
「少し暑い
ですね」のように「ね」「よ」「か」などの終助詞を伴う形は普通に使われるが、「ちょっと暑い
です」のように「です」で言い切る形はぎこちなく感じられる。過去を表す場合は「昨日は暑い
でした」ではなく、「昨日は暑かっ
たです」の形になるが、やはり終助詞を伴わない形はぎこちなく感じられる。

形容詞を丁寧に言うには、「楽しゅうございます」「待ち遠しゅうございます」など形容詞の連用形+「ございます」の形もあるが、「おはようございます」「ありがとうございます」など決まった言い回し以外はあまり用いられなくなっている。「仕事は楽しいです→楽しく仕事をしています」「お会いするのが

待ち遠しいです→待ち遠しく感じられます」「足下がおぼつかないです→おぼつかない状態です」のように、形容詞を述語にしない形に言い換えることができる。

《「…ません
でした」の形で、動詞や動詞型活用の助動詞の連用形に付いて》「…なかった」(打ち消し+過去)に丁寧な気持ちを添える。
「知りません
でした」
「塾に行かせません
でした」

「ます」と「です」の丁寧語が二つ使われているが、「ません」に「た」が直接付けられないので、「です」は敬体を崩さずにつなぐ働きをしている。→
「ます」の語法
・
「ません」の語法・
「ない」(助動)の語法

〔終助詞的に〕応答表現などで、軽い丁寧さを表す。
「〔相手に同意して〕まったく━」
「お先━」
「今年もよろしく━」
◇俗語的な用法。「全く同感です」「お先に失礼します」「よろしくお願いします」などを簡略にして、丁寧の気持ちを残したもの。
◆

体言、形容動詞の語幹に付くほか、形容詞の終止形や一部の助動詞に付く。


はいろいろな成分に付く。

過去を表す場合、


は「当時私は学生
でした」「報酬はわずか
でした」のように、過去の助動詞「た」の前に「です」を置く「…でした」の形が一般的。丁寧の意に重点を置いて「…たです(+終助詞)」の形を使うこともあるが、一般的でない。「
△
とても立派だっ
たです→
○
立派
でした[立派な…でした]」「
△
結果はどうだっ
たですか?→
○
どう
でしたか?」

方言や古風な言い方では動詞(型の助動詞)の終止形にも付くことがあるが、現在の共通語では不適切。「披露のとき呼んで御馳走する
です。シャンパンを飲ませる
です
漱石

」「
×
たくさん食べるです→
○
食べます」

未然形「でしょ」は、「でしょう」を「です」+「う」(推量の助動詞)と解釈した場合に立てられる。「です」と「でしょう」は接続する語に違いがあるので、別語とされることが多い。→
でしょう
でず‐いらず【出ず入らず】


名


出入り・増減・損得・過不足などがないこと。ほどよいこと。
「何事も━にする」