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い‐おう【以往・已往】‥ワウ🔗🔉

い‐おう以往・已往‥ワウ (本来「以往」はある時から後、「已往」はある時から前の意。日本で混用) ①ある時から後。以後。 ②ある時から前。以前。太平記24「又以往には土御門院の御宇元久三年に」

い‐かん【以還・已還】‥クワン🔗🔉

い‐かん以還・已還‥クワン その後。このかた。以来。

い‐げ【以下・已下】🔗🔉

い‐げ以下・已下】 それより下。いか。

い‐こう【已講】‥カウ🔗🔉

い‐こう已講‥カウ 〔仏〕 ①三会さんえ已講師の略。奈良(南京)または天台(北京)の三会の講師を勤め終えた者の称。探題。→擬講。 ②天台宗・浄土宗などの学階の一種。

い‐こう【以降・已降】‥カウ🔗🔉

い‐こう以降・已降‥カウ ある時から後。以後。「明治―」

い‐じょう【以上・已上】‥ジヤウ🔗🔉

い‐じょう以上・已上‥ジヤウ ①程度・数量などについて、それより多い、または優れていること。法律・数学などでは、基準の数量を含みそれより上。「18歳―」「中級―」「予想―のでき」 ②これまで続けてきたこと。今までに述べたこと。「―で報告を終わります」 ③手紙・目録・箇条書などの末に記して、「これまでで終わる」という意を表す語。「太郎・次郎・三郎、―3名」 ④高度の位置・技量などに達すること。至花道「是を集め、非を除けて、―して時々上手の見する」 ⑤御目見以上おめみえいじょうの略。 ⑥(接続助詞のように)…からには。…の上は。「約束した―、必ず実行いたします」 ↔以下

いぜん‐けい【已然形】🔗🔉

いぜん‐けい已然形】 文語活用形の一つ。確定条件を表す。主として、下に助詞の「ば」「ど」「ども」をうけ、また、「こそ」の係りの結びとなる。「落つれば」の「落つれ」の類。

すで‐に【既に・已に】🔗🔉

すで‐に既に・已に】 〔副〕 ①以前に起こっている、または済んでいる意を表す。早くに。とっくに。万葉集17「君に因りわが名は―立田山」。「―述べたとおり」 ②のこらず。あまねく。ことごとく。万葉集17「天の下―おほひて降る雪の」 ③もはや。すんでのことに。古今著聞集10「ただ締めに締めまさりければ―沫を吹きて死なむとしけり」。日葡辞書「スデニシ(死)ナウトイタイタ」。「―手遅れだ」「―12月も半ば」 ④まぎれもなく。平家物語2「この少将は、―かの大納言が嫡子なり」。「この一事で罪状は―明白だ」 ⇒すでに‐して【既にして】

やま‐ない【止まない・已まない】🔗🔉

やま‐ない止まない・已まない】 (動詞連用形にテを添えた形に続けて)いつまでも…する。大いに…する。「期待して―」

や・む【止む・已む・罷む】🔗🔉

や・む止む・已む・罷む】 [一]〔自五〕 長く続いている現象や状態が自然にとまり消え失せる意。 ①自然現象などが時が来て消え失せる。おしまいになる。万葉集4「浦吹く風の―・む時なかれ」。万葉集8「時待ちて降りし時雨の雨―・みぬ」。「嵐が―・む」 ②続いていたものにきまりがつく。落着する。後が続かなくなる。万葉集15「わたつみの海に出でたる飾磨しかま川絶えむ日にこそあが恋ひ―・まめ」。源氏物語夕顔「心苦しきあやまちにても―・みぬべきを、いとねたく負けて―・みなむを心にかからぬ折なし」。大鏡良相「五位にて典薬助、主殿頭などいひていと浅くて―・み給ひにき」。日葡辞書「ナキヤム」。「倒れてのち―・む」「いくさが―・む」 ③物事が中止になる。古今和歌集「斎院をかへんとしけるを、其の事―・みにければ」 ④病気・気持などがおさまる。癒える。拾遺和歌集「我こそや見ぬ人恋ふる病すれあふ日ならでは―・む薬なし」。平家物語3「法皇御憤りいまだ―・まず」 [二]〔他四〕 ①事を終りにする。源氏物語末摘花「負けては―・まじの御心さへ添ひて」 ②中止する。徒然草「おのが分を知りて及ばざる時は、速やかに―・むを智と言ふべし」 [三]〔他下二〕 ⇒やめる(下一)

