せい [1] 【制】 （１）さだめ。のり。制度。禁制。「―をたてる」「―を犯す」 （２）勅命。天子の命令。

――に応・ず 天子の詔に応じて詩などを作る。「九十の算を賀して―・ずる歌とて/とはずがたり 3」

せい-あつ [0] 【制圧】 （名）スル 力ずくで押さえつけて支配下におくこと。「首都を―する」

せい-か [1] 【制可】 （名）スル 天皇が裁可すること。

せい-かい [0] 【制戒】 仏の定めた禁制。戒律。

せい-がい ―グワイ [0] 【制外】 制度の範囲外。おきての外。

せいかい-けん [3] 【制海権】 一定海域を海軍力などの兵力により支配しうる権力。

せい-かん [0] 【制汗】 発汗を抑えること。「―作用」

せいかん-ざい [3] 【制汗剤】 発汗を抑制する薬剤。止汗剤。

せいがん-ざい [3] 【制癌剤】 制癌物質のうち，副作用が少なく，人体に使用可能で，ある程度臨床的に効果があると判断されている薬剤。アルキル化剤・抗生物質・免疫増強剤・ホルモン剤など。抗癌剤。

せいがん-ぶっしつ [5] 【制癌物質】 癌（腫瘍）細胞の発育や増殖を抑制する物質の総称。細胞の DNA 合成や代謝を阻害する物質が主体で，選択的に腫瘍細胞のみを破壊するのが困難なため副作用の強いものが多い。 →制癌剤

せい-き [1] 【制規】 定められた規則。

せい-きゅう ―キウ [0] 【制球】 野球で，投手のねらいどおりのコースに球を投げる技。

せいきゅう-りょく ―キウ― [3] 【制球力】 野球で，投手がうまく制球できるかどうかの能力。コントロール。

せい-きょ [1] 【制挙】 中国，唐代以降，天子の制勅により推挙された人材に，天子自ら作成の試験を課して官吏を登用した制度。

せい-ぎょ [1] 【制御・制禦・制馭】 （名）スル （１）おさえつけて自分の意のままにすること。「欲望を―する」 （２）機械・装置などを目的とする状態に保つために，適当な操作を加えること。「運転機器を―する」「―装置」

せいぎょ-ばん [0] 【制御盤】 機械・装置の遠隔操作などにおいて，制御用の計器類・スイッチ類を一か所に集中設備した盤。

せいぎょ-ふごう ―ガウ [4] 【制御符号】 コンピューターで，印字される文字に対して機器の制御に用いる符号。

せいぎょ-ぼう ―バウ [3][0] 【制御棒】 原子炉の連鎖反応を加減するために，炉の中に出し入れする棒。核分裂により発生する中性子を吸収しやすいホウ素・カドミウム・ハフニウムなどからなる。 →原子炉

せい-きょう ―ケウ [0] 【制教】 律宗で行う教説を二種に分類したうちの一。心身の悪行を禁ずる戒律。 ⇔化教(ケキヨウ)

せい-きん [0] 【制禁】 ある行為をさし止めること。禁制。

せいくう-けん [3] 【制空権】 主として航空兵力によって，一定範囲の空中を支配する権力。

せい-げん [3] 【制限】 （名）スル 物事の限界を定めること。また，その限度。「応募資格を―する」

せいげん-がい-はっこう ―グワイハツカウ [7] 【制限外発行】 銀行券の発行者（日本では日本銀行）が，法定の発行額の制限を超えて銀行券を発行すること。限外発行。

せいげん-くんしゅせい [0] 【制限君主制】 「立憲君主制」に同じ。

せいげん-こうそ ―カウ― [5] 【制限酵素】 核酸分解酵素の一。DNA の特定の塩基配列を識別してこれを切断する酵素で，細胞に侵入してくる外来の DNA を切断排除する細菌の自己防御機構。生物界に広く分布しているが，種特異性が強く，種々の細菌類からそれぞれの酵素が純化されている。DNA 塩基配列の決定や遺伝子工学に重要な役割を果たす。

