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かがふ・る【被る・冠る】🔗🔉

かがふ・る【被る・冠る】 〔他ラ四〕(「こうむる(被)」の古形) 1 かぶる。かける。*万葉‐八九二「あさぶすま引き可賀布利(カガフリ)」 2 受ける。こうむる。*新訳華厳経音義私記「蒙惑上、音牟、訓加何布流」 3 とくに、上の人の命令などを受ける。お受けする。承る。*万葉‐四三二一「かしこきや命(みこと)加我布理(カガフリ)」

かぶ・る【被る・蒙る・冠る】🔗🔉

かぶ・る【被る・蒙る・冠る】 〔他ラ五(四)〕(「かがふる(被)」「こうぶる(被)」の変化) 1 (笠、帽子、面などで)頭や顔の表面をおおう。また、蒲団や着物を頭の方までかけておおう。かむる。*地蔵十輪経元慶七年点‐四「伽沙等の諸仏の法幢を被(カフレ)る相なり」 2 (水、ほこり、粉などを)上から浴びる。また、作物などが上まで水につかる。*滑・七偏人‐五「丼鉢を倒して冠りし小麦(うどん)の粉に」 3 (比喩的に用いて)身に受ける。こうぶる。こうむる。 恩恵、福徳、位階など、好ましいものを受ける。*天理本金剛般若経集験記平安初期点「濫りに天恩を荷(カフリ)、喜びぬ所以」傷、炎禍、罰など、好ましくないものを受ける。*竜光院本妙法蓮華経平安後期点‐二「当に堕落して火に焼かるることを為(カフ)らむ」負担としてしょいこむ。損な役を引き受ける。「借金(罪)をかぶる」*雑俳・大黒柱「まふけるも又かぶるのも古道具」 4 雑俳などで、前句や題に使われた語や文字を付句の初めにのせる句法。地口などにもいう。*滑・浮世風呂‐四「点取地口となれば冠(カブッ)た文字は点にならぬと申す」 5 握りこぶしなどを勢いよく上へ持ちあげる。ふりかぶる。 〔自ラ五(四)〕 1 (「毛氈(もうせん)をかぶる」という芝居の語から)主人や親などに対して面目ないことをしでかす。主人や親の家、また、ある場所から追い出される。しくじる。*洒・辰巳之園「あの子はねヱ、七さんと色をしてねヱ、かぶって居なさりやす」 2 だまされる。いっぱい食う。*浮・世間胸算用‐三「其次の玉むし色の羽織は牛涎屋(にかわや)を、どこの牛の骨やらしらいで人のかぶる衣装つき」 3 (終わると観客が総立ちになってほこりが立つので手拭をかぶったところからという)一日の芝居や演芸などが終わる。終演になる。はねる。 4 大入り満員になることをいう、寄席芸人仲間などの語。 5 写真で、フィルムの欠陥や露出過度などで画面がくもってぼやける。 6 (動詞の連用形に付けて補助動詞のように用いる)…することに失敗する。「言いかぶる」「買いかぶる」「踏みかぶる」など。

かむ・る【被る・冠る】🔗🔉

かむ・る【被る・冠る】 〔他ラ五(四)〕「かぶる(被)」の変化した語。

こうぶ・る【被る・蒙る】(かうぶる)🔗🔉

こうぶ・る【被る・蒙る】(かうぶる) 〔他ラ四〕(「かがふる」の変化で、「こうむる」の古い形。中世以降は「こうむる」と並用)=こうむる(被)*土左「かみほとけのめぐみかうぶれるに似たり」

こうむ・る【被る・蒙る】(かうむる)🔗🔉

こうむ・る【被る・蒙る】(かうむる) 〔他ラ五(四)〕(「こうぶる(被)」の変化) 1 頭から衣服、帽子などをかぶる。身体や頭をおおう。かぶる。 2 神仏や目上の人から、ある行為や恩恵などを受ける。相手に対する敬意をこめて用いる。「恩(お蔭)をこうむる」*金刀比羅本保元‐上「勘気をかうむるとき、しやうりをただしく申ば」 3 きずなどを身に受ける。「損害(災い)をこうむる」*愚管抄‐四「友実といふ禰宜きずをかふむりなんどしたりければ」 4 ある字やことばなどを他のことばや名前のはじめにつける。*鑑草‐陰隲「陰隲の二字あるを採て篇首に弁(カウム)らしむ」 [補注]「かがふる」から変化した語に、「こうぶる―こうむる」と「かぶる―かむる」があり、それぞれ意味も分化していった。

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