ふり【振り】 [１] 　　(１)振ること。振り方。 　　(２)動作の仕方。様子。「知らない―をする」 　　(３)踊りのしぐさや俳優の所作。「―を付ける」 　　(４)紹介や予約のないこと。「―の客」 　　(５)女物の和服の袖の，袖付け止まりから袖下までの縫い合わせてない部分。 [２]（接尾） 刀剣を数える語。「小刀 2―」

ふりあ・げる【振り上げる】 （動下一） 手や手に持っている物を勢いよく上げる。「棒を―・げる」

ふりあ・てる【振り当てる】 （動下一） わりふる。「当番を―・てる」

ふりかえ【振り替え・振替】 (１)振り替えること。入れ替えること。流用すること。「―の休日」「―輸送」 (２)郵便振替。 (３)金銭を出し入れせず，帳簿上で，ある勘定を他の勘定へ移すこと。振替勘定。

ふりかえきゅうじつ【振り替え休日】 (１)日曜日と祝日が重なったときに，休日となる次の月曜日。 (２)休日に出勤などをした場合の，代わりに休む日。

ふりかえ・る【振り返る】 （動五） (１)後ろを見る。 (２)過去の事を考える。

ふりか・える【振り替える】 （動下一） (１)ある物を他にふりむけて使う。流用する。「休日を―・える」 (２)簿記で，振り替えにする。

ふりかけ【振り掛け】 飯に振りかけて食べる粉状の食品。

ふりか・ける【振り掛ける】 （動下一） 上から散らすようにしてかける。「ゴマを―・ける」

ふりかざ・す【振り翳す】 （動五） (１)勢いよく頭上に振り上げて構える。「刀を―・す」 (２)主義・主張などを強く押し出す。「大義名分を―・す」

ふりがな【振り仮名】 漢字の傍らに，読み方を示すためにそえる仮名。ルビ。

ふりかわり【振り替わり】 囲碁で，2 か所の争いのときに，一方をあきらめて他方を確実に取ること。

ふりき・る【振り切る】 （動五） (１)振り離す。 (２)頼みなどをきっぱりとことわる。 (３)引き離す。「ゴール寸前で―・る」 (４)十分に振る。「バットを―・る」

ふりこ【振り子】 一定の点または軸の周りに周期的振動をするもの。しんし。

ふりこどけい【振り子時計】 振り子の振動の等時性を利用した時計。

ふりごま【振り駒】 将棋の先手の決め方。3 または 5 枚の歩（ふ）を盤上に投げ，と金が多ければ相手が先手。振り歩。

ふりこみ【振り込み】 (１)口座などに金銭を払い込むこと。 (２)麻雀で，他の者の上がり牌（パイ）を捨てること。放銃。

ふりこ・む【振り込む】 （動五） (１)口座などに金銭を払い込む。 (２)麻雀で，他の者の上がり牌（パイ）を捨てる。

ふりしお【振り塩】 料理で，材料の上に広く塩をふること。また，その塩。

ふりしぼ・る【振り絞る】 （動五） ありったけの声や力を出す。「声を―・る」

ふりす・てる【振り捨てる】 （動下一） 思い切って捨てる。「未練を―・てる」

ふりだし【振り出し】 (１)振って出すこと。また，振り出す容器。 (２)双六（すごろく）の出発点。また，一般にものごとのはじめ。でだし。「―に戻る」 (３)手形・小切手などを発行すること。

ふりだ・す【振り出す】 （動五） (１)容器を振って中の物を出す。 (２)為替・手形・小切手を発行する。

ふりつけ【振り付け】 舞踊の所作を考案して演者に教えること。

ふりテン【振り聴】 麻雀で聴牌（テンパイ）したとき，上がれるはずの牌をすでに自分で捨ててしまっている状態。

ふりにげ【振り逃げ】 野球で，空振り三振した球を捕手が捕りそこね，打者が一塁に走りセーフになること。

ふりはら・う【振り払う】 （動五） 手や体を振って，払いのける。

ふりびしゃ【振り飛車】 将棋で，飛車を横に動かして駒組みをする戦法。⇔居（い）飛車

ふりま・く【振り撒く】 （動五） 一面にまきちらす。「愛敬を―・く」

ふりまわ・す【振り回す】 （動五） (１)大きく振り動かす。 (２)ひけらかす。誇示する。「生半可な知識を―・す」 (３)翻弄（ほんろう）する。「にせ情報に―・される」

ふりみだ・す【振り乱す】 （動五） 振り動かして乱す。「髪を―・す」

ふりむ・く【振り向く】 （動五） (１)振り返る。 (２)注意を向ける。

ふりわけ【振り分け】 (１)ふりわけること。 (２)荷物を前後に分けて肩にかけること。また，その荷物。「―荷物」

ふりわ・ける【振り分ける】 （動下一） (１)二つに分ける。 (２)いくつかに分ける。「仕事を―・ける」