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き‐しょく【気色】🔗🔉

き‐しょく【気色】 物の外面にあらわれた様子、有様。外形の表情。きそく。 1 物の外面の様子。有様。物の姿。*菅家文草‐一「馨香畏減淒涼雨、気色嫌傷晩暮風」 2 風や雲のたたずまいにあらわれた前兆。風や雲の動きに見える物のきざし。*続日本紀‐養老五年二月甲午「亦猶風雲気色、有于常」 3 顔面にあらわれた表情。顔色。*太平記‐一三「藪に捨てたる御頸を取挙げたるに〈略〉只元の気色に見えさせ給へば」 4 ひとに対する態度。*曾我物語‐一〇「事とも思はざるきしょくして」 5 (―する)様子をつくろうこと。改まった顔つきをすること。*宇治拾遺‐一五・三「武正ことにきしょくしてわたる」 表にあらわれた心の内面の様子、有様。きそく。 1 感情の状態。気分。機嫌。気持。*浄・用明天皇職人鑑‐一「王子大きに気色をそんじ」 2 ある事柄に対する意向。要望。内意。貴人について「御気色」の形でいうことが多い。*高野本平家‐二「『さるにてもこれへ』と御気色有ければ」 3 他人(多く目下のもの)に対する気分。特に「御気色」の形で、気持を受ける側から、おぼえ、寵愛(ちょうあい)の意。*高野本平家‐八「木曾左馬頭、院の御気色あしうなると聞えしかば」 4 (―する)怒りや不快などの強い感情をおもてに表わすこと。また、その心。憤慨。怒気。*伽・熊野の本地「みかど大きに御きしょくありて」 5 病気など、身体的不調によって乱された気分。また、気分のすぐれないこと。やまい。病気。*虎寛本狂言・武悪「気色もだんだん快う御ざるに依て、此間には出勤をも致うと」 ●気色が悪(わる)い 1 体の調子がわるくて気分がすぐれない。*浄・女殺油地獄‐中「お主一人見えぬはきしょくでも悪いか」 2 心が晴れず気分がわるい。不愉快だ。気味が悪い。*鳩翁道話‐一「見とむなうて、気色が悪うて、こたへられたものぢゃない」

●気色が悪(わる)い🔗🔉

●気色が悪(わる)い 1 体の調子がわるくて気分がすぐれない。*浄・女殺油地獄‐中「お主一人見えぬはきしょくでも悪いか」 2 心が晴れず気分がわるい。不愉快だ。気味が悪い。*鳩翁道話‐一「見とむなうて、気色が悪うて、こたへられたものぢゃない」 きしょう‐てん‐ごう【起承転合】(‥ガフ) =きしょうてんけつ(起承転結) 十返舎一九作の洒落本。享和二年刊。吉原を舞台にして、二人の遊女と一人の客との三角関係から起こる事件と、それにからまる人情とを、起、承、転、合の四章に分けて描いたもの。

きしょく‐がお【気色顔】(‥がほ)🔗🔉

きしょく‐がお【気色顔】(‥がほ) 得意そうな顔つき。けしきばんだ顔つき。したり顔。

きしょく‐げ【気色気】🔗🔉

きしょく‐げ【気色気】 (「げ」は接尾語)顔色がすぐれないこと。健康を害している様子。*浄・亀谷物語‐三「御きしょくげと候が、いかがわたらせ給ふ」

きしょく‐ば・む【気色ばむ】🔗🔉

きしょく‐ば・む【気色ばむ】 〔自マ四〕(「ばむ」は接尾語)得意げに意気ごむ。気負いこんだ顔つきをする。けしきばむ。きそくばむ。*太平記‐一七「仰たる太刀を押し直し、東寺の方を屹と見て、気色はうたる有様は」

きしょく‐ぼこり【気色誇】🔗🔉

きしょく‐ぼこり【気色誇】 主人、権力者などのうけがよいのを自慢すること。*源平盛衰記‐三六「梶原、兵衛佐殿の気色誇(キショクホコリ)して」

き‐そく【気色】🔗🔉

き‐そく【気色】 =きしょく(気色)

きそく‐ば・む【気色ばむ】🔗🔉

きそく‐ば・む【気色ばむ】 〔自マ四〕(「ばむ」は接尾語)=きしょくばむ(気色―)

