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やつ-はし [2] 【八つ橋】🔗🔉

やつ-はし [2] 【八つ橋】 (1)庭園の池などで,幅の狭い板を数枚ジグザグに並べて架けた橋。 (2)和菓子の一。精白米粉を湯でこねて,砂糖・肉桂で味・香りをつけ蒸したものを,薄くのばして切ったもの。二つ折りにして餡(アン)を入れたものや,鉄板で焼いて煎餅にしたものがある。京都聖護院の名物。 (3)「八つ橋織り」の略。 (4)〔近世に「八橋流」の略から転じて〕 琴のこと。 八つ橋(1) [図]

やつはし-おり [0] 【八つ橋織(り)】🔗🔉

やつはし-おり [0] 【八つ橋織(り)】 表繻子(シユス)と裏繻子の組織を格子状に配した絹織物。もと,仙台藩の特産。羽織裏・夜具・コートなどに用いる。

やつはし-の 【八つ橋の】 (枕詞)🔗🔉

やつはし-の 【八つ橋の】 (枕詞) 「伊勢物語」の「そこを八橋といひけるは,水ゆく川の蜘蛛手(クモデ)なれば,橋を八つわたせるによりてなむ八橋といひける」の文から「くもで」にかかる。物思いの多いことのたとえ。「うちわたし長き心は―くもでに思ふことは絶えせじ/後撰(恋一)」

やつはし 【八橋】🔗🔉

やつはし 【八橋】 愛知県知立(チリユウ)市内の地名。逢妻川の南部にあたる。「伊勢物語」第九段の故事以来,カキツバタの名所。業平塚・無量寿寺がある。((歌枕)) →八つ橋の

やっぱし [3] (副)🔗🔉

やっぱし [3] (副) 「やっぱり」の転。「―だめだった」「是でも―懲(コ)りねえのさ/洒落本・深川手習草紙」

やつはし-けんぎょう ―ケンゲウ 【八橋検校】🔗🔉

やつはし-けんぎょう ―ケンゲウ 【八橋検校】 (1614-1685) 俗箏(ゾクソウ)(箏曲)八橋流の開祖。磐城平(一説に豊前小倉)の人。中年まで京坂で三味線・胡弓の名手として活躍。のちに江戸で法水に筑紫箏(ツクシゴト)を学び,それを改編して箏組歌一三曲と段物(「六段」など)三曲を編作曲して俗箏を創始した。

やつはし-りゅう ―リウ 【八橋流】🔗🔉

やつはし-りゅう ―リウ 【八橋流】 箏曲の流派の一。俗箏(ゾクソウ)の最初の流派。一七世紀中葉に,八橋検校(ケンギヨウ)が筑紫箏(ツクシゴト)を改編して創始。一七世紀末以降,生田流はじめ多くの分派が生じ,それらの隆盛の中で,八橋流の称は次第に衰退した。末流の一部が信州松代の真田家に伝存する。

大辞林 ページ 155910