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《実質的意味を半ばとどめた用法》🔗🔉

《実質的意味を半ばとどめた用法》 進み行く途中で、ある動作をする意を表す。道すがら〜したあとで、また、行く。 「人を押しのけて━」 「ちょっと寄って━か」 進み行く動作の(基盤となる)様態を表す。そのような仕方で、行く。 「てくてく歩いて━」 「通勤電車は毎朝座って━」 ある動作が、進み行く動作と並行して行われる意を表す。〜しながら、行く。 「荷物を持って━」 「駅まで送って━・こうか」 話し手から遠ざかる移動動作であることを表す。 「先へ先へと進んで━」 「去って[出て]━」 《形式化した用法》時間的・心理的に遠ざかる気持ちを伴いながら、現在(または、基準となる時点)から未来への事態の展開を表す。 「夜は深々と更けて━」 「日ごとに元気になって━」 「景気は徐々に回復に向かって━だろう」 「毅然きぜんたる態度で生きて━・こう」 「故郷の町が段々とさびれて━」 「山の端に太陽が沈んで━」 「戦争で多くの人が死んで━・った」 時間的・心理的接近の場合は「来る」。「日ごとに元気になってくる」「勇気がわいてくる」 ◆の「逝」を除き、広く「行」を使う。また、「往く」「征く」とも書く。「往」は戻る予定で行く意で、「新幹線で往くが、帰りは飛行機にする」などと、「征」は敵を滅ぼすために外国へ行く意で、「戦地[戦争]に征く」などと、「逝」は死ぬ意のほか、帰らぬものとして過ぎ去る意で、「逝きて帰らぬ青春の日々」などとも書くが、今は一般に「行」を使う。実質的意味の希薄な以降はかな書きが多い。は積極的にかなで書かれる。 の「ていく」は、口頭語ではしばしば「てく」となる。→てくてったてって 「ゆく」とも。「ゆく」には「いく」にない古風で優雅な響きがあり、「去りゆく」「進みゆく」「更けゆく」「暮れゆく」など、一般に文語的表現で用いられる。また、「ゆく」には促音便形がなく、「学校にゆった」とはならない。近年、口語的で活用のそろった「いく」のほうが優勢。 行ける 行き 関連語 大分類‖移動‖いどう 中分類‖移動‖いどう 大分類‖移動‖いどう 中分類‖往復‖おうふく 大分類‖移動‖いどう 中分類‖行く‖いく 大分類‖移動‖いどう 中分類‖出発‖しゅっぱつ 大分類‖会う‖あう 中分類‖訪れる‖おとずれる 大分類‖死‖し 中分類‖死ぬ‖しぬ 大分類‖進む‖すすむ 中分類‖進行‖しんこう いく【幾】 接頭 《名詞(に準じる語)に付いて》数量が不定であることを表す。また、疑問を表す。 「━人かが参加した」 「━十」 「━歳月」 文脈によって、数え切れないほどに数量が大きい意、数えるまでもないほどに小さい意にもなる。「雨の日が幾日にちも続いた」「幾日もしないうちに元気になった」 《形容詞に付いて》程度が大きいことを表す。 「━久しい」

明鏡国語辞典 ページ 318 での《実質的意味を半ばとどめた用法》単語。