【前迹】 ゼンセキ ＝前跡。先人のしたこと。過去の事がら。

【前哲】 ゼンテツ『前賢ゼンケン』前代の賢人。〈類義語〉先哲。

【前途】 ゼント これから先の道のり。行く先。将来。▽距離的にも時間的にも使う。『前程ゼンテイ』「前途遼遠リョウエン」

【前途程遠】 ゼントホドトオシ これからいくべき道はなお遠い。「前途程遠、馳思於鴈山之暮雲＝前途程遠シ、思ヒヲ鴈山ノ暮ノ雲ニ馳ス」〔江相公〕

【前烈】 ゼンレツ 先人のたてた功績。〔→書経〕

【前略】 ゼンリャク 文章のはじめの部分を省くこと。また、そのときに使う用語。〔国〕手紙で、時候のあいさつなど、本題と直接に関係のない部分を省くこと。また、そのときに使う用語。

【前涼】 ゼンリョウ 五胡ゴコ十六国の一つ。晋シンの涼州刺史であった張軌チョウキが半独立体制をとり、のち子孫が涼王と称しておさめた国。→涼

【前覚】 ゼンカク 人より前に悟りを得た者。〈類義語〉先覚。

【前策】 ゼンサク 以前の計略。『前計ゼンケイ』

【前朝】 ゼンチョウ 前の日の朝。前代の朝廷。「前朝神廟鎖煙煤＝前朝ノ神廟煙煤ニ鎖ザサル」〔→李商隠〕

【前提】 ゼンテイ 推論するとき、結論を導くもととなる命題。

【前楹】 ゼンエイ 家の正面の東西にあるまるい柱。転じて、その付近。ベランダ。「頽然臥前楹＝頽然トシテ前楹ニ臥ス」〔→李白〕

【前漢】 ゼンカン 中国の王朝名。秦シンの滅亡後、劉邦リュウホウが、楚ソの項羽コウウを破って、中国を統一してたてた王朝。都は長安。のちに劉秀リュウシュウのたてた漢王朝に対して、前漢という。「西漢」とも。前二〇六〜後八　→「後漢」

【前愆】 ゼンケン 以前に犯したあやまち。▽「愆」は、あやまち。『前過ゼンカ・前非ゼンピ』