すずきあきら【鈴木朖】 （1764-1837） 国学者・儒者。名古屋の生まれ。号は離屋（はなれや）。本居宣長に学び，言語の体系的分類，活用研究にすぐれた著作を残す。著「言語（げんぎよ）四種論」「雅語音声考」など。

すずきいせき【鈴木遺跡】 東京都小平市にある旧石器時代遺跡。ナイフ形石器など石器群の層位編年とブロック・礫群の構造が把握された，大規模集落跡。

すずきうめたろう【鈴木梅太郎】 （1874-1943） 農芸化学者。静岡県生まれ。東大教授。理化学研究所員。1910 年（明治 43）オリザニン（ビタミン B₁）を発見。応用化学の分野に業績が多い。

すずきえいたろう【鈴木栄太郎】 （1894-1966） 社会学者。長崎県生まれ。北大教授。著「日本農村社会学原理」など。

すずきかんたろう【鈴木貫太郎】 （1867-1948） 海軍軍人・政治家。和泉国生まれ。1945 年（昭和 20）4 月組閣して，終戦の衝に当たった。

すずききさぶろう【鈴木喜三郎】 （1867-1940） 政治家。神奈川県生まれ。法相・内相を歴任，犬養首相死後，政友会総裁となり，治安体制の強化を推進。

すずきしげたね【鈴木重胤】 （1812-1863） 江戸末期の国学者。淡路の人。日本書紀の注釈に傾注。尊王攘夷運動の中，暴徒により暗殺された。「日本書紀伝」「延喜式祝詞講義」「詞の捷径」など。

すずきしゅんざん【鈴木春山】 （1801-1846） 江戸末期の蘭医・兵学者。三河田原藩医。長崎で西洋医学を修め，渡辺崋山・高野長英らと交わる。国防の急を説き「三兵活法」「海上攻守略説」などの兵学書を著した。

すずきしょうさん【鈴木正三】 （1579-1655） 江戸前期の禅僧。三河松平藩士。仏教布教の著作が多く，一部は仮名草子として評価される。著「驢鞍橋（ろあんきよう）」「盲安杖」「二人比丘尼」「破吉利支丹」など。

すずきしょうてん【鈴木商店】 鈴木岩次郎が創立した商事会社。1927 年（昭和 2）の金融恐慌の中で不良融資が政治問題化し倒産。

すずきしんいち【鈴木鎮一】 （1898-1998） バイオリン教育者。愛知県生まれ。1948 年才能教育研究会を設立。独自の教材による音楽教育法は，「スズキ-メソッド」と呼ばれ高く評価された。

すずきせんざぶろう【鈴木泉三郎】 （1893-1924） 劇作家。東京生まれ。劇作のかたわら雑誌「新演芸」を編集。作品「生きてゐる小平次」など。

すずきだいせつ【鈴木大拙】 （1870-1966） 仏教哲学者。金沢の人。学習院大学・大谷大学教授。円覚寺で参禅。数次にわたって欧米に渡り，英文で仏教，特に禅を紹介し，東西の思想・文化の交流に貢献。

すずきとらお【鈴木虎雄】 （1878-1963） 中国文学者・歌人。新潟県生まれ。号，葯房。京大教授。中国の韻文学を研究。多数の漢詩を作った。また，正岡子規と交わり，根岸短歌会に参加。

すずきはるのぶ【鈴木春信】 （1725？-1770） 江戸中期の浮世絵師。江戸の人。本姓は穂積。長栄軒・思古人などと号す。1765 年摺（す）り師や彫り師らと協力して錦絵（にしきえ）を創始し，夢幻的な美人画を描いて浮世絵の黄金時代を導いた。

すずきぶんじ【鈴木文治】 （1885-1946） 労働運動家。宮城県生まれ。東大卒。統一基督教弘道会幹事。1912 年（大正 1）友愛会を創立。社会大衆党・社会民衆党代議士。

すずきぼくし【鈴木牧之】 （1770-1842） 江戸中期の文人。越後の人。本名，儀三治。牧之は俳号。著「北越雪譜」「秋山記行」

すずきまさゆき【鈴木雅之】 （1837-1871） 幕末・明治の草莽の国学者。下総の人。著「撞賢木（つきさかき）」「民政要論」など。

すずきみえきち【鈴木三重吉】 （1882-1936） 小説家・童話作家。広島県生まれ。東大卒。夏目漱石に師事。「千鳥」「桑の実」など繊細で浪漫的な作風で文壇に認められた。児童雑誌「赤い鳥」を創刊，児童文学の普及と向上に努めた。

すずきもさぶろう【鈴木茂三郎】 （1893-1970） 政治家。愛知県生まれ。早大卒。新聞記者から社会主義運動に身を投じ，労農派に属した。第二次大戦後，日本社会党結成に参加，同党委員長。