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は・る【張る・貼る】🔗🔉

は・る【張る・貼る】 〔他ラ五(四)〕 たるみのないように引きのばし広げる。 1 布、網などを、たるみのないようにのばし広げる。*万葉‐四〇一一「鳥網(となみ)波里(ハリ)」 2 (貼)平らな薄いものをとり付ける。また、そのようにして作る。「羽目をはる」*蜻蛉‐下「あまがははりたる車」 3 糸、紐、綱などを、一方からもう一方へ延ばして渡す。*万葉‐二八九「白真弓張(はり)て懸けたり」 4 肘、肩、胸などをぐっと延ばしたり広げたりする。*天草本伊曾保「ヒヂヲfatte(ハッテ)」 5 大きく開く。*日葡辞書「メヲ fatte(ハッテ) ミル」 6 液体を一面に満たす。「桶に水を張る」 設備する。また、ある位置をとって構える。 1 広げるように作り設ける。「宴を張る」*古事記‐中・歌謡「鴫羂(しぎわな)波留(ハル)」 2 (将棋の駒を)ある場所に打つ。*咄・鹿の巻筆‐一「敵よりとりたる駒をはる事」 3 博打(ばくち)で、金銭などを賭(か)ける。また、ある箇所、ある物に賭ける。*浄・本朝二十四孝‐二「胴取りゃくさる。張ればかかれる」 4 何をするかと見守る。また、捕えようとして、来そうな所を見張る。特に、色恋の相手としてねらう。*源氏‐真木柱「いとさがなげににらみてはり居たれば」 5 娼妓が客をひくために店先に並ぶ。 6 ある地位にしっかりと身を置く。「横綱を張る」 声や気持などをゆるみのないようにする。 1 (多く「ハル」と書く)謡曲、義太夫などで、声を強く出す。節を、上音にうたいあげる。*申楽談儀「『君をいはひて』『はひて』と張るべからず」 2 威勢などを見せる。盛んであるようなさまを人に示す。「みえを張る」*浮・世間胸算用‐一「世間をはって棟のたかき内には」 3 自分の意見や気持を押し通す。主張する。「意地を張る」*日葡辞書「ジャウヲ faru(ハル)」 4 気持をゆるみなく保つ。緊張させる。*浮・世間胸算用‐三「外聞に無用の気をはりける」 5 心を奮い起こす。*浄・当流小栗判官‐一「いで物見せんと心をはり」 6 (「気を張る」の形で)費用を出すことに気前よくする。きばる。*浮・傾城禁短気‐六「気をはって段々御馳走申ければ」 7 (頭や顔を)たたく。なぐる。特に、平手で横ざまに打つ。*平家‐四「仲綱め打て、はれなんどの給ひ」 8 取引市場で、思惑売買をする。 〔自ラ五(四)〕 1 はちきれそうにふくらむ。芽、腹、乳などがふくらむ。*万葉‐三四四三「わが行く道に青柳の波里(ハリ)て立てれば」 2 筋肉が、固くなったりはれたりする。*伎・浮世柄比翼稲妻‐三幕「いかう肩が張って参った」 3 たるみなくひき渡される。「糸が張る」 4 つき出てかどができる。かくばる。「顎骨が張る」 5 一面におおうように広がる。また、長くのびひろがる。「根が張る」 6 強く盛んになる。目立って現われる。「欲が張る」*洒・志羅川夜船「昔はおれもはった者よ」 7 気持が引き締まる。*浄・国性爺合戦‐唐船「気がはってねられはせぬ」 8 他に負けまいとして対抗する。競争する。張り合う。*評判・難波物語「銭なければ、はるべき手だてもなく」 9 ふつう以上に数量や度合が大きくなる。「値が張る」*滑・八笑人‐三「ちと荷が張(ハリ)ましたゆゑ」

ば・る【張る】🔗🔉

ば・る【張る】 〔接尾〕(四段型活用。動詞「は(張)る」の接尾語化)体言に付いて、動詞をつくる。ふつうの状態とは違って、その事が一段と顕著なさまである、その事を強く押し広げようとする様子をする、などの意を表す。「かさばる」「気ばる」「四角ばる」「欲ばる」「格式ばる」「武(ぶ)ばる」など。

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