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せき‐しょう【夕照】‥セウ🔗⭐🔉
せき‐しょう【夕照】‥セウ
ゆう日のひかり。ゆうばえ。ゆうやけ。
せっ‐けい【夕景】セキ‥🔗⭐🔉
せっ‐けい【夕景】セキ‥
①夕方の景色。ゆうげしき。
②(セキエイの慣用読み)夕日の光。夕日。夕影せきえい。
ゆう‐あがり【夕上がり】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐あがり【夕上がり】ユフ‥
漁師のとった魚がその日の夕方市場に上がること。また、その魚。鶉衣「肴は宮の―を荷ひつれ」
ゆう‐あさり【夕漁り】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐あさり【夕漁り】ユフ‥
鳥が夕方に餌などをあさること。永久百首「かし鳥鳴きつ―して」
ゆう‐いろ【夕色】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐いろ【夕色】ユフ‥
夕ばえの色。夕方らしい色合い。拾玉集7「松よりほかに藤の―」
ゆう‐うら【夕占・夕卜】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐うら【夕占・夕卜】ユフ‥
(→)「ゆうけ」に同じ。万葉集13「玉桙の道に出で立ち―をわが問ひしかば」
ゆう‐がお【夕顔】ユフガホ(植物)🔗⭐🔉
ゆう‐がお【夕顔】ユフガホ
①(夕に花を開いて朝しぼむからいう)ウリ科の蔓性一年草。ヒョウタンはこの変種。北半球の熱帯原産。茎・葉に粗毛を有し、葉は腎臓形、つけ根に巻鬚まきひげがある。夏の夜に白色の合弁花を開き、果実は長楕円形か球形で大きい。食用とし、また、干瓢かんぴょうに製する。火鉢・置物などにも用いる。〈[季]夏〉。源氏物語夕顔「かの白く咲けるをなん、―と申し侍る」
②(→)ヨルガオの通称。
⇒ゆうがお‐ひょうたん【夕顔瓢箪】
⇒ゆうがお‐べっとう【夕顔別当】
ゆうがお【夕顔】ユフガホ(作品名他)🔗⭐🔉
ゆうがお【夕顔】ユフガホ
①源氏物語の巻名。また、その女主人公の名。初め頭中将とうのちゅうじょうに愛され玉鬘を産んだが、のち光源氏の寵を受け、ある夜、物怪もののけに襲われて息が絶える。
②能。鬘物。源氏物語の夕顔の死を脚色し、その霊の成仏を描く。「半蔀はしとみ」と類曲。
③地歌・箏曲。京風手事物。菊岡検校作曲。八重崎検校箏手付。
ゆうがお‐ひょうたん【夕顔瓢箪】ユフガホヘウ‥🔗⭐🔉
ゆうがお‐ひょうたん【夕顔瓢箪】ユフガホヘウ‥
〔動〕(→)エビガラスズメの異称。
⇒ゆう‐がお【夕顔】
ゆうがお‐べっとう【夕顔別当】ユフガホ‥タウ🔗⭐🔉
ゆうがお‐べっとう【夕顔別当】ユフガホ‥タウ
〔動〕(→)エビガラスズメの異称。
⇒ゆう‐がお【夕顔】
ゆう‐か・く【夕掛く】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐か・く【夕掛く】ユフ‥
〔自下二〕
夕方になる。暮方になる。詞花和歌集秋「朝顔も―・くるまで匂はざらめや」
ゆう‐かげ【夕陰】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐かげ【夕陰】ユフ‥
夕方、物の陰となる所。夕方の物陰。万葉集10「影草の生ひたる宿の―に鳴く蟋蟀こおろぎは聞けど飽かぬかも」
⇒ゆうかげ‐ぐさ【夕陰草】
ゆう‐かげ【夕影】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐かげ【夕影】ユフ‥
①夕方の日の光。夕日の光。万葉集10「―に来鳴くひぐらし」
②夕日をうけた姿。源氏物語紅葉賀「一日ひとひの源氏の御―ゆゆしうおぼされて」
⇒ゆうかげ‐どり【夕影鳥】
ゆうかげ‐ぐさ【夕陰草】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆうかげ‐ぐさ【夕陰草】ユフ‥
①夕方の光に照らされている草。また、夕方、物陰に咲く草ともいう。万葉集4「わが宿の―の白露の」
②松の異称。
③(→)ムクゲの異称。
④アサガオの異称。(莫伝抄)
⇒ゆう‐かげ【夕陰】
ゆうかげ‐どり【夕影鳥】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆうかげ‐どり【夕影鳥】ユフ‥
