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や・る【▽遣る】🔗⭐🔉
や・る【▽遣る】

動五

他
目的を与えてある所に行かせる。
「娘を実家に使いに━」
「調査団を現地に━」
「若い衆を応援に━」
「三人の子供を大学に━」
目的の所へ届くように送り出す。
「手紙[ことづけ]を━」
乗り物を動かし進める。
「船を川上に━」
「車を駅まで━・ってくれ」
物をある所(特に、どこか不明の場所)へ動かす。
「ここにあった新聞をどこへ━・ったの?」
「僕は財布をどこかへ━・ってしまったようだ」
体の部分をその方へ向けたり動かしたりする。
「庭に目[視線]を━」
「ドアの方に顔を━」
「子供の額に手を━」
「腰に手を━」
同等以下の人や動植物に物を与える。
「家来に褒美ほうびを━」
「孫に小遣いを━」
「君にこの万年筆を━・ろう」
「犬にえさを━」
「花に水を━」
⇔貰もらう
近年ぞんざいな語感を与えるようになり、丁寧な言い方である「上げる」にとってかわられる傾向にある。→上げる
〔やや古風な言い方で〕物事に気を配ったり遠くに思いをはせたりする。
「はるかの昔に思いを━」
〔やや古風な言い方で〕心にかかる思いを払いのける。
「酒を飲んで憂さを━」
ある動作・行為をする。
「宿題を━・ってから出かける」
「皆でゲームを━・ろう」
「気のすむまで━」
「味なことを━」
「よくぞ━・ってくれた」
「やった、合格だ」「やったね!」など、遂行された行為を称賛して自動詞的にも使う。
「する」よりも俗語的。
職業としてある仕事をする。また、店などを開いて営業を営む。
「農業を━」
「本屋[食堂]を━」
「塾の先生を━」
「これまでいろんな仕事を━・ってきた」
「店は夜八時まで━・っている」
興行や催しを行う。
「あの劇場ではいま歌舞伎を━・っている」
「選手権大会を━」
「展覧会を━」
「特売を━」
学問・技芸・遊技などを(身を入れて)行う。
「大学では数学を━・っている」
「何かスポーツを━・っていますか」
ある役割を演じる。
「主役[キーパー]を━」
酒・タバコなどの嗜好しこう品を味わう。
「酒もタバコも━・らない」
「刺身で一杯━・ろう」
「食後に(パイプを)一服━」
ある病気を経験する。わずらう。
「少年時代に結核を━・った」
「麻疹はしかはまだ━・っていない」
〔俗語的な言い方で〕好ましくないこと(特に、凶悪なこと)をする。
「バカなことを━・ってんじゃないよ」
「やつが会長を━・った(=襲った・殺したなど)」
「おれが本部を━(=襲撃する・爆破するなど)」
「大統領が凶弾に━・られる」
「私は殺っていない」など、殺人の場合は「▽殺る」とも。
〔俗〕性交する。

自
暮らす。生活する。
「給料だけでは━・っていけない」
《動詞の連用形に付いて複合動詞を作る》
その動作が完了する意を表す。すっかり…する。
「まだ興奮が醒さめ━・らない」
「暮れ━・らぬ空」
「覚め━・らぬ眠り」
下に打ち消しを伴う。
その動作が広く、また遠くまで及ぶ意を表す。
「思い━・眺め━」

補動
《動詞の連用形+接続助詞「て[で]」の形に付いて》
同等以下の人などのために何かをする意を表す。
「娘に本を読んで━」
「弟の勉強をみて━」
「話を聞くだけは聞いて━」
「君に一杯おごって━・ろう」
「彼を励まして━・ってください」
⇔(…て)もらう
主体と話し手が一致する場合は、ぞんざいな言い方となることが多い。近年、その語感が嫌われ、丁寧な言い方である「上げる」にとってかわられる傾向にある。より敬意の度合いの高い言い方に「…て差し上げる」がある。
強い意志をもって、相手に悪い影響の及ぶ行為をする意を表す。
「殴って━」
「いつか思い知らせて━」
やれる
関連語
大分類‖行う‖おこなう
中分類‖する‖する
大分類‖与える‖あたえる
中分類‖与える‖あたえる


















































明鏡国語辞典 ページ 6215 での【遣る】単語。