイプ。「典型・模型」
[解字]
形声。「土」+音符「刑」(=わくに入れる)。粘土で作った鋳がたの意。「型」がもとになる形すなわち原型を示すのに対し、「形」はそれぞれの物のすがたや様子をさす。
[下ツキ
奇型・原型・紙型・詩型・成型・船型・造型・体型・定型・典型・文型・母型・模型・流線型・類型


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