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【唐宋伝奇集】🔗⭐🔉
【唐宋伝奇集】
トウソウデンキシュウ〈書物〉八巻。魯迅ロジン(本名は周樹人。1881〜1936)の編。1927年成立。六朝以後の唐・宋の小説を収集し校訂を加えたものである。所収の作品は、『古鏡記』『補江総白猿伝』『離魂記』『枕中記チンチュウキ』『任氏伝ジンシデン』『南柯太守伝ナンカタイシュデン』『李娃伝リアデン』『鶯鶯伝オウオウデン』など唐のもの三六編、『緑珠伝』『楊太真外伝』『流江記』など宋のもの九編、すべて四五編で、いずれも、唐・宋代に単行本として出版されたものに限定されている。明ミン・清シン時代に編まれた多くの叢書が、伝奇小説の編名を勝手につけ、作者名を変えて読者をまどわしているので、本来の面目に改めるべく、本書を編んだという。類書・叢書の類を資料に用い、各編の来源、テキストに厳密な校訂が加えられており、正確な点では定評がある。
【唐宋八家文読本】🔗⭐🔉
【唐宋八家文読本】
トウソウハッカブントクホン〈書物〉三〇巻。清シンの沈徳潜シントクセン(1673〜1769)の編。1739年成立。唐宋八大家の散文を集めたもの。唐代中期に、韓愈カンユ・柳宗元リュウソウゲンが出て古文という文体を創造し、宋代の欧陽脩オウヨウシュウ・蘇洵ソジュン・蘇軾ソショク・蘇轍ソテツ・曾鞏ソウキョウ・王安石オウアンセキがこれを受け継ぎ発展させた。この韓・柳の唐ふたりと欧陽・三蘇・曾・王の宋六人を総称して古文の唐宋八大家という。各篇の冒頭に主意を記し、節ごとに段落をつけて大意を述べているほか、諸家の評釈、編者の評釈を併記してあるので、読者には大変便利な書物で、古文の教科書として、一般に広く流布した。日本には江戸時代に伝えられ、頼山陽がさらに評釈を付け加えるなど、数多くの覆刻本・注釈書が出版され、大いに流行した。
漢字源 ページ 814。