(→)ホトトギスの異称。
⇒ゆう‐かげ【夕影】
ゆう‐がし【夕河岸】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐がし【夕河岸】ユフ‥
魚河岸で夕方に立つ市。漁船の帰港を待って新鮮な魚を扱う。〈[季]夏〉。根無草後編「―の阿字本不生の背ごしなます」
ゆう‐がすみ【夕霞】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐がすみ【夕霞】ユフ‥
日暮方に立つ霞。晩霞。〈[季]春〉
ゆう‐がらす【夕烏】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐がらす【夕烏】ユフ‥
夕方飛ぶ烏。夕方ねぐらに帰る烏。
ゆう‐かり【夕狩・夕猟】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐かり【夕狩・夕猟】ユフ‥
夕方にする狩。万葉集1「朝猟に今立たすらし―に今立たすらし」
ゆう‐かわ【夕川】ユフカハ🔗⭐🔉
ゆう‐かわ【夕川】ユフカハ
夕方の川。夕方渡る川。万葉集1「舟競きおひ―渡る」
ゆう‐かん【夕刊】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐かん【夕刊】ユフ‥
夕刻に刊行する日刊新聞。↔朝刊
ゆう‐きぬた【夕砧】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐きぬた【夕砧】ユフ‥
夕方に聞こえてくる、砧を打つ音。侘しさを感じさせるものとしていう。宵砧よいきぬた。小夜砧さよきぬた。〈[季]秋〉
ゆう‐ぐも【夕雲】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐ぐも【夕雲】ユフ‥
夕方たつ雲。夕べの雲。
ゆう‐ぐもり【夕曇り】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐ぐもり【夕曇り】ユフ‥
夕方曇ること。また、その曇り空。
ゆう‐くれない【夕紅】ユフクレナヰ🔗⭐🔉
ゆう‐くれない【夕紅】ユフクレナヰ
「夕暮」に紅くれないをいいかけた語。また、夕方、西の空の紅になること。金葉和歌集春「入日さす―の色はえて」
ゆう‐け【夕占・夕卜】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐け【夕占・夕卜】ユフ‥
夕方、辻に立って往来の人の話を聞き、それによって吉凶・禍福をうらなうこと。また、そのうらない。夕方にする辻占つじうら。ゆううら。ゆうけのうら。万葉集16「―にも卜うらにもそ問ふ」
⇒ゆうけ‐の‐うら【夕占の卜】
ゆう‐げ【夕食・夕餉】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐げ【夕食・夕餉】ユフ‥
(古くは清音)夕暮の食事。ゆうしょく。晩飯。夕飯。晩餐。内裏名所百首「鳥羽田の里の朝け―に」。日葡辞書「ユウケ。ユウメシ」
ゆう‐けい【夕景】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐けい【夕景】ユフ‥
夕方。日ぐれ。晩景。「―の集会」
ゆう‐げしき【夕景色】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐げしき【夕景色】ユフ‥
夕方の景色。暮色。
ゆうけ‐の‐うら【夕占の卜】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆうけ‐の‐うら【夕占の卜】ユフ‥
(→)夕占に同じ。
⇒ゆう‐け【夕占・夕卜】
ゆう‐けぶり【夕煙・夕烟】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐けぶり【夕煙・夕烟】ユフ‥
(→)「ゆうけむり」に同じ。
ゆう‐けむり【夕煙・夕烟】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐けむり【夕煙・夕烟】ユフ‥
①夕方立つ煙。
②夕食をととのえる時に立つ煙。夕餉ゆうげの煙。
ゆう‐ごえ【夕声】ユフゴヱ🔗⭐🔉
ゆう‐ごえ【夕声】ユフゴヱ
