にん【人】 名人柄。 「━を見て法を説く」 （造） ひと。 「━間・━数」 「芸━・住━・仙━」 「三━・五万━」 …する人。…の役目の人。 「案内━・苦労━・保証━」

にん【任】 名まかせられた仕事。役目。つとめ。 「━を解く」 「━務」 「辞━・責━・赴━」 （造） 役目に当てる。役目につく。 「━期・━命」 「新━・専━」 ゆだねる。自由にさせる。 「━意」 「信━・放━」 関連語 大分類‖仕事‖しごと 中分類‖務め‖つとめ

にん【仁】 （造） 博愛の心。思いやり。 「━徳」 果実のさね。 「杏━_{きょうにん}・桃━」

にん【妊】 （造）子を宿す。はらむ。 「━娠・━婦」 「懐━・避━」

にん【忍】 （造） たえる。がまんする。 「━耐」 「堪━_かんにん」 むごい。 「残━」 隠れて行動する。しのび。 「━者・━法」

にん【認】 （造）見分ける。みとめる。承知する。 「━可・━識・━定」 「確━・公━・容━」

にん‐い【任意】 名・形動その人の意思にまかせること。自由に選ばせること。 「━に選択する」 「円周上の━の一点」

にんい‐しゅっとう【任意出頭】 名・自サ変刑事訴訟法上、身体を拘束されていない被疑者が、取り調べを受けるために自ら捜査機関に出頭すること。

にん‐か【認可】 名・他サ変よいと認めて許可すること。 「営業を━する」 ◇法律では、公の機関が第三者の行為に同意を与え、その行為の効力を有効に完成させる行政行為をいう。 関連語 大分類‖許可‖きょか 中分類‖許可‖きょか

にん‐がい【人界】 名仏教で、人間の住んでいる世界。人間界。 関連語 大分類‖世の中‖よのなか 中分類‖この世‖このよ

にん‐かん【任官】_━クヮン 名・自サ変官吏に任命されること。官職に就くこと。 「━試験」

にん‐き【人気】 名 世間一般の人々に好まれ、もてはやされること。 「次第に━が出てきた」 「若者に━の（ある）番組」 「今はあの歌手が━だ」 「━投票・━者」 〔古風な言い方で〕その地方の人々の気風。じんき。 「━の荒い土地」 関連語 大分類‖見聞‖けんぶん 中分類‖人気‖にんき

にん‐き【任期】 名ある職務に就いている一定の期間。 「━を全うする」

にん‐ぎょ【人魚】 名上半身が女性の姿で、下半身が魚の形をしているという想像上の動物。マーメイド。

にん‐きょう【任^▼（^▽仁^▼）】_━ケフ 名弱きを助け、強きをくじくことを信条とし、義のためには命をも惜しまないという気風。また、そうした気風に富むこと。おとこぎ。おとこだて。 「━の徒」 「━道」 関連語 大分類‖道徳‖どうとく 中分類‖義侠‖ぎきょう

にん‐ぎょう【人形】_━ギャウ 名木・土・紙などで人の形に作ったもの。主に愛玩_あいがん・装飾用。演劇などにも用いる。 「日本━」 「━芝居」 ◇他人に操られるばかりで、自分の意志では行動しない人のたとえにも使う。

にんぎょう‐げき【人形劇】_{ニンギャウ━} 名人形遣いが人形を操って演じる劇。文楽・ギニョール・マリオネットなど。人形芝居。

にんぎょう‐じょうるり【人形浄瑠璃】_{ニンギャウジャウルリ} 名三味線の伴奏で語る浄瑠璃に合わせて演じる日本固有の人形芝居。 ◇現在は義太夫節によって演じられる文楽_ぶんらくに代表される。