け‐しき【気色】🔗🔉

け‐しき【気色】 物の外面の様子、有様。また、外見から受ける感じ。 1 自然界の有様。目にうつる情景から感じられるけはい。物の様子。*枕‐三「空のけしきもうらうらと」 2 顔にあらわれた表情。顔色。顔つき。また、人の容姿、態度、そぶりなどについてもいう。*竹取「猶物思へるけしきなり」 3 物事があらわれるけはい。きざし。兆候。特に出産の兆候をいうことが多い。「一向に動く気色もない」 4 すこしであるさま。わずかであるさま。いささか。→けしきばかり。*源氏‐若菜下「けしきにても、漏り聞かせ給ふ事あらば」 5 いっぷう変わった趣。興味をそそるような様子。風流な様子。また、風流心。通常、「けしきあり」の形で使われる。*宇津保‐楼上下「一院の上はけしきおはする御心にて」 6 あやしげな様子。ぶきみな感じ。「けしきあり」の形で使われる。 外から観察することのできる、心の内面の様子、有様。 1 外からうかがうことのできる感情の起伏。きげん。*源氏‐夕顔「とけがたかりし御けしきを」 2 心中にいだく考えを内々に示すこと。また、その考え。意中。意向。*平中‐二七「いかなるたよりして気色みせむ」 3 特別に目をかけること。寵愛。おぼえ。*落窪‐四「親の御けしき得給ふ人の御有様」 ●気色悪(あ)し きげんがわるい。*伊勢‐一一四「おほやけの御けしきあしかりけり」 ●気色有(あ)り 1 なにかいっぷう変わった趣がある。興趣をさそうものがある。*宇津保‐忠こそ「けしきある消息きこえ給へど」 2 あやしげだ。ぶきみな様子だ。*落窪‐一「かばかり雨もよに、夜中に唯二人いくはけしきあり。捕へよ」 ●気色覚(おぼ)ゆ 1 情趣が感じられる。おもしろい風情が感じられる。*徒然草‐一四「古き歌どものやうに、いかにぞや、ことばの外に、あはれにけしきおぼゆるはなし」 2 いやな気がする。ぶきみな感じがする。*大鏡‐五「かく人がちなるにだに、けしきおぼゆ」 ●気色給(たま)わる 意向、意中をうけたまわる。意中をおたずねする。ごきげんをうかがう。*落窪‐三「殿に参りて御けしき給はりつれば」 ●気色に入(い)る 気にいる。好みに合う。*源平盛衰記‐一七「入道の気色に入んとて」 ●気色ばかり ほんの形だけ。ごくわずか。しるしばかり。*宇津保‐蔵開上「けしきばかりたちて舞ひ給へば」 ●気色を取(と)る =けしきどる(気色取)

●気色悪(あ)し🔗🔉

●気色悪(あ)し きげんがわるい。*伊勢‐一一四「おほやけの御けしきあしかりけり」 ●気色有(あ)り 1 なにかいっぷう変わった趣がある。興趣をさそうものがある。*宇津保‐忠こそ「けしきある消息きこえ給へど」 2 あやしげだ。ぶきみな様子だ。*落窪‐一「かばかり雨もよに、夜中に唯二人いくはけしきあり。捕へよ」 ●気色覚(おぼ)ゆ 1 情趣が感じられる。おもしろい風情が感じられる。*徒然草‐一四「古き歌どものやうに、いかにぞや、ことばの外に、あはれにけしきおぼゆるはなし」 2 いやな気がする。ぶきみな感じがする。*大鏡‐五「かく人がちなるにだに、けしきおぼゆ」 ●気色給(たま)わる 意向、意中をうけたまわる。意中をおたずねする。ごきげんをうかがう。*落窪‐三「殿に参りて御けしき給はりつれば」 ●気色に入(い)る 気にいる。好みに合う。*源平盛衰記‐一七「入道の気色に入んとて」 ●気色ばかり ほんの形だけ。ごくわずか。しるしばかり。*宇津保‐蔵開上「けしきばかりたちて舞ひ給へば」 ●気色を取(と)る =けしきどる(気色取) け‐しき【景色】 (「気色(けしき)」から) 1 山水、風物などの趣、有様。風景。光景。「春(山)の景色」 2 茶道具で、鑑賞上興味を引くもの。釉(うわぐすり)の色、なだれ、窯変(ようへん)、斑紋、割れ目など、主として陶器についていう。景(けい)。