夕方、聞こえる声。夕方の声。拾玉集4「旅衣妻どふ鹿の―に」
ゆう‐こく【夕刻】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐こく【夕刻】ユフ‥
夕方の時刻。夕暮れ時。夕方。ひぐれ。「明―参上致します」
ゆう‐ごち【夕東風】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐ごち【夕東風】ユフ‥
夕方に吹く東風。〈[季]春〉
ゆう‐ごはん【夕御飯】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐ごはん【夕御飯】ユフ‥
夕飯ゆうはんを丁寧にいう語。
ゆう‐こり【夕凝り】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐こり【夕凝り】ユフ‥
霜・雪などが夕方になってこり固まること。また、そのもの。万葉集11「―の霜置きにけり」
ゆう‐ざ【夕座】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐ざ【夕座】ユフ‥
〔仏〕法華八講・最勝講などで、夕方設けられる読経や講経の座。落窪物語3「朝座―の講師に、鈍色にびいろの袷の衣どもかづけ給ふ」↔朝座
ゆう‐ざくら【夕桜】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐ざくら【夕桜】ユフ‥
夕方にながめる桜の花。〈[季]春〉
ゆう‐さらず【夕さらず】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐さらず【夕さらず】ユフ‥
夕べごとに。毎夕。万葉集10「―河蝦かわず鳴くなる三輪川の」
ゆう‐さり【夕さり】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐さり【夕さり】ユフ‥
夕方になること。また、その時。くれがた。ゆうされ。古今和歌集旅「―のかれいひたうべけるに」
⇒ゆうさり‐つ‐かた【夕さりつ方】
ゆうさり‐つ‐かた【夕さりつ方】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆうさり‐つ‐かた【夕さりつ方】ユフ‥
夕方ごろ。夕方。古今和歌集別「―帰りなむとしける時に」
⇒ゆう‐さり【夕さり】
ゆう‐さ・る【夕さる】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐さ・る【夕さる】ユフ‥
〔自四〕
(「さる」は移動する意)夕方になる。万葉集19「明け立たば松のさ枝に―・らば月に向ひて」
ゆう‐され【夕され】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐され【夕され】ユフ‥
ユウサリの転。蜻蛉日記下「―のねやのつまづま眺むれば」。日葡辞書「ユウザレ」
ゆう‐され‐ば【夕されば】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐され‐ば【夕されば】ユフ‥
夕べになると。古事記中「―風吹かむとそ木の葉さやげる」↔朝されば
ゆう‐しお【夕潮・夕汐】ユフシホ🔗⭐🔉
ゆう‐しお【夕潮・夕汐】ユフシホ
夕方に満ちてくる潮、または引いて行く潮。万葉集20「―に船を浮けすゑ」
ゆう‐しぐれ【夕時雨】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐しぐれ【夕時雨】ユフ‥
①夕方降る時雨。〈[季]冬〉。新古今和歌集秋「下紅葉かつ散る山の―」
②香の名。沈じんの一種。
ゆう‐したかぜ【夕下風】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐したかぜ【夕下風】ユフ‥
夕方、地面をはうようにして吹いて来る風。山家集「夏山の―の涼しさに」
ゆう‐しも【夕霜】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐しも【夕霜】ユフ‥
夕方におく霜。新古今和歌集旅「―払ふ蔦の下道」
ゆう‐しょく【夕食】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐しょく【夕食】ユフ‥