にん‐く【忍苦】 名・自サ変苦しみを耐えしのぶこと。 関連語 大分類‖努力‖どりょく 中分類‖我慢‖がまん

にん‐げん【人間】 名 ひと。人類。 「━の尊厳」 人柄。人物。 「あの人は━ができている」 関連語 大分類‖人‖ひと 中分類‖人間‖にんげん

にんげん‐かんけい【人間関係】_{━クヮンケイ} 名人と人との関係。特に、集団・組織などで、心理面・感情面も含めた人間どうしの関係。ヒューマンリレーション。 「━が広がる」 「━に悩む」

にんげん‐くさ・い【人間臭い】 形 人が暮らしている雰囲気がある。 「━路地裏」 いかにも人間らしい感情や欲望が感じられる。 「聖職者の━一面」 関連語 大分類‖匂い‖におい 中分類‖臭い‖くさい

にんげん‐こうがく【人間工学】 名工学の一分野。人間の身体的特性や精神的機能に適合した機械装置や作業環境を設計・調整することを目的とする学問。エルゴノミックス。ヒューマンエンジニアリング。

にんげん‐こくほう【人間国宝】 名重要無形文化財保持者の通称。文化財保護法によって文化庁が指定した重要無形文化財の技能をもつ人。

にんげん‐せい【人間性】 名人間として生まれつき備えている特有の性質。人間らしさ。 「━を疑う」

にんげん‐ぞう【人間像】_━ザウ 名人間を外面・内面の両面からとらえた全人格的な姿。 「理想の━」

にんげん‐てき【人間的】 形動人間の性格・感情・行動などに関するさま。また、人間らしい知・情・意を豊かにそなえているさま。

にんげん‐ドック【人間ドック】 名健康状態の総合的な精密検査を行うための短期間の入院。 人体の検査を船体点検のためのドック（船渠_せんきょ）入りになぞらえた語。 「人間ドッグ」は誤り。

にんげん‐なみ【人間並み】 名・形動世間一般の人と同じ程度であること。ひとなみ。

にんげん‐み【人間味】 名人間らしい心のあたたかみ。人情味。 「━豊かな人」

にんげん‐わざ【人間業】 名人間の能力でできること。 「━とは思えない技術」 ◇多く打ち消しの語を伴って、それが極めて優れた能力であることを表す。

にん‐ごく【任国】 名大使・公使・領事として赴任する国。にんこく。

にんさん‐ばけしち【人三化け七】 名容貌_ようぼうがひどく醜いこと。また、その人。 ◇人間が三分、化け物が七分の意。

にんさん‐ぷ【妊産婦】 名妊婦と産婦。妊娠中の女性と出産前後の女性。

にん‐しき【認識】 名・他サ変 物事をはっきりと見分けて、その本質や意義を理解すること。また、その理解された内容。 「事の重要性を━する」 「━を改める」 「遠くからでも彼の姿を━できた」 哲学で、人間が理性の働きによって事物の性質や、事物と他の事物との関係などについて正しい判断をもつこと。また、それによって知り得た内容。知識。 ◇cognitionの訳語。 コンピューターが、ハードウエアや、画像・音声などの外部からのデータを判別し、その性質や意義を理解すること。 関連語 大分類‖学習‖がくしゅう 中分類‖理解‖りかい

にん‐じゃ【忍者】 名忍術を使って間諜_{かんちょう}・謀略活動などを行う者。忍術使い。忍びの者。

にん‐じゅう【忍従】 名・自サ変苦しい境遇に耐えて従うこと。 「殿の仰せに━する」

にん‐じゅつ【忍術】 名姿を隠して敵方に入り込み、特殊な体術・武器などを用いて間諜_{かんちょう}・暗殺などを行う術。忍びの術。

にん‐しょう【人称】 名言語行動において、どのような立場で参加しているかを表す文法範疇_{はんちゅう}。話し手（書き手）か聞き手（読み手）か第三者かのいずれであるかの区別をいう。一人称（自称）・二人称（対称）・三人称（他称）のほか、そのいずれかが不明確な場合に不定称を立てることがある。

にん‐しょう【認証】 名・他サ変 一定の行為や文書の成立・記載などが適正であることを公の機関が証明すること。 「電子━」 天皇の国事行為で、内閣または内閣総理大臣の行った職権上の行為を公的に証明すること。 「━官（＝その任免について天皇の認証を必要とする官職）」

