【薄田】 ハクデン 穀物のよく実らないやせた田畑。「何日霑微禄、帰山買薄田＝イヅレノ日カ微禄ニ霑ヒ、山ニ帰リテ薄田ヲ買ハン」〔→杜甫〕

【薄氷】 ハクヒョウ ＝薄冰。川・湖沼などに張った薄い氷。うすごおり。

【如履薄氷】 ハクヒョウヲフムガゴトシ 恐れつつしむこと、また、危険なことのたとえ。〔→詩経〕

【薄行】 ハッコウ 人情の薄い行い。

【薄技】 ハクギ つまらなくて、つたいないわざ。拙技。

【薄志】 ハクシ〔国〕弱い意志。いくじがないこと。「薄謝」と同じ。

【薄志弱行】 ハクシジャッコウ〔国〕意志が弱く、実行力が足りないこと。

【薄利】 ハクリ 利益を軽視する。少しの利益・利息。また、利益がわずかであること。「薄利多売」

【薄冷】 ハクレイ 寒さに近づく。寒くなってくること。▽一説に、寒くさびしい。「薄冷披衣起、晨烏已満林＝薄冷披衣シテ起テバ、晨烏スデニ林ニ満ツ」〔→呉偉業〕

【薄幸｛倖｝】 ハッコウ 幸福が少なくてふしあわせなこと。〈対語〉多幸。『薄福ハクフク』

【薄物細故】 ハクブツサイコ ささいな物事。〔→史記〕

【薄命】 ハクメイ 天から授かった運命がじゅうぶんでない。不運でふしあわせなこと。『薄禄ハクロク』「此際豈知非薄命＝コノ際アニ知ランヤ薄命ニアラザルヲ」〔→呉偉業〕〔国〕命が短いこと。「美人薄命」

【薄明】 ハクメイ 日の出前や日没後の空の、ぼんやりした明るさ。うすあかり。▽明け方にせまった意とも。

【薄夜】 ハクヤ あけがた。夕ぐれ。薄暮。

【薄宦】 ハッカン 仕官しながら出世できないこと。地位が低い役人。『薄官ハッカン』

【薄俗】 ハクゾク 軽薄な風俗。「小人利口実、薄俗難具論＝小人ハ口実ニ利ナレドモ、薄俗ハ具ニ論ジ難シ」〔→杜甫〕

【薄荷】 ハッカ 薬草の名。茎と葉に独特の香気がある。薄荷油・薄荷脳の原料とする。はっか。