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おも・う【思う・想う・憶う・念う】オモフ🔗⭐🔉
おも・う【思う・想う・憶う・念う】オモフ
〔他五〕
(「重い」の語幹オモと同源か。一説に、「面おも」を活用させた語という)
①…の顔つきをする。…という顔をする。表情をする。万葉集4「物悲しらに―・へりし吾子の刀自を」。大鏡師尹「興ありげに―・ひたれば」。平家物語12「よに心苦しげに―・ひ、涙押しのごひ」
②物事の条理・内容を分別するために心を働かす。判断する。思慮する。心に感ずる。万葉集19「うらうらに照れる春日に雲雀あがり心悲しも独りし―・へば」。竹取物語「翁ことわりに―・ふに」。日葡辞書「タノモシュウヲモウ」。「―・っていることを口に出す」「論旨は正しいと―・う」
③もくろむ。ねがう。期待する。土佐日記「疾く都へもがなと―・ふ心あれば」。源氏物語紅葉賀「らうらうしうをかしき御心ばへを―・ひしことかなふと思す」。「世の中すべて―・うようにはいかぬ」「―・う目が出る」
④おしはかる。予想する。想像する。予期する。万葉集5「―・はぬに横風よこしまかぜのにふぶかに覆ひ来れば」。源氏物語帚木「いかではたかかりけむと―・ふよりたがへることなむあやしく心とまるわざなるべき」。「―・ったほどおもしろくなかった」「将来を―・う」
⑤心に定める。決心する。万葉集3「万世よろずよに絶えじと―・ひて通ひけむ君をば」。「―・うことありげに席を立った」
⑥心にかける。憂える。心配する。万葉集4「今更に何をか―・はむうち靡き心は君に縁りにしものを」。竹取物語「人の聞き笑はむことを日に添へて―・ひ給ひければ」。「我が子の上を―・う」「君のことを―・って言うのだ」
⑦愛する。慕う。いつくしむ。大切にする。万葉集17「吾あが―・ふ君をなつかしみせよ」。伊勢物語「まめに―・はむといふ人につきて人の国へいにけり」。「子を―・う親の心」
⑧過去の事を思いおこす。思い出す。回想する。徒然草「逢はでやみにしうさを―・ひ」。「亡き母を―・う」
⇒思うこと言わぬは腹膨る
⇒思う仲の小いさかい
⇒思うに任せない
⇒思うに別れ思わぬに添う
⇒思う念力岩をも通す
おもう‐こ【思う子】オモフ‥🔗⭐🔉
おもう‐こ【思う子】オモフ‥
恋しく思う少女。恋人。万葉集6「―が宿に今宵は明して行かむ」
○思うこと言わぬは腹膨るおもうこといわぬははらふくる
「腹が膨れる」2に同じ。→腹(成句)
⇒おも・う【思う・想う・憶う・念う】
○思うこと言わぬは腹膨るおもうこといわぬははらふくる🔗⭐🔉
○思うこと言わぬは腹膨るおもうこといわぬははらふくる
「腹が膨れる」2に同じ。→腹(成句)
⇒おも・う【思う・想う・憶う・念う】
おもう‐さま【思う様】オモフ‥
自分の欲する通り。存分。思うまま。思うとおり。「―走る」
おもう‐さま【御父様】
(主屋おもやにいることからの称)父の尊敬語。宮中・宮家・公家で用いる。本願寺両大谷家でも言い、「御孟様」「御申様」の字を用いた。おもうさん。↔御母様おたあさま
お‐もうし
(「御申し」とも書くが、モウシはモヨホシ(催)の転)おもてなし。ご招待。浄瑠璃、心中宵庚申「今日の―も麁相そそう程御意に入る」
おもう‐そら【思ふ空】オモフ‥
思う気持。万葉集8「―安からなくに」
