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す・む【澄む・清む】🔗🔉

す・む澄む・清む】 [一]〔自五〕 浮遊物などがすっかり沈んで静止し、液体・気体などが透明になる意。 ①にごりがなくなる。清くなる。宇津保物語国譲中「行く水と今日見るどちのこの宿にいずれ久しと―・み(「住み」と掛ける)くらべなむ」。「川の水が―・む」 ②曇りがなく明るく見える。源氏物語槿「月いよいよ―・みて静かに面白し」。源氏物語明石「をやみなかりし空のけしき名残なく―・みわたりて」。「―・んだひとみ」 ③楽器の音がさえて聞こえる。宇津保物語楼上下「響―・み音高きことすぐれたる琴なれば」。「―・んだ音」 ④騒がしい動きなどがおさまって落ち着く。また、しらけてしんとなる。今昔物語集28「人―・みて後、三人ながら車よりおりぬれば」。古今著聞集4「満座興醒めてけり。あまりに―・みて侍りければ、有安が座の末にありけるに、入道朗詠すべきよしをすすめければ」 ⑤けばけばしくなく落ち着いた感じである。源氏物語常夏「この御さまは…いとあてに―・みたるものの、なつかしきさま添ひて」。源氏物語梅枝「いといたう筆―・みたる気色ありて書きなし給へり」 ⑥迷いや汚れがない。いさぎよい。悟っている。源氏物語帚木「思ひ立つほどはいと心―・めるやうにて、世にかへりみすべくも思へらず」 ⑦平然とする。すましこむ。更級日記「舟も寄せず、うそぶいて見まはし、いといみじう―・みたるさまなり」 ⑧条理がはっきりしている。道理が明らかである。玉塵抄8「理の―・みかね心得がたい所をときわくるを分疏と云ふぞ」。日葡辞書「リ(理)ノスマヌコトヂャ」 ⑨(濁音を「にごる」というのに対して)清音せいおんである。玉塵抄11「上界…経文には上をにごるぞ。詩文では上を―・むなり」 [二]〔他下二〕 ①にごり・よごれをなくす。 ②条理をはっきりさせる。道理を明らかにする。日葡辞書「リ(理)ヲスムル」

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