きのうのきょう【昨日の今日】 《あることが起こった昨日に続いてまた同じことが起こった今日の意》その物事が、あまり日を置かずに続けて起こるようす。 《例文》 「断水は、昨日の今日のことで、こうたびたびではやりきれない。」

きのうのつづれきょうのにしき【昨日の襤褸今日の錦】 《昨日着ていたのはみすぼらしいぼろ着物で、今日着ているのは美しいにしきの着物であるの意》人生の栄枯盛衰の移り変わりが激しいことのたとえ。

きのうのはなはきょうのゆめ【昨日の花は今日の夢】 《昨日美しく咲いていた花は今日思えばはかない夢のようなものであるの意》人生の盛衰が移りやすくてはかないことのたとえ。 《類句》昨日の花は今日の塵(チリ)。

きのうのふちはきょうのせ【昨日の淵は今日の瀬】 《昨日まで深いふちであった所が今日は浅い瀬になっているの意》世の中の移り変わりが激しくて無常であることのたとえ。 《出典》 世の中は何か常なる飛鳥川(アスカカ゛ワ)昨日のふちぞ今日は瀬になる〔古今集(コキンシュウ)〕

きのうはきのうきょうはきょう【昨日は昨日今日は今日】 以前のことが今回も同じであるとは限らず、以前と今回とでは変わっているということ。 《参考》 自分の従来の主張を変えるときなどに弁解のことばとして使うことが多い。 《類句》昔は昔今は今。

きのうはひとのみきょうはわがみ【昨日は人の身今日は我が身】 同じ運命が、昨日は他人の身に、今日は自分の身に振り掛かる。運命は予想しがたくて災難はいつ自分が受けるか分からないということ。 《類句》今日は人の上明日は我が身の上。

きのうはよめきょうはしゅうとめ【昨日は嫁今日は姑】 昨日まで嫁だったのが、今日は息子に嫁を迎えてしゅうとめになる。人の境遇が変わりやすいことのたとえ。 《類句》嫁が姑になる。娘が姑になる。

きのうやきょう【昨日や今日】 《昨日や今日のように》ごく最近。このごろ。きのうきょう。 《例文》 「若(モ)し然(ソ)うなったら……と目を開いて夢を見ていたのも昨日や今日の事でないから、」《二葉亭四迷(フタハ゛テイシメイ)・平凡》

きのうのつづれ　きょうのにしき【昨日の襤褸 今日の錦】 人生はとかく浮き沈みが激しく、人の運命の定まりがたく、変わりやすいことのたとえ。 ◎「襤褸」はぼろ、「錦」は美しい絹織物・衣服のこと。昨日はぼろを着ていた人が今日は美しい着物を身にまとっているの意から。

きのうのともはきょうのてき【昨日の友は今日の敵】 人間の心や考えは変わりやすくて、当てにならないものだということ。 ◎昨日まで親しくしてきた友達が今日になったらたった一日で敵になってしまうの意から。

きのうのふちはきょうのせ【昨日の淵は今日の瀬】 →飛鳥川の淵瀬

きのうはきのう　きょうはきょう【昨日は昨日 今日は今日】 昨日のことが、今日も同じようにあると思うのはまちがい。昨日と今日は違うということ。 〔類〕昔は昔今は今

きのうはきょうのむかし【昨日は今日の昔】 今日から見ればわずか一日でも、昨日は過去であるということ。 ◎「昨日は今日の昔、今日は明日の昔」と続けても言う。

きのうはひとのみ　きょうはわがみ【昨日は人の身 今日は我が身】 人の運命は予測しがたいもの。災難はいつ自分に降りかかってくるかわからないということ。 〔例〕「今日は我れ人に手向けも明日は受け」(古川柳) 〔類〕今日は人の身明日は我が身/浮世は回り持ち

きのうはよめ　きょうはしゅうとめ【昨日は嫁 今日は姑】 時が流れるのが非常に早いということ。また、だから人の境遇も変わりやすいものだということ。 〔類〕嫁が姑になる/昨日の娘今日の婆 〔較〕A mother‐in‐law does not remember that she has been a daughter‐in‐law.(姑は嫁であったことを忘れる)