にん‐じょう【人情】_━ジャウ 名人間に生まれつき備わっている心の動き。特に、他人に対する思いやりの心や情け。 「秘密にされると知りたくなるのが━だ」 「義理と━の板挟み」 「━に厚い人」 「━家」 関連語 大分類‖心‖こころ 中分類‖情け‖なさけ

にん‐じょう【^▽刃傷】_━ジャウ 名刃物で人を傷つけること。 「━沙汰_ざたになる」

にんしょう‐だいめいし【人称代名詞】 名人を指し示す代名詞。人代名詞。 ◇話し手（または書き手）を指す「わたし」「ぼく」などを一人称（自称）、聞き手（または読み手）を指す「あなた」「きみ」などを二人称（対称）、第三者を指す「かれ」「かのじょ」などを三人称（他称）、不特定または未定の人を指す「どなた」「だれ」などを不定称という。

にんじょう‐ばなし【人情話（人情^▼噺）】_{ニンジャウ━} 名落語のうち、市井の人々の人情を題材にしたもの。「文七元結」「唐茄子_とうなす屋」「子別れ」「芝浜」など。 ◇本来は落ち（さげ）のない続き話を称したが、現在では広く人情味のある落語を含めていう。

にんじょう‐ぼん【人情本】_{ニンジャウ━} 名文政（一八一八〜三〇）頃から明治初年まで流行した小説の一つ。洒落本_{しゃれぼん}から転じたもので、町人の恋愛や人情の藤を描く。為永春水_{ためながしゅんすい}の『春色梅児誉美_{しゅんしょくうめごよみ}』などが代表作。

にんじょう‐み【人情味】_{ニンジャウ━} 名人間らしい心のあたたかみ。人としての情の深さ。情味。 「━あふれる話」

にん・じる【任じる】 自他上一→任ずる 関連語 大分類‖仕事‖しごと 中分類‖務め‖つとめ

にん‐しん【妊娠】 名・自サ変女性が受胎して体内に子をやどすこと。身ごもること。懐妊。 「━八週目に入る」 「━三か月」

にん‐じん【人^▽参】 名 野菜として栽培されるセリ科の越年草。また、その根。黄橙色または紅赤色の根は肥大し、独特の香りと甘みをもつ。 チョウセンニンジンの別称。

にん‐ずう【人数】 名 人の数。 「━を数える」 多くの人。 「━を繰り出す」 ◆「にんず」ともいう。

にん・ずる【任ずる】 他サ変 ある職務（特に、役職）に就かせる。任命する。 「山田氏を外務大臣に━」 「朝廷から大使に━・ぜられる」 自任する。 「みずから芸術家を（もって）━」 自サ変任務として引き受け、責任をもって仕事に努める。当たる。 「国政に━」 にん・ず（サ変） ＝任じる

にん‐そう【人相】_━サウ 名 人の顔つき。容貌_ようぼう。 顔面に表れた、その人の性格や運命。また、それによってその人の運命や吉凶を占うこと。

にんそう‐がき【人相書き】_{ニンサウ━} 名犯罪者や失踪者をさがすために、その人相・特徴などをかいて掲示・配布するもの。

にんそう‐み【人相見】_{ニンサウ━} 名人相を見て人の運命や吉凶を判断することを職業とする人。人相家。観相家。

にん‐そく【人足】 名かつて荷役・土木工事などの力仕事に従事する労働者を称した語。

にん‐たい【忍耐】 名・他サ変苦しさ・辛さ・怒りなどをこらえること。耐え忍ぶこと。 「長年の労苦をよく━する」 「━を要する仕事」 「━力」 やや文章語的な言い方。ふつう精神的な苦難に使い、感覚的・生理的な苦痛には「我慢」「辛抱」を使うことが多い。 関連語 大分類‖努力‖どりょく 中分類‖我慢‖がまん

