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ゆき【雪】🔗🔉

ゆき【雪】 1 雲中の氷晶が併合成長して生じた、白色・不透明の結晶が降ってくるもの。結晶は六方晶系で、星状・角板状・角柱状・針状など種々な形のものがある。《季・冬》*万葉‐八二二「天より由吉(ユキ)の流れ来るかも」 2 1に似た純白なものをたとえていう。→雪の肌。 3 特に、白髪にたとえていう。「頭(かしら)の雪」 4 氷を掻きおろして、白砂糖をかけたもの。かきごおり。 5 (漢字の旁(つくり)から)鱈(たら)をいう女房詞。ゆきのとと。 6 蕪、また、大根(だいこん)をいう女房詞。 7 紋所の名。1の結晶をかたどったもの。雪、雪輪など種々がある。 8 芝居の舞台で雪に見たてて用いる白紙の小片。 地歌。天明・寛政頃大坂の峰崎勾当作曲。流石庵羽積(はずみ)作詞。男に捨てられた芸者が尼になった心境を歌ったもの。曲中にある三味線の合の手は「雪の手」と呼ばれ、雪を象徴するものとして後世の邦楽に利用されている。地歌の歌物の代表曲で、地唄舞としても有名。 ●雪と墨(すみ) 物事の正反対であること、また、二つの物事の相違がはなはだしいことをたとえていう。 ●雪に白鷺(しらさぎ) 雪も白鷺も、ともに白色であるところから、見分けにくいこと、また、目立たないことのたとえ。雪の鷺。 ●雪に千鳥(ちどり) 豆腐がらに貝のむきみを入れた汁。 ●雪の明日(あした)は=孫子(まごこ)[=裸虫(はだかむし)]の洗濯(せんたく) 雪の翌日は洗濯に適する。雪の翌日は、晴天になって暖かい日が多いことをいう。 ●雪の会(え) 雪の日に行う茶の会。 ●雪の賀(が) 冬、雪の降るころに行う賀の祝い。 ●雪の肌(はだ・はだえ) 雪のように白くて美しい皮膚。女性の白い肌のたとえにいう。雪肌。 ●雪の花(はな) 1 雪を花に見立てていう語。また、雪の中に咲いている花。《季・冬》 2 氷を粗く削り、白砂糖をかけた飲み物。 3 ⇒親見出し ●雪の枕(まくら) 雪の降り積もる枕辺。雪の降る夜の寝床。雪深いところの寝所。 ●雪の山(やま) 1 =ゆきやま(雪山) 2 (白髪を雪にたとえて)白髪の頭。 (「雪山(せっせん)」の訓読み)古代インドで、釈迦が辛苦修行したと伝えられる山。 ●雪は五殻(ごこく)の精(せい) =ゆき(雪)は豊年の瑞(しるし) ●雪は豊年(ほうねん)の=瑞(しるし)[=例(ためし)・貢(みつぎ)・貢物(みつぎもの)] 雪が多く降るのは豊年の前兆であるということ。 ●雪を欺(あざむ)く ひじょうに白いさまの形容。特に、女性の肌の白さなどについていう。 ●雪を回(めぐ)らす (「回雪(かいせつ)」の訓読み)風が雪を吹き回す。転じて、舞衣の袖を巧みに翻して舞う。美しくあでやかな舞姿の形容。

日国 ページ 20012 での単語。