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うす・い【薄い】🔗🔉

うす・い【薄い】 〔形口〕うす・し〔形ク〕 物の厚みが少ない。⇔厚い。*万葉‐九七九「わが背子が著(け)る衣(きぬ)薄(うすし)」 物の密度や濃度などが少ない。 1 物や、人の群がる密度が少ない。まばらである。*書紀‐舒明即位前・歌謡「畝傍山木立于須家苔(ウスケど)頼みかも」 2 雲、霧などの密度、濃度が少ない。濃くない。淡い。*源氏‐薄雲「雲のうすく渡れるが鈍(にび)色なるを」 3 色合いが濃くない。淡い。鮮明でない。「影が薄い」*古今‐二六七「さほ山のははその色はうすけれど」 4 物の匂いや味わいなどが淡い。濃くない。「薄く味つけする」*後拾遺‐七五六「移り香のうすく成り行くたき物の」 心、考え、経験などが深くない。浅い。 1 愛情、徳、恵み、その他の感情が深くない。薄情である。*万葉‐四四七八「宇須伎(ウスキ)心をわが思はなくに」 2 思慮、知識などが乏しい。浅い。浅薄である。浅学である。*大唐三蔵玄奘法師表啓平安初期点「朕い学浅(ウすク)心拙ければ」 3 洗練されていない。野暮ったい。*浮・傾城禁短気‐五「こちは一分(ぶん)(すい)のやうに思へど、そなた達の目からは、まだ薄(ウス)う見へるかして」 4 知能程度が低い。おろかである。*評判・難波物語「りはつはかけはてたる、まことに、うすきむまれつきなり」 ものごとが豊かでない。乏しい。十分でない。 1 効果、利益、収入などが少ない。「利が薄い」*紫式部日記「阿闍梨の験のうすきにあらず」 2 幸運に恵まれない。運が弱い。はかない。*新後拾遺‐二九四「きても猶うすき契や恨むらん」 3 財産が乏しい。たくわえが少ない。*仮・東海道名所記‐一「うすき身上の者なれども」 4 身なりがみすぼらしい。*浄・新版歌祭文‐油屋「お前は、ても薄いお姿で」 ものごとの程度が強くない。弱い。軽い。かすかである。 1 病、傷、痛みなどが軽い。「痛みが薄い」*御湯殿上日記‐文明一六年一〇月二二日「うすく御おこりあり」 2 勢いが弱い。ぬるい。*浄・重井筒‐中「ヤアこたつの火がうすひ」 3 関係などが浅い。「なじみがうすい」 4 物事に対する気持の程度が弱い。「関心が薄い」*談・古朽木‐二「浅草様より有難みが薄いやうな」 5 囲碁で、石の形(布石)がしっかりしていない。 6 客の入りが悪い。「客足が薄くなる」 うす‐さ(名)

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