にん‐ち【任地】 名任務のために住む土地。 「━に赴く」

にん‐ち【認知】 名・他サ変 ある事柄をはっきりと認めること。 「標識を━する」 法律上の婚姻関係にない男女の間に生まれた子を、その父または母が戸籍法の手続きによって自分の子と認め、法律上の親子関係を発生させること。 関連語 大分類‖学習‖がくしゅう 中分類‖理解‖りかい

にんち‐かがく【認知科学】_{━クヮガク} 名人間やその他の生物の認知機能を解明しようとする学際的な科学。心理学・言語学・人工知能・情報工学・神経科学など、多方面の分野とかかわり合う。

にんち‐しょう【認知症】_━シャウ 名正常に発達した知的能力が脳の老化や器質的疾患などによって低下した状態。 「━サポーター（＝認知症を正しく理解し、その患者を支援する活動を行う人）」 ◇以前は「痴呆（症）」と称した。 関連語 大分類‖体の状態‖からだのじょうたい 中分類‖病気‖びょうき

にん‐てい【人体】 名その人の外見のようす。また、その人の外見から受ける印象。 「卑しからぬ━の老人」

にん‐てい【認定】 名・他サ変事実・資格の有無、事柄の当否などを調べ、それと判断して決定すること。 「労災と━される」 「資格━試験」 関連語 大分類‖思う‖おもう 中分類‖推測‖すいそく

にん‐どう【忍冬】 名スイカズラの別称。 ◇冬でも葉がしおれないことからいう。

にんとう‐ぜい【人頭税】 名担税能力にかかわりなく、国民一人一人に対して一律に同額を課する租税。じんとうぜい。

にん‐とく【人徳】 名→じんとく（人徳）

にん‐にく【大^▼蒜・^▼蒜・^▼葫】 名球状の鱗茎_りんけいを食用にするユリ科の多年草。全体に独特の強いにおいがある。世界各地で栽培され、香辛料・強壮薬にも用いる。

にん‐にく【忍^▽辱】 名仏教で、六波羅蜜の第三。恥辱や迫害に耐え、心を安らかにすること。忍辱波羅蜜_{にんにくはらみつ}。

にん‐のう【人皇】_━ワウ 名神代と区別し、神武天皇以後の天皇をいう語。じんこう。 ◇「にんおう」の連声。

にん‐ぴ【認否】 名認めることと認めないこと。また、認めるか否かということ。 「罪状━」

にん‐ぴにん【人非人】 名人の道にはずれた行いをする者をののしっていう語。人でなし。

ニンフ[nymph] 名ギリシア神話で、森・樹木・花・川・泉などの精。美しい乙女の姿で現れ、歌と踊りを好む。

にん‐ぷ【人夫】 名かつて土木工事・荷役などの力仕事に従事する労働者を称した語。人足_にんそく。

にん‐ぷ【妊婦】 名妊娠している女性。 「━服」

にん‐べつ【人別】 名 各人ごとにすること。 江戸時代の戸籍調査（＝人別改め）のための帳簿。 ◇「人別帳」の略。

にん‐ぽう【忍法】_━パフ 名忍術の法。忍術。 「━木の葉隠れ」

にんまり 副_ト内心満足するところがあって、声を立てずに笑いを浮かべるさま。 「してやったりと━する」

にん‐む【任務】 名その人に課せられた、果たさなくてはならないつとめ。 「重要な━を負う」 「━を遂行する」 関連語 大分類‖仕事‖しごと 中分類‖務め‖つとめ

にん‐めい【任命】 名・他サ変ある官職や職務につくように命令すること。 「民間人を大臣に━する」

にん‐めん【任免】 名・他サ変役目につけることと、やめさせること。任命と免職。 「━権」

にんめん‐じゅうしん【人面獣心】_{━ジウシン} 名→じんめんじゅうしん

にん‐よう【任用】 名・他サ変人をある職務につけて用いること。 「講師に━する」

にん‐よう【認容】 名・他サ変認めてゆるすこと。容認。