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さび【錆・銹・鏽】🔗🔉

さび錆・銹・鏽】 ①空気に触れた金属の表面に生じる酸化物または水酸化物など。鉄のは黒色または褐色、銅のは黒色または緑色を呈する。本草和名「精、和名加奈久曾一名加祢乃佐比」 ②「(→)さびうるし」の略。 ③落ち鮎や越冬する山女魚やまめなどの体色が黒ずむこと。 ④悪い結果。「身から出た―」

さびあげ‐まきえ【錆上蒔絵】‥ヱ🔗🔉

さびあげ‐まきえ錆上蒔絵‥ヱ 錆漆で肉を盛りあげた高蒔絵。錆上高蒔絵。

さび‐あゆ【荒鮎・錆鮎・宿鮎】🔗🔉

さび‐あゆ荒鮎・錆鮎・宿鮎】 秋季の鮎。背に錆のような色がある。落鮎おちあゆ。くだり鮎。〈[季]秋〉

さび‐いろ【錆色】🔗🔉

さび‐いろ錆色】 鉄錆のような赭褐しゃかっ色。漆塗などにいう。 Munsell color system: 10R3/3.5

さび‐うるし【錆漆】🔗🔉

さび‐うるし錆漆】 砥粉とのこを水で練り、更に「せしめうるし」(生漆)をまぜて練ったもの。漆器の下地などに用いる。さび。

さび‐え【錆絵】‥ヱ🔗🔉

さび‐え錆絵‥ヱ やや水分を多くした錆漆を筆につけて描いた絵や模様。上に彩漆いろうるしや蒔絵を加えたものもある。

さび‐おさえ【錆押え】‥オサヘ🔗🔉

さび‐おさえ錆押え‥オサヘ 日本画などで、銀地または銀泥が黒く変色するのを防ぐために、明礬みょうばん水を引くこと。

さび‐がたな【錆刀】🔗🔉

さび‐がたな錆刀】 ①刃のさびた刀。赤いわし。さびいわし。 ②役に立たない者をいやしめていう語。浄瑠璃、雪女五枚羽子板「おのれごときの―が、主人の身に立つべきか」

さび‐かためぬり【錆固め塗】🔗🔉

さび‐かためぬり錆固め塗】 錆漆で下地を固めて仕上げる漆塗。室町時代の鎧よろいの盛上札もりあげざねなどに多い。

さび‐かべ【錆壁】🔗🔉

さび‐かべ錆壁】 上塗の土に鉄粉または古釘の煎汁をまぜて塗った壁。錆出し壁。

さび‐ごえ【寂声】‥ゴヱ🔗🔉

さび‐ごえ寂声‥ゴヱ (「錆声」とも書く)老熟して趣のある声。かれて渋みのある声。

さび‐じ【錆地】‥ヂ🔗🔉

さび‐じ錆地‥ヂ 錆漆だけで仕上げる漆器の下地。

さび‐しゅ【錆朱】🔗🔉

さび‐しゅ錆朱】 鉄錆のようなくすんだ朱色。錆色。

さび‐だけ【錆竹】🔗🔉

さび‐だけ錆竹】 立枯れして表皮に錆の生じたように見える竹。また、硫酸で焼いてさびたような色をつけた竹。

さび‐つ・く【錆び付く】🔗🔉

さび‐つ・く錆び付く】 〔自五〕 ①金物がさびる。また、錆のために固着して離れなくなる。「―・いた刀」 ②比喩的に、思うように動かなくなる。「自慢の腕が―・く」

さび‐つけ【錆付け】🔗🔉

さび‐つけ錆付け】 蒔絵で、箆へら・刷毛はけを用いて錆漆を塗りつけ、肉を高くすること。

さび‐どめ【錆止め】🔗🔉

さび‐どめ錆止め】 金属の錆を防止すること。広義には、電気めっき法その他の金属被覆による防食法、金属体表面に化学変化を起こさせる方法、塗料被覆、硬質ゴム・コールタール・ピッチ・モルタル・琺瑯ほうろう・油脂などの非金属被覆による防食法を含み、一般には、一時的に防止する防錆ぼうせい油・気化性防錆剤などを用いる方法を指す。

さび‐ぬり【錆塗】🔗🔉

さび‐ぬり錆塗】 錆漆を塗ること。

さび‐ねず【錆鼠】🔗🔉

さび‐ねず錆鼠】 藍鼠あいねずみに白茶をかけた染色。 Munsell color system: 2.5B3.5/1.5

さび‐の【錆箆】🔗🔉

さび‐の錆箆(→)醂箆さわしのに同じ。

さび‐や【錆矢】🔗🔉

さび‐や錆矢】 鏃やじりの錆びた矢。また、自分の矢の謙称。義経記8「さればとて―の一つも放つべきにても候はず」

さ・びる【錆びる・銹びる】🔗🔉

さ・びる錆びる・銹びる】 〔自上一〕[文]さ・ぶ(上二) (「荒びる」と同源)金属にさびが生ずる。また、水錆みさびができる。神楽歌、採物「我が門の板井の清水里遠み人し汲まねば水―・びにけり」。源氏物語槿「錠のいといたく―・びにければあかず」。「釘が―・びる」

さび‐ろうにん【錆浪人】‥ラウ‥🔗🔉

さび‐ろうにん錆浪人‥ラウ‥ (佩刀はいとうに錆を生ずる意)浪人をののしっていう語。痩浪人。 ○さびを利かすさびをきかす 十分にわさびを使う。転じて、物事をぴりっとひきしまった感じにさせる。 ⇒さび

さ・ぶ【錆ぶ】🔗🔉

さ・ぶ錆ぶ】 〔自上二〕 ⇒さびる(上一)

[漢]錆🔗🔉

 字形 〔金部8画/16画/2712・3B2C〕 〔音〕セイ(慣) ショウ〈シャウ〉(漢) 〔訓〕さび・さびる [意味] 金属の表面にできる酸化物。さび。さびる。「防錆スプレー」 ▷日本での用法。原義は、金属の澄みきった色。

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