夕方の食事。夕飯。ゆうげ。
ゆう‐すげ【夕菅】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐すげ【夕菅】ユフ‥
ユリ科の多年草。山地の草原に自生。高さ約1メートル。初夏、淡黄色のユリに似た細長い花をつける。一日花で夕方開いて翌日の午前中にしぼむ。キスゲ。〈[季]夏〉
ユウスゲ
提供:OPO

ゆう‐ずつ【夕星・長庚】ユフヅツ🔗⭐🔉
ゆう‐ずつ【夕星・長庚】ユフヅツ
(古くはユフツヅ)夕方西天に見える金星。宵の明星。ちょうこう。
ゆう‐ぜち【夕節】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐ぜち【夕節】ユフ‥
盆・正月などの節日せちにちの夕方に馳走を振る舞うこと。夕方の節振舞せちぶるまい。浄瑠璃、雪女五枚羽子板「沙汰しやんなと―の人にまぎれて入りにけり」↔朝節あさせち
ゆう‐ぜみ【夕蝉】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐ぜみ【夕蝉】ユフ‥
夕方に鳴く蝉。〈[季]夏〉
ゆう‐ぞら【夕空】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐ぞら【夕空】ユフ‥
夕方の空。「真っ赤な―」
ゆう‐たま‐ぐさ【夕玉草】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐たま‐ぐさ【夕玉草】ユフ‥
竹の葉におく露の異称。蔵玉集「月に聞く―の秋風に音はいつより寝覚めとはまし」
ゆう‐ちどり【夕千鳥】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐ちどり【夕千鳥】ユフ‥
夕方の千鳥。夕べにとび立つ千鳥。〈[季]冬〉
○有知無知三十里ゆうちむちさんじゅうり
[世説新語捷悟](後漢の楊脩と曹操が共に江南の地を歩いていた時、見かけた碑文を、楊脩は即座に理解したが曹操は三十里ほど歩いてようやく悟った、という故事から)知恵のある者と知恵のない者との差の甚だしいことにいう。
⇒ゆう‐ち【有知・有智】
ゆう‐つ‐かた【夕つ方】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐つ‐かた【夕つ方】ユフ‥
ゆうがた。土佐日記「今日の―」
ゆう‐づき【夕月】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐づき【夕月】ユフ‥
夕方の月。〈[季]秋〉
⇒ゆうづき‐よ【夕月夜】
ゆうづき‐よ【夕月夜】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆうづき‐よ【夕月夜】ユフ‥
(古くはユフヅクヨ)
①月の出ている夕暮。
②陰暦10日ごろまでの、夕方だけ月のある夜。〈[季]秋〉
⇒ゆう‐づき【夕月】
ゆう‐づく‐よ【夕月夜】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐づく‐よ【夕月夜】ユフ‥
[一]〔名〕
①夕方の月。万葉集10「―清く照るらむ高松の野に」
②夕月のある日暮れ方。夕方月の出る頃の夜。万葉集8「―心もしのに白露の置くこの庭に蟋蟀こおろぎ鳴くも」
[二]〔枕〕
「くらし(暗し)」「いる(入る)」「おぼつかなし」にかかる。
ゆうつげ‐どり【夕告鳥】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆうつげ‐どり【夕告鳥】ユフ‥
ユウツケドリ(木綿付鳥)の転。
ゆう‐つづ【夕星・長庚】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐つづ【夕星・長庚】ユフ‥
⇒ゆうずつ。万葉集10「―も通ふ天道を」。日葡辞書「ユウツヅ」
ゆうづる【夕鶴】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆうづる【夕鶴】ユフ‥
戯曲。木下順二作。1949年初演。佐渡島の昔話「鶴の恩返し」に基づく民話劇。主役つうの創造は作者の戯曲全体の根源をなす。
ゆう‐と【夕戸】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐と【夕戸】ユフ‥
