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広辞苑の検索結果 (2)
ゆう‐げん【幽玄】イウ‥🔗⭐🔉
ゆう‐げん【幽玄】イウ‥
①奥深く微妙で、容易にはかり知ることのできないこと。また、あじわいの深いこと。情趣に富むこと。古今和歌集序「或は事神異に関あずかり、或は興―に入る」
②上品でやさしいこと。優雅なこと。愚管抄4「内裏の御事は―にてやさやさとのみ思ひならへる人の」。東鑑6「外に形あらはるるの風情を寄せ、中に動くの露胆を謝す。尤も―と謂ふべし」
③〔文〕
㋐日本文学論・歌論の理念の一つ。優艶を基調として、言外に深い情趣・余情あること。その表現を通して見られる気分・情調的内容。中宮亮重家朝臣家歌合「左、風体は―」
㋑能楽論で、強さ・硬さなどに対して、優雅で柔和典麗な美しさ。美女・美少年などに自然に備わっている幽玄も、卑賤な人物や鬼などを演じてさえ備わる高い幽玄もある。風姿花伝「童形なれば、何としたるも―なり」。花鏡「ただ美しく柔和なる体、―の本体なり」
⇒ゆうげん‐たい【幽玄体】
ゆうげん‐たい【幽玄体】イウ‥🔗⭐🔉
ゆうげん‐たい【幽玄体】イウ‥
言外に奥深い気分・情調のある歌体。幽玄様。
⇒ゆう‐げん【幽玄】
大辞林の検索結果 (3)
ゆう-げん【幽玄】🔗⭐🔉
ゆう-げん イウ― [0] 【幽玄】 (名・形動)[文]ナリ
(1)奥深い味わいのあること。深い余情のあること。また,そのさま。「―な調べ」「何処からともなく―な,微妙な奏楽の響きが洩れて来た/少年(潤一郎)」
(2)奥深くはかり知ることのできない・こと(さま)。「自己の意思を通して―なる自然の真意義を捕捉することができるのである/善の研究(幾多郎)」「事神異に関(アズカ)り,或は興―に入る/古今(真名序)」
(3)優雅なこと。上品でやさしいこと。また,そのさま。「内裏の御事は―にてやさやさとのみ思ひならへる人の云なるべし/愚管 4」
(4)中世文学・中世芸能における美的理念の一。余情を伴う感動。(ア)俊成の歌論では,静寂で奥深く神秘的な感動・情趣。(イ)正徹の歌論,世阿弥の能楽論では,優雅・妖艶な情趣。(ウ)為家の歌論,心敬の連歌論,禅竹の能楽論では,枯淡にして心の深い境地。ひえさびた美。
[派生] ――さ(名)
ゆうげん-たい【幽玄体】🔗⭐🔉
ゆうげん-たい イウ― [0] 【幽玄体】
歌論でいう十体の一。甚深絶妙の余情美が妖艶繊細な感覚のなかで表れている詠風の歌。幽玄様。
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