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ない‐で🔗⭐🔉
ない‐で

連語
打ち消しの意を伴って、文を中止したり、連用修飾したりする。〜ず(に)。
「食べ━、待っていた」
《「いる」「おく」「済む」などの動きの完了や処置を表す表現を伴って》打ち消した状態を維持する意を表す。〜ず(に)。
「まだ寝━いる」
「持っていか━済みそうだ」
《「…━いられない」「…━済ませない」「…━おくものか」などの二重否定や反語の形で》事態がどうしても生じる意を表す。
「飲ま━はいられない」
「つかまえ━おくものか」
《文末で使って》禁止を表す。
「こっちに来━」
◆
「ないで」「なくて」「ず(に)」のうち、「ないで」が最も使用範囲が広く、「なくて」が最も狭い。おおよそ、次のような使い分けがある。
状態副詞的に動詞の意味を修飾する場合は、「ないで」「ず(に)」を使う。「慌てないで/慌てず
行け」「休まないで/休まずに
働く」
「…てほしい」「…てくれ」などの補助用言に接続するときは「ないで」を使う。「来ないでほしい」「行かないでくれ」
因果関係や並列関係を表す場合はいずれも使える。「君と
会えないで/会えなくて/会えず
残念だ」「私に
似ないで/似なくて/似ず、夫に似ている」
「…て(も)いい」の場合は「ないで」「なくて」を使う。「行かないでも/行かなくても
いい」
文末で禁止を表す場合は、「ないで」しか使えない。「こっちに来ないで」
打ち消し状態の維持を表すもののうち、「…済む」にはいずれも使えるが、「…いる」「…ある」「…おく」には、「ないで」「ず(に)」を使う。「行かないで/行かなくて/行かずに
済みそうだ」「寝ないで/寝ずに
いる」
事態がどうしても生じることを表す「…(は)いられない」「…(は)おかない」「…(は)すまさない」などの二重否定や反語には、「ないで」「ず(に)」を使う。「泣かないでは/泣かずには
いられない」「懲らしめないで/懲らしめずに
おくものか」


























明鏡国語辞典 ページ 4541 での【ないで】単語。