夕方の意。一説に、ゆうべに閉じる戸。古事記下「―にはい寄り立たす」
ゆう‐とどろき【夕轟き】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐とどろき【夕轟き】ユフ‥
①恋情などのために暮れがた胸のさわぐこと。堀河百首恋「慕ひくる恋のやつこの旅にても身のくせなれや―は」
②夕方、どことなく物音の騒がしく聞こえること。また、その物音。新撰六帖1「市に出でて―の民の声かな」
ゆう‐な【夕菜】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐な【夕菜】ユフ‥
夕飯のおかず。催馬楽、我が門に「朝菜摘み―摘み」
ゆう‐ながめ【夕眺め】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐ながめ【夕眺め】ユフ‥
夕景色を眺めること。夕べの物思い。曠野「あやにくに煩ふ妹が―」(越人)
ゆう‐なぎ【夕凪】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐なぎ【夕凪】ユフ‥
夕方、波風がなぐこと。夕方、海風かいふう2と陸風とが交替する時、一時海上が無風状態となること。〈[季]夏〉。万葉集7「―に漁あさりする鶴たず」。「瀬戸の―」
ゆう‐ねまどい【夕寝惑い】ユフ‥マドヒ🔗⭐🔉
ゆう‐ねまどい【夕寝惑い】ユフ‥マドヒ
(→)「夕惑い」に同じ。
ゆう‐ばえ【夕映え】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐ばえ【夕映え】ユフ‥
①夕日の光を受けて物が美しく見えること。また、夕日に照りかがやく姿。源氏物語薄雲「柱によりゐ給へる―いとめでたし」
②夕日に空が赤く染まること。夕焼け。「―の空」
ゆう‐はふる【夕羽振る】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐はふる【夕羽振る】ユフ‥
夕ぐれに鳥が羽ばたくように、風が吹いて波がゆれる。万葉集2「朝羽振る風こそ寄せめ―浪こそ来寄せ」
ゆう‐ば・ゆ【夕映ゆ】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐ば・ゆ【夕映ゆ】ユフ‥
〔自下二〕
夕日の光を受けて物が美しく輝いて見える。夕映えする。山家集「躑躅咲く山の岩かげ―・えて」
ゆうばり【夕張】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆうばり【夕張】ユフ‥
北海道中央部の市。石狩炭田の炭鉱都市として発達。南大夕張炭鉱などがあった。閉山後は、映画とのゆかりが深い。メロン栽培が盛ん。人口1万3千。
⇒ゆうばり‐がわ【夕張川】
⇒ゆうばり‐さんち【夕張山地】
⇒ゆうばり‐たんでん【夕張炭田】
ゆうばり‐がわ【夕張川】ユフ‥ガハ🔗⭐🔉
ゆうばり‐がわ【夕張川】ユフ‥ガハ
北海道中央部を流れる川。夕張山地中の芦別岳あしべつだけに発源し、S字形に屈曲して石狩川に注ぐ。長さ136キロメートル。
⇒ゆうばり【夕張】
ゆうばり‐さんち【夕張山地】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆうばり‐さんち【夕張山地】ユフ‥
北海道中央部に南北に連なる山地。東側の富良野盆地を挟んで大雪・十勝火山群と日高山脈とに対する。最高峰は芦別岳で標高1726メートル。
⇒ゆうばり【夕張】
ゆうばり‐たんでん【夕張炭田】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆうばり‐たんでん【夕張炭田】ユフ‥
夕張山地の西側にある炭田。石狩炭田の南部を占めたが、近年すべて閉山。
⇒ゆうばり【夕張】
ゆう‐ばれ【夕晴れ】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐ばれ【夕晴れ】ユフ‥
夕方、空が晴れあがること。東山万句「―の蕀の花に日のうつり」(菖波)
ゆうべ【夕べ】ユフベ🔗⭐🔉
ゆうべ【夕べ】ユフベ
(古くは清音)
①日が暮れて夜が始まろうとする頃。ゆうがた。万葉集1「霜零ふりて寒き―は」→朝あした。
