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から・い【辛い・苛い・鹹い】🔗🔉

から・い【辛い・苛い・鹹い】 〔形口〕から・し〔形ク〕 味覚について、舌を刺すような感じのあるさま。 1 唐辛子、生薑(しょうが)、山葵(わさび)、山椒、胡椒などのように、舌や口をぴりぴり刺激するような感じのあるさま。*古今六帖‐六「やほ蓼のからしや人に逢はぬ心は」 2 塩の味のあるさま。しおからい。*万葉‐三九三二「焼く塩の可良吉(カラキ)恋をも吾はするかも」 3 酸味の強いさま。すい。*新撰字鏡「醋酢也酸也加良之又須之」 4 酒気の強いさま。アルコール度の高いさま。甘味の少ない濃厚なよい酒の味にいう。*新撰字鏡「厚酒也加良支酒也」 苦痛を感じて、身や心が堪えがたい感じのするさま。 1 やりかた、しうちがひどく厳しいさま。ひどい。 むごい。残酷だ。*古今六帖‐五「唐衣からくいひても帰しつる哉」容赦がない。きびしい。「○○先生は点がからい」*浄・夏祭浪花鑑‐六「からい女房の詞の山椒、茶びん頭を動かする」勘定高く人情味のない人が多くて、あきれるようなさま。せちがらい。*談・根無草‐後「辛(カラ)ひ浮世に甘き族も、暮を限りに立ち帰れば」 2 苦しい。つらい。せつない。悲痛だ。*万葉‐三六九五「韓国の可良久(カラク)も此処に別れするかも」 3 気にくわない。いやだ。*堤中納言‐虫めづる姫君「からしや。眉はしも、かは虫だちためり」 4 苦痛を感じるほどはなはだしい。堪えがたいほどにひどい。*催馬楽‐石川「石川の高麗人に帯を取られて可良支(カラキ)悔する」 5 もう少しでだめなところだ。あぶない。あやうい。すんでのことだ。→からくも・からくして・からき命。 ●辛き命(いのち) 1 かろうじて助かった命。あぶない命。*平家‐六「からき命生きて、川より東へひきしりぞく」 2 ほそぼそと暮らしている命。つらい命。*読・弓張月‐後「からき命を繋ぎつつ」 ●辛き目(め) つらい思い。くるしい思い。ひどい目。*枕‐三一四「からいめを見さぶらひて、誰にかはうれへ申し侍らん」

日国 ページ 4611 での辛い単語。