●気色有(あ)り🔗🔉

●気色有(あ)り 1 なにかいっぷう変わった趣がある。興趣をさそうものがある。*宇津保‐忠こそ「けしきある消息きこえ給へど」 2 あやしげだ。ぶきみな様子だ。*落窪‐一「かばかり雨もよに、夜中に唯二人いくはけしきあり。捕へよ」 ●気色覚(おぼ)ゆ 1 情趣が感じられる。おもしろい風情が感じられる。*徒然草‐一四「古き歌どものやうに、いかにぞや、ことばの外に、あはれにけしきおぼゆるはなし」 2 いやな気がする。ぶきみな感じがする。*大鏡‐五「かく人がちなるにだに、けしきおぼゆ」 ●気色給(たま)わる 意向、意中をうけたまわる。意中をおたずねする。ごきげんをうかがう。*落窪‐三「殿に参りて御けしき給はりつれば」 ●気色に入(い)る 気にいる。好みに合う。*源平盛衰記‐一七「入道の気色に入んとて」 ●気色ばかり ほんの形だけ。ごくわずか。しるしばかり。*宇津保‐蔵開上「けしきばかりたちて舞ひ給へば」 ●気色を取(と)る =けしきどる(気色取) け‐しき【景色】 (「気色(けしき)」から) 1 山水、風物などの趣、有様。風景。光景。「春(山)の景色」 2 茶道具で、鑑賞上興味を引くもの。釉(うわぐすり)の色、なだれ、窯変(ようへん)、斑紋、割れ目など、主として陶器についていう。景(けい)。

●気色覚(おぼ)ゆ🔗🔉

●気色覚(おぼ)ゆ 1 情趣が感じられる。おもしろい風情が感じられる。*徒然草‐一四「古き歌どものやうに、いかにぞや、ことばの外に、あはれにけしきおぼゆるはなし」 2 いやな気がする。ぶきみな感じがする。*大鏡‐五「かく人がちなるにだに、けしきおぼゆ」 ●気色給(たま)わる 意向、意中をうけたまわる。意中をおたずねする。ごきげんをうかがう。*落窪‐三「殿に参りて御けしき給はりつれば」 ●気色に入(い)る 気にいる。好みに合う。*源平盛衰記‐一七「入道の気色に入んとて」 ●気色ばかり ほんの形だけ。ごくわずか。しるしばかり。*宇津保‐蔵開上「けしきばかりたちて舞ひ給へば」 ●気色を取(と)る =けしきどる(気色取) け‐しき【景色】 (「気色(けしき)」から) 1 山水、風物などの趣、有様。風景。光景。「春(山)の景色」 2 茶道具で、鑑賞上興味を引くもの。釉(うわぐすり)の色、なだれ、窯変(ようへん)、斑紋、割れ目など、主として陶器についていう。景(けい)。

●気色給(たま)わる🔗🔉

●気色給(たま)わる 意向、意中をうけたまわる。意中をおたずねする。ごきげんをうかがう。*落窪‐三「殿に参りて御けしき給はりつれば」 ●気色に入(い)る 気にいる。好みに合う。*源平盛衰記‐一七「入道の気色に入んとて」 ●気色ばかり ほんの形だけ。ごくわずか。しるしばかり。*宇津保‐蔵開上「けしきばかりたちて舞ひ給へば」 ●気色を取(と)る =けしきどる(気色取) け‐しき【景色】 (「気色(けしき)」から) 1 山水、風物などの趣、有様。風景。光景。「春(山)の景色」 2 茶道具で、鑑賞上興味を引くもの。釉(うわぐすり)の色、なだれ、窯変(ようへん)、斑紋、割れ目など、主として陶器についていう。景(けい)。

●気色に入(い)る🔗🔉

●気色に入(い)る 気にいる。好みに合う。*源平盛衰記‐一七「入道の気色に入んとて」 ●気色ばかり ほんの形だけ。ごくわずか。しるしばかり。*宇津保‐蔵開上「けしきばかりたちて舞ひ給へば」 ●気色を取(と)る =けしきどる(気色取) け‐しき【景色】 (「気色(けしき)」から) 1 山水、風物などの趣、有様。風景。光景。「春(山)の景色」 2 茶道具で、鑑賞上興味を引くもの。釉(うわぐすり)の色、なだれ、窯変(ようへん)、斑紋、割れ目など、主として陶器についていう。景(けい)。