せいげん-じかん [5] 【制限時間】 その中である事を終えるように設定された時間のわく。

せいげん-せんきょ [5] 【制限選挙】 選挙権が財産・性別・人種などにより制限されている選挙制度。 ⇔普通選挙

せいげん-せんそう ―サウ [5] 【制限戦争】 「限定戦争」に同じ。

せいげん-ぶっけん [5] 【制限物権】 特定の目的のためにだけ認められる，ある物を支配する権利。用益物権と担保物権に分かれる。

せいげん-ほうか ―ハフクワ [5] 【制限法貨】 強制通用力に一定の制限がある通貨。補助貨幣は額面の二〇倍以内で強制通用力をもつ。 ⇔無制限法貨

せい-さい [0] 【制裁】 （名）スル 社会や集団の規則・慣習などにそむいた者に加えられるこらしめや罰。また，その罰を加えること。「―を加える」

せい-さく [0] 【制作】 （名）スル 芸術作品などをつくること。「彫刻を―する」「卒業―」 →製作

せい-さつ [0] 【制札】 一般に知らせる禁止事項や伝達事項を書いて，路傍などに立てておく札。たてふだ。「―場」

せいさん-やく [3] 【制酸薬】 胃液中の塩酸を化学的に中和し，胃酸過多や消化性潰瘍などの治療に用いる薬。重曹・酸化マグネシウムなど。制酸剤。

せい-し [0] 【制止】 （名）スル 相手の言葉や行動をおさえ，とどめること。「発言を―する」

せい-し [0] 【制詞】 （１）戒めのことば。 （２）「制の詞(コトバ)」に同じ。

せい-しき [0] 【制式】 定められた様式。きまり。

せいし-ごえ ―ゴ [4] 【制し声】 貴人の通行の時などに，路上の人に注意をうながすためのかけ声。警蹕(ケイヒツ)。

せい-しょう [0] 【制勝】 （名）スル 勝ちを制すること。勝つこと。

せい-しん [0] 【制震】 地震，あるいは新幹線などから受ける振動を低減するために，何らかの装置・機構によって制御すること。「―材」「―構造」

せい・す [1] 【制す】 ■一■ （動サ五） 〔サ変動詞「制する」の五段化〕 「せいする（制）」に同じ。「勝ちを―・す」 ■二■ （動サ変） ⇒せいする（制）

せいすい-べん [3] 【制水弁】 管などの中を通す水の流量を調節するための弁。

せい・する [3] 【制する】 （動サ変）[文]サ変 せい・す （１）人が何かしようとするのを抑えとどめる。「発言を―・する」 （２）（相手をおさえて）自分のものとする。自分の勢力下におく。支配する。「先んずれば人を―・する」「勝ちを―・する」「死命を―・する」 （３）気持ちなどを抑える。おしとどめる。「はやる気持ちを―・する」 （４）規定などをさだめる。きめる。「律令を―・する」

せいた 【誓多・逝多・制多】 〔梵 Jeta〕 祇陀太子(ギダタイシ)の別名。

せい-ちょく [0] 【制勅】 みことのり。詔勅。

せい-てい [0] 【制定】 （名）スル 法律・規則などを定めること。「憲法を―する」

せいてい-ほう ―ハフ [0] 【制定法】 権限を有する機関によって，一定の手続きを経て定立された法。不文法である慣習法・判例法に対していう語。成文法。

せいでん-かこう [5] 【制電加工】 繊維に界面活性剤を付けて親水性を与え，静電気の発生や帯電を防止する加工。

せい-ど [1] 【制度】 （１）国家・社会・団体を運営していく上で，制定される法や規則。「社会保障―」 （２）社会的に公認され，定型化されているきまりや慣習。「徒弟―」「家族―」 →社会制度

せいど-がくは [4] 【制度学派】 アメリカで一九世紀末から二〇世紀初頭にかけて形成された経済学の学派。経済現象を慣習の体系である制度とみなし，その進化をとらえようとする立場。T ＝ベブレン・ J ＝ R ＝コモンズ・ W ＝ C ＝ミッチェルらが代表的。

せいど-てき [0] 【制度的】 （形動） 物事が，法律・規則など社会の仕組みに関係しているさま。「―な問題」

せいど-てき-ほしょう ―ホシヤウ [0] 【制度的保障】 憲法上の規定において，個人の権利ではなく一定の制度が保障されることにより，間接的にその内容が国民の権利として保障されること。婚姻・家族・地方自治などがその例。