おもう‐ぞんぶん【思う存分】オモフ‥
心に満足するほど。したいかぎり、十分に。思うさま。「―泣く」
おもう‐つぼ【思う壺】オモフ‥
予期したところ。「―にはまる」
おもうところ‐なし【思ふ所無し】オモフ‥
①思慮がない。徒然草「おもふ所なく笑ひののしり」
②心にかかることがない。少しも心配事がない。
おもう‐どち【思ふどち】オモフ‥
気の合った同士。仲のよい友だち同士。おもいどち。万葉集5「梅の花今盛りなり―挿頭かざしにしてな今盛りなり」
おもう‐さま【思う様】オモフ‥🔗⭐🔉
おもう‐さま【思う様】オモフ‥
自分の欲する通り。存分。思うまま。思うとおり。「―走る」
おもう‐ぞんぶん【思う存分】オモフ‥🔗⭐🔉
おもう‐ぞんぶん【思う存分】オモフ‥
心に満足するほど。したいかぎり、十分に。思うさま。「―泣く」
おもう‐つぼ【思う壺】オモフ‥🔗⭐🔉
おもう‐つぼ【思う壺】オモフ‥
予期したところ。「―にはまる」
○思う仲の小いさかいおもうなかのこいさかい🔗⭐🔉
○思う仲の小いさかいおもうなかのこいさかい
むつまじい相思の仲は、かえってよくけんかする。狂言、貰聟「―というて、どこにもある事ぢや」
⇒おも・う【思う・想う・憶う・念う】
おもう‐に【思うに・惟うに】オモフ‥
〔副〕
考えてみるに。思いめぐらしてみるに。
おもう‐に【思うに・惟うに】オモフ‥🔗⭐🔉
おもう‐に【思うに・惟うに】オモフ‥
〔副〕
考えてみるに。思いめぐらしてみるに。
○思うに任せないおもうにまかせない
思うように事が進まない。思い通りにならない。
⇒おも・う【思う・想う・憶う・念う】
○思うに別れ思わぬに添うおもうにわかれおもわぬにそう
男女の縁のままならぬことをいう。
⇒おも・う【思う・想う・憶う・念う】
○思う念力岩をも通すおもうねんりきいわをもとおす
心をこめて行えばできないことはない。念力岩をも通す。→石に立つ矢(「石」成句)
⇒おも・う【思う・想う・憶う・念う】
○思うに任せないおもうにまかせない🔗⭐🔉
○思うに任せないおもうにまかせない
思うように事が進まない。思い通りにならない。
⇒おも・う【思う・想う・憶う・念う】
○思うに別れ思わぬに添うおもうにわかれおもわぬにそう🔗⭐🔉
○思うに別れ思わぬに添うおもうにわかれおもわぬにそう
男女の縁のままならぬことをいう。
⇒おも・う【思う・想う・憶う・念う】
○思う念力岩をも通すおもうねんりきいわをもとおす🔗⭐🔉
○思う念力岩をも通すおもうねんりきいわをもとおす
心をこめて行えばできないことはない。念力岩をも通す。→石に立つ矢(「石」成句)
⇒おも・う【思う・想う・憶う・念う】
おもう‐ひ【思う日】オモフ‥
(亡き人を思う日の意)忌日。命日。謡曲、仏原「けふは―に当れり」
おもう‐ひと【思う人】オモフ‥
①親しい友。万葉集8「鶉うずら鳴く古りにし郷さとの秋萩を―どち相見つるかも」
②愛する人。恋人。伊勢物語「京に、―なきにしもあらず」
おもう‐まま【思う儘】オモフ‥
心に思うとおり。源氏物語若菜上「なにごとも―ならで」
おもえらく【謂へらく・思へらく・以為へらく】オモヘラク
(オモフに完了の助動詞リの付いたオモヘリのク語法)考えていること。思っているのには。大唐西域記長寛点「王以為オモヘラク、衆庶は与ともに始を慮ること難し也」
おもえり【面貌】オモヘリ