●気色ばかり🔗🔉

●気色ばかり ほんの形だけ。ごくわずか。しるしばかり。*宇津保‐蔵開上「けしきばかりたちて舞ひ給へば」 ●気色を取(と)る =けしきどる(気色取) け‐しき【景色】 (「気色(けしき)」から) 1 山水、風物などの趣、有様。風景。光景。「春(山)の景色」 2 茶道具で、鑑賞上興味を引くもの。釉(うわぐすり)の色、なだれ、窯変(ようへん)、斑紋、割れ目など、主として陶器についていう。景(けい)。

●気色を取(と)る🔗🔉

●気色を取(と)る =けしきどる(気色取) け‐しき【景色】 (「気色(けしき)」から) 1 山水、風物などの趣、有様。風景。光景。「春(山)の景色」 2 茶道具で、鑑賞上興味を引くもの。釉(うわぐすり)の色、なだれ、窯変(ようへん)、斑紋、割れ目など、主として陶器についていう。景(けい)。

けしき‐ざけ【気色酒】🔗🔉

けしき‐ざけ【気色酒】 相手のきげんをそこねることを恐れてむりに飲む酒。

けしき‐だ・つ【気色だつ】🔗🔉

けしき‐だ・つ【気色だつ】 〔自タ四〕(「だつ」は接尾語) 1 きざしがみえる。発現のけはいが見える。*源氏‐賢木「初時雨いつしかとけしきだつに」 2 懐妊、出産の徴候をみせる。*栄花‐様々のよろこび「けしきだちて悩しうおぼしたれば」 3 心のうちを顔色やそぶりに示す。意中を表わす。*源氏‐明石「心恥かしう思さるれば、けしきたち給ふことなし」 4 気どる。改まった様子をみせる。様子ぶる。*能因本枕‐一〇四「女房に歌よませ給へば皆けしきたちゆるがしいだすに」 5 物音や話し声がして活気づく。「見物人が気色だつ」

けしき‐づ・く【気色付く】🔗🔉

けしき‐づ・く【気色付く】 〔自カ四〕 1 きざしがみえる。そのことの起こる様子がある。*落窪‐一「例に似ぬ物も有り。猶けしきつきたり」 2 どこかちょっと変わった趣がそなわる。改まった様子をつくる。*源氏‐野分「いとおほどかに女しきものから、けしきづきておはするや」

けしき‐ど・る【気色取る】🔗🔉

けしき‐ど・る【気色取る】 〔自ラ四〕 1 様子を見てとる。様子を察知する。感づく。*平中‐二七「人の気色どらぬ前に、月見むとて」 2 内意をたずねる。意向を確かめる。けしきをとる。*源氏‐紅梅「さも思ひ立ちて宣ふことあらばと、けしきとり心まうけし給ふを」 3 きげんをとる。けしきをとる。*源氏‐乙女「ついせうし、けしきとりつつ従ふほどは」 4 気どる。すます。*談・当世花街談義‐二「能おちつき気色(ケシキ)どり、いやあまり気色どるもわろし」

けしき‐ばまし【気色ばまし】🔗🔉

けしき‐ばまし【気色ばまし】 〔形シク〕(「ばまし」は接尾語)けしきばんださまである。思わせぶりな態度である。*源氏‐末摘花「いたうけしきばましや。この頃のおぼろ月夜にしのびてものせむ。まかでよ」

けしき‐ば・む【気色ばむ】🔗🔉

けしき‐ば・む【気色ばむ】 〔自マ五(四)〕(「ばむ」は接尾語) 1 自然界の事物が生動のけはいを帯びる。発現のきざしがみえる。*源氏‐葵「菊のけしきばめる枝に」 2 懐妊、出産の徴候を帯びる。*宇津保‐俊蔭「六月六日この子むまるべくなりぬ。けしきばみて悩めば」 3 気持が外に表われる。心のうちをほのめかす。*宇津保‐嵯峨院「時々けしきばめる事はあれど」 4 気どる。改まった様子をする。すます。もったいぶる。*蜻蛉‐中「それに猶しもあらぬやうにあれば、いたくけしきばみたてり」 5 むっとして怒った表情になる。ふんがいする。*蜻蛉‐中「人のけしきばみ、くせぐせしきをなん、あやしと思ふ」

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