やむ‐な・い【止むない・已むない】🔗🔉

やむ‐な・い止むない・已むない】 〔形〕[文]やむな・し(ク) 致し方がない。仕方がない。やむをえない。「悔やんでも―・いことながら」「廃業の―・きに到る」

やむ‐なく【止むなく・已むなく】🔗🔉

やむ‐なく止むなく・已むなく】 〔副〕 仕方なく。やむを得ず。

やむ‐に‐やまれぬ【止むに止まれぬ・已むに已まれぬ】🔗🔉

やむ‐に‐やまれぬ止むに止まれぬ・已むに已まれぬ】 止めようとしても止められない。そうするよりほかない。「―思い」

やむ‐を‐えず【止むを得ず・已むを得ず】🔗🔉

やむ‐を‐えず止むを得ず・已むを得ず】 〔副〕 仕方なく。やむなく。「―中止する」

やむ‐を‐えない【止むを得ない・已むを得ない】🔗🔉

やむ‐を‐えない止むを得ない・已むを得ない】 ほかにどうすることもできない。仕方がない。「―用事で欠席する」「中止も―」

やめ【止め・已め】🔗🔉

やめ止め・已め】 やめること。停止。中止。「―にする」

や・める【止める・已める・辞める・罷める】🔗🔉

や・める止める・已める・辞める・罷める】 〔他下一〕[文]や・む(下二) ①続いていた動作・状態に決まりをつけさせる。絶やす。停止する。万葉集12「梓弓末の中ごろよどめりし君にはあひぬ嘆きは―・めむ」。後撰和歌集「暮れ果てば月も待つべし女郎花雨―・めてとは思はざらなむ」。日葡辞書「トガヲヤムル」。「煙草を―・める」 ②就いていた職・地位などを退く。「会社を―・める」「委員長を―・める」 ③しようとしていたことを思いとどまる。平家物語6「いさめ申ししかば、殿にいるる事を―・められける」。「外出を―・める」 ④病気・癖などをなおす。源氏物語帚木「さがなさも―・めむと思ひて」。源氏物語手習「今はかばかりにていたはり―・め奉り給へ」 ⑤雨などが降りやむのを待つ。歌舞伎、与話情浮名横櫛「もう今にやみませう。御遠慮なしに少し―・めてお出でなされませ」 ◇「辞める」は2に使う。「罷める」も普通は2に使う。

やんぬる‐かな【已んぬる哉】🔗🔉

やんぬる‐かな已んぬる哉】 (ヤミヌルカナの音便。「已矣」「已矣乎」「已矣哉」などの訓読)もうおしまいだ。今となってはどうにもしかたがない。

[漢]已🔗🔉

 字形 〔己部0画/3画/5465・5661〕 〔音〕イ(呉)(漢) 〔訓〕やむ・すでに・のみ [意味] ①やむ。中止する。終わる。「死して後已む」〔論語〕「生滅しょうめつ滅已」 ②すでに。もう…してしまった。(対)未。「已然形・已往」 ③…より。「已上・已下・已後」▶「以」に通じ用いる。 ④はなはだ。▶「已甚」の形で用いることが多い。「是皆已甚=これ皆はなはだし」〔孟子〕 ⑤文末につけて強く言いきる、限定・断定の助字。のみ。「可謂好学也已=学を好むと謂うべきのみ」〔論語〕▶「而已」の形で用いることが多い。

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