複数辞典一括検索+
はな・れる【離れる・放れる】🔗⭐🔉
はな・れる【離れる・放れる】
〔自下一〕[文]はな・る(下二)
(古く四段に活用し万葉集にウナヰハナリ(放髪)・ハナリソ(離磯)などの例がある)
①くっついていたものが解けて分かれる。古事記下「大和へに西風にし吹き上げて雲―・れ退そき居りとも」
②遠ざかった位置にある。へだたった所にいる。万葉集15「しましくもひとりありうるものにあれや島のむろの木―・れてあるらむ」。大鏡道長「都―・れたる所なればと優にこそあまりにおよすげたれ」。「大陸から遠く―・れた島」
③へだたる。距離をおく。遠ざかる。万葉集20「たたみけめ牟良自むらじが磯の離磯はなりその母を―・れて行くが悲しさ」。日葡辞書「スヲハナルル」。「弦を―・れた矢」「二人の気持が―・れる」
④関係がなくなる。超越する。かけはなれる。源氏物語賢木「後の世の事をのみ思すに、たのもしく、むつかしかりしこと―・れておぼさる」。古今著聞集2「すみやかに凡夫の振舞に―・れたらん事を示し給へ」。「利害を―・れた行為」
⑤縁が切れる。離縁する。拾遺和歌集雑秋「ものねたみしける男―・れ侍りて後に、菊のうつろひて侍りけるを遣はすとて」。「―・れがたい仲」
⑥除外した状態になる。源氏物語若菜下「琴の音を―・れては、なに事をか、もの調へ知るしるべとはせむ」
⑦《放》拘束された状態などから解放される。のがれる。徒然草「官人章兼が牛―・れて庁のうちへ入りて」。「鎖から―・れた犬」
⑧官職を解かれる。免官になる。仕事をやめる。公忠集「延喜の御時五位蔵人なりけるを、御譲位にあひて―・れけれど、朱雀院御上承平八年十一月にかへりなりて」。「職を―・れた」
⑨戸格子などが開かれた状態になる。狭衣物語2「格子を探り給へば、―・れたる所もありけり。風の紛れに、おしあげて見給へば」
広辞苑に「離れる」で始まるの検索結果 1-1。