②(「昨夜」と書く。一説にヨベの転。これによれば、歴史的仮名遣はユウベ)きのうの夕方または夜。昨夜。よんべ。源平盛衰記12「―も今朝も御熟米をだにも御覧じ入れさせ給はず」。「―は眠れなかった」
③夕方から始まる催し物。「音楽の―」
⇒ゆうべ‐け【昨夜気】
⇒夕べを残す
○夕べを残すゆうべをのこす🔗⭐🔉
○夕べを残すゆうべをのこす
夜に入ってもなお夕方の趣を残し留める。
⇒ゆうべ【夕べ】
ゆう‐へん【雄編・雄篇】イウ‥
雄大な編章。すぐれた著作。
ゆう‐べん【雄弁】イウ‥
①人に感銘を与える、巧みで力強い弁舌。「―を振るう」
②(「―に」の形で副詞的に用いて)ある事実などをはっきり表していること。「事実が―に物語っている」
⇒ゆうべん‐じゅつ【雄弁術】
ゆうべん‐じゅつ【雄弁術】イウ‥
公衆の前で、明確に印象的に自分の意見を発表する術。
⇒ゆう‐べん【雄弁】
ゆう‐ほ【遊歩】イウ‥
そぞろあるき。散歩。漫歩。三遊亭円朝、松と藤芸妓の替紋「これよりぶらぶら―を致して母の墓参りをして」
⇒ゆうほ‐じょう【遊歩場】
⇒ゆうほ‐どう【遊歩道】
ゆう‐ほう【友邦】イウハウ
互いに親しい交わりのある国。
ゆう‐ほう【友朋】イウ‥
ともだち。朋友。
ゆう‐ほう【雄峰】イウ‥
雄大な山。
ゆう‐ぼう【有望】イウバウ
将来に望みの多いこと。見込みのあること。「前途―な青年」「―株」
ゆうほう‐そう【遊方僧】イウハウ‥
行脚あんぎゃの僧。
ユー‐ボート【U-Boat】
(Unterseeboot ドイツ)第一次・第二次大戦に使用したドイツの潜水艦。ウー‐ボート。
ゆう‐ぼく【遊牧】イウ‥
牧草や水を求めて一定の領域内を馬・牛・羊などの家畜の群れとともに移動する牧畜形態。その家畜の乳・毛皮・肉などを主な生活・交易手段とする。
⇒ゆうぼく‐みん【遊牧民】
ゆうぼく‐みん【遊牧民】イウ‥
遊牧しながら季節的・周期的に移動する人々。農耕生活を営む定着民とはまったく異なる文化圏を形成。住地は農耕の営めない中央アジア・イラン・アラビアなどの草原・乾燥・半砂漠地帯。
⇒ゆう‐ぼく【遊牧】
ゆうほ‐じょう【遊歩場】イウ‥ヂヤウ
散歩場。運動場。あそびば。プロムナード。
⇒ゆう‐ほ【遊歩】
ゆうほ‐どう【遊歩道】イウ‥ダウ
散歩のために作られた道路。散歩道。
⇒ゆう‐ほ【遊歩】
ユー‐ボルト【U-bolt】
U字形をしたボルト。
ゆう‐まい【雄邁】イウ‥
雄々しくつよいこと。性質が雄々しくすぐれていること。
ゆう‐まがき【夕籬】ユフ‥
夕方のまがき。夕方の妓楼の店先をいう語。浄瑠璃、大磯虎稚物語「思はぬ人にも大磯の長者が門の―」
ゆう‐まぐれ【夕間暮れ】ユフ‥
(「まぐれ」は目暗れの意)夕方うす暗くてよく見えないこと。また、その頃。夕ぐれ。源氏物語若紫「―ほのかに花の色を見て」
ゆう‐まし【夕まし】ユフ‥
ゆうべ。ゆうぐれ。散木奇歌集「日も―に蛙なくなり」
ゆう‐まどい【夕惑い】ユフマドヒ
宵の口からねむがること。宵惑い。夕寝惑い。落窪物語2「―し給うて臥し給ひぬ」↔朝惑い
ゆうみ‐ぐさ【夕見草】ユフ‥
松の異称。
ゆう‐みけ【夕御食】ユフ‥
夕方召し上がる食事。祝詞、祈年祭「朝御食、―の」
ゆう‐みや【夕宮】ユフ‥
夕方の御殿。「朝宮」と対で用い、朝夕住む御殿の意となる。万葉集2「朝宮を忘れ給ふや―を背き給ふや」
ゆう‐みょう【勇猛】‥ミヤウ
〔仏〕勇ましく強いこと。ゆうもう。平家物語5「文覚、無上の願を起して、―の行を企つ」
⇒ゆうみょう‐しょうじん【勇猛精進】
ゆう‐みょう【幽妙】イウメウ
奥深く言いようもなくすぐれているさま。
ゆう‐みょう【幽冥】イウミヤウ
⇒ゆうめい
ゆうみょう‐しょうじん【勇猛精進】‥ミヤウシヤウ‥
勇猛心をもって苦難にかち、進んで仏道を修行すること。
⇒ゆう‐みょう【勇猛】
ゆう‐みん【遊民】イウ‥
職業もなく遊んで暮らしている人。のらくら者。夏目漱石、それから「三十になつて―として、のらくらしてゐるのは、如何にも不体裁だな」。「高等―」
ゆうみん‐ざい【誘眠剤】イウ‥
眠気を催させる薬。催眠導入剤。
ゆう‐む【有無】イウ‥
あることとないこと。うむ。
ゆう‐めい【有名】イウ‥
①名を有すること。
②世間に広く名の知られていること。名高いこと。「世界的に―な学者」「―人」
↔無名。
⇒ゆうめい‐ぜい【有名税】
⇒ゆうめい‐むじつ【有名無実】
ゆう‐めい【勇名】
勇者であるという名声。勇ましくて強いという評判。「―を轟とどろかす」「―を馳せる」
