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 「それとなく様子をうかがう〔顔色を見る・言い聞かせる・注意を与える〕・母がそれとなく試験のことを尋ねた・友達がそれとなく合図を送ってくる・それとなく席を立って二人の邪魔🔗🔉

 「それとなく様子をうかがう〔顔色を見る・言い聞かせる・注意を与える〕・母がそれとなく試験のことを尋ねた・友達がそれとなく合図を送ってくる・それとなく席を立って二人の邪魔にならないようにする・それとなく老人に席を譲る・刑事がそれとなく犯人に近づいた」など、相手や周囲がおかしいと感づかないように・相手のプライドを傷つけないように・相手に気兼ねさせないようにといった意味を表す場合は、「さりげなく」に置き換わる。

 「さりげなく」は「さりげない」の連用形で副詞的な働きをする。「さりげない」は何を考え何をし何を言っているのか・今から何をしようとしているのかといった意図を感じさせない、🔗🔉

 「さりげなく」は「さりげない」の連用形で副詞的な働きをする。「さりげない」は何を考え何をし何を言っているのか・今から何をしようとしているのかといった意図を感じさせない、普段のままでそんな様子・気配が少しもないという意味を表し、「さりげない様子〔顔・話・動き・装い・化粧・格好〕・彼女はいつもさりげないおしゃれをしていてセンスがいい・いつも周囲に気を配りながらも、あのさりげない仕事ぶりには感心してしまう」など、観察者・話し手にはそれとなく分かる・自分にしか分からないが、周囲・相手には決して感づかれることなく、その様子がとても奥ゆかしい・さわやかだ・すてきだと感じられるといったプラス評価の言葉。「なんとなく」を参照。

 「さりげなく」は話し手自身の動きに使われる場合、こちらの意図を悟られないようにという意味を表し、例えば「さりげなく客をもてなす」は、必ず客をもてなす原因・理由・事情・目🔗🔉

 「さりげなく」は話し手自身の動きに使われる場合、こちらの意図を悟られないようにという意味を表し、例えば「さりげなく客をもてなす」は、必ず客をもてなす原因・理由・事情・目的が何かあってのことであるが、相手が気づいていないという自信があって、はじめて使うことができる。これを「それとなく」に置き換えると、相手への気遣いしか表せないので、場合によっては相手に腹を立てさせないようにといった卑屈な感じになってしまう。人のことに使う場合は、「さりげない」と同じ内容を表し、「それとなく」とは違って一種の清々しい印象が感じられる。「そっと」を参照。

類義使分 ページ 756