(「思ふ」と同源の語)かおつき。おももち。続日本紀30「無礼いやなき―無く」
おも・える【思える】オモヘル
〔自下一〕
思うことができる。自然とそう思うようになる。「その方がよいように―・える」
おもおも‐し・い【重重しい】
〔形〕[文]おもおも・し(シク)
①身分や地位が高い。源氏物語蛍「かく―・しきほどに、よろづのどやかに思ししづめたる御有様」
②おもだっている。有力である。源氏物語若菜上「この御後見うしろみどもの中に―・しき御乳母めのとの兄しょうと」
③重大である。おごそかである。源氏物語宿木「御心おきて、なほことに―・しう思ひ出でられ給ふ」
④おちついている。堂々としている。源氏物語柏木「いとすくよかに、―・しう、ををしきけはひ」。「―・い口調」「―・い足取り」
おも‐がい【面懸・面繋】
(オモガキの音便)馬具の緒の一つ。銜くつわの立聞たちぎきに結びつけて馬の顔にかける組紐または革の装具。総ふさをつけて飾ることもある。→大和鞍やまとぐら(図)→唐鞍(図)
おも‐がき【面懸・面繋】
⇒おもがい
おも‐かくし【面隠し】
①恥かしくて顔をおおうこと。万葉集12「玉かつま逢はむといふは誰なるか逢へる時さへ―する」
②表面を隠すこと。枕草子302「あやしき賤の屋も雪にみな―して」
③恥かしいさまをまぎらすこと。照れ隠し。源氏物語宿木「こまやかなる事などはふともえ言ひ出で給はぬ―にや」
おも‐かく・す【面隠す】
〔自四〕
恥かしくて顔を隠す。万葉集11「あひ見ては―・さるるものからに」
おも‐かげ【面影・俤】
①目先にないものが、いかにもあるように見える、そういう顔や姿や物のありさま。伊勢物語「―にのみいとど見えつつ」。「往時の―をとどめる」
②かおつき。おもざし。顔かたち。源氏物語若菜上「見し―も忘れがたくのみなむ」。「母親の―がある」
③(歌論で)作品から受け取られる心象。無名抄「この歌ばかり―あるたぐひはなし」
④(→)面影付に同じ。去来抄「牡年曰く、―にて付くるとはいかが。去来曰く、うつり・ひびき・匂ひは付け様のあんばいなり。―は付け様の事なり」
⑤名香の名。質は伽羅きゃら。
⇒おもかげ‐づけ【面影付・俤付】
⇒面影に立つ
おもかげ【於母影】
訳詩集。森鴎外を中心とする文学結社新声社編。1889年(明治22)8月「国民之友」夏期付録。韻律を中心に訳詩上の新しい試みが多くなされ、和語・漢語の長所を生かしつつ西欧的情緒を盛りこみ、明治の新体詩を生む母体となった。
→文献資料[於母影]
おもかげ‐づけ【面影付・俤付】
俳諧の付合つけあいの一つ。故事・古歌などをもとにして句を付けるとき、それらを彷彿ほうふつさせるような表現で付けること。
⇒おも‐かげ【面影・俤】
おもう‐ひ【思う日】オモフ‥🔗⭐🔉
おもう‐ひ【思う日】オモフ‥
(亡き人を思う日の意)忌日。命日。謡曲、仏原「けふは―に当れり」
おもう‐ひと【思う人】オモフ‥🔗⭐🔉
おもう‐ひと【思う人】オモフ‥
①親しい友。万葉集8「鶉うずら鳴く古りにし郷さとの秋萩を―どち相見つるかも」
②愛する人。恋人。伊勢物語「京に、―なきにしもあらず」
おもう‐まま【思う儘】オモフ‥🔗⭐🔉
おもう‐まま【思う儘】オモフ‥
心に思うとおり。源氏物語若菜上「なにごとも―ならで」
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