ゆう‐めい【幽明】イウ‥
①暗いことと明るいこと。
②幽界と顕界げんかい。冥土めいどと現世。
⇒幽明相隔つ
⇒幽明界を異にする
ゆう‐めい【幽冥】イウ‥
①かすかで暗いこと。
②冥土。黄泉よみじ。
⇒ゆうめい‐かい【幽冥界】
ゆう‐まぐれ【夕間暮れ】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐まぐれ【夕間暮れ】ユフ‥
(「まぐれ」は目暗れの意)夕方うす暗くてよく見えないこと。また、その頃。夕ぐれ。源氏物語若紫「―ほのかに花の色を見て」
ゆう‐まし【夕まし】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐まし【夕まし】ユフ‥
ゆうべ。ゆうぐれ。散木奇歌集「日も―に蛙なくなり」
ゆうみ‐ぐさ【夕見草】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆうみ‐ぐさ【夕見草】ユフ‥
松の異称。
ゆう‐みけ【夕御食】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐みけ【夕御食】ユフ‥
夕方召し上がる食事。祝詞、祈年祭「朝御食、―の」
ゆう‐みや【夕宮】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐みや【夕宮】ユフ‥
夕方の御殿。「朝宮」と対で用い、朝夕住む御殿の意となる。万葉集2「朝宮を忘れ給ふや―を背き給ふや」
ゆう‐もみじ【夕紅葉】ユフモミヂ🔗⭐🔉
ゆう‐もみじ【夕紅葉】ユフモミヂ
夕日に映える紅葉。〈[季]秋〉
ゆう‐やけ【夕焼け】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐やけ【夕焼け】ユフ‥
日没の際、地平線に近い空が紅色に染まる現象。日光が空中を昼間よりも長い距離通ってくるため、青色の光は散乱され、波長の長い赤色や黄色の光が多く透過するので起こる。空ぼてり。晩霞。〈[季]夏〉。「―や夕山雉きぎす赤鳥居」(一茶)
夕焼け
撮影:高橋健司

ゆう‐やま【夕山】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆうやま‐おろし【夕山颪】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆうやま‐おろし【夕山颪】ユフ‥
夕方、山から吹きおろす風。
⇒ゆう‐やま【夕山】
ゆうやま‐かげ【夕山陰】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆうやま‐かげ【夕山陰】ユフ‥
夕山の陰。また、その陰となる場所。
⇒ゆう‐やま【夕山】
ゆうやま‐かぜ【夕山風】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆうやま‐かぜ【夕山風】ユフ‥
夕山から吹く風。夕方の山風。
⇒ゆう‐やま【夕山】
ゆうやま‐ざくら【夕山桜】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆうやま‐ざくら【夕山桜】ユフ‥
夕山にある桜。夕方の山桜。
⇒ゆう‐やま【夕山】
ゆう‐やまぶき【夕山吹】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐やまぶき【夕山吹】ユフ‥
(→)花山吹に同じ。
ゆう‐やみ【夕闇】ユフ‥🔗⭐🔉
ゆう‐やみ【夕闇】ユフ‥
夕方の暗さ。日が落ちて月がのぼるまでの暗さ。特に、月の出のおそい旧暦20日前後にいう。万葉集4「―は路たづたづし月待ちて行かせわが背子その間まにも見む」。「―が迫る」
[漢]夕🔗⭐🔉
夕 字形
筆順
〔夕部0画/3画/教育/4528・4D3C〕
〔音〕セキ(漢) ジャク(呉)
〔訓〕ゆう・ゆうべ
[意味]
日のくれがた。ひぐれ。ゆうぐれ。(対)朝。「夕陽・朝夕ちょうせき・ちょうじゃく・一朝一夕」
[解字]
三日月を描いた象形文字。月の出るころの意。
[下ツキ
一夕・今夕・七夕・旦夕・朝夕・日夕
[難読]
夕食ゆうけ・夕餉ゆうげ・夕星ゆうずつ


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