せい-とう [0] 【制統】 （名）スル 制約し統制すること。

せい-どう [0] 【制動】 （名）スル 動きを制すること。ブレーキをかけること。

せいどう-き [3] 【制動機】 ブレーキ。

せいどう-ばりき [5] 【制動馬力】 「ブレーキ馬力」に同じ。

せいどう-ほうしゃ ―ハウ― [5] 【制動放射】 高速の荷電粒子が電場を通過する時に，加速度を受けて電磁波を放出すること。また，その電磁波。

せいと-ざい [3] 【制吐剤】 吐き気や嘔吐を止める薬剤。

せい-の-ことば 【制の詞】 中世歌学上，その使用をいましめた歌語。先人の表現から盗用した語や露骨で聞きづらい語など。制詞。

せい-は [1] 【制覇】 （名）スル （１）覇権をにぎること。「世界―の野望」 （２）競技・試合などに優勝すること。「全国大会を―する」

せい-ばく [0] 【制縛】 （名）スル 制限や制裁を加えて自由を束縛すること。「吾人の筆は軍機の桎梏と，国交の鉄鎖とに―せられ/此一戦（広徳）」

せい-ふ [0] 【制符】 禁止・制約すべき事柄を書いた文書。

せい-ふく [0] 【制服】 ■一■ （名） 学校や会社その他の団体などで，所属する人が着るように定められている服装。ユニホーム。 ⇔私服 ■二■ （名）スル 相手の力を抑え，これを服従させること。征服。「未だ能く之を―するの力あるにあらざるなり/日本開化小史（卯吉）」

せい-ほう ―ハフ [0] 【制法】 定められた法規。おきて。法律。

せい-ぼう [0] 【制帽】 学校・会社などで，そこに属する人々がかぶるように定められた一定の型の帽子。

せい-やく [0] 【制約】 （名）スル （１）制限や条件をつけて，自由に活動させないこと。「時間に―される」「―を受ける」 （２）物事の成立に必要な条件や規定。

せい-よく [0] 【制抑】 （名）スル 勢いや動きをおさえ止めること。抑制。「思想界には―なし/文学史骨（透谷）」

せい-よく [0] 【制欲】 （名）スル 欲情・欲望をおさえること。禁欲。

せいよく-せつ [4] 【制欲説】 ⇒節欲説(セツヨクセツ)

せい-りつ [0] 【制立】 （名）スル 設け定めること。制定。「法律を―する所の者/民約論（徳）」

せいりん-し [3] 【制輪子】 鉄道車両などの車輪に押しつけて，摩擦力により制動をかける部品。ブレーキ-シュー。

せい-れい [0] 【制令】 （名）スル （１）おきて。おふれ。 （２）命じ制すること。「静聴せよとぞ―しぬ/慨世士伝（逍遥）」

せいあつ【制圧する】 (bring under one's) control;→英和 gain mastery.

せいかいけん【制海権】 the command of the sea.→英和

せいがん【制癌性の】 anticancer.→英和

せいきゅうりょく【制球力】 《野》control of the ball.→英和

せいぎょ【制御】 control;→英和 governing.〜する control;→英和 govern;→英和 check;→英和 manage.→英和 〜し易い(難い) easy (hard) to control.

せいくうけん【制空権】 the mastery[command]of the air.→英和

せいげん【制限】 (a) restriction;(a) limitation;→英和 a limit.→英和 〜する restrict;→英和 limit.〜を受ける be subject to restriction.〜なく without limit.〜内で within the limit.‖制限速度 a limited speed;speed limit.電力制限 restriction on power consumption.年齢(時間)制限 an age (a time) limit.

せいさい【制裁】 punishment;chastisement;→英和 asanction.→英和 〜を加える punish;→英和 takesanction.

せいさんざい【制酸剤】 <胃薬>(an) antacid.→英和

せいし【制止】 control;→英和 restraint.→英和 〜する restrain;→英和 check;→英和 keepfrom.〜しきれない be beyond one's control.

せいする【制する】 control;→英和 govern;→英和 restrain;→英和 check.→英和

せいちゅう【制肘】 restraint;→英和 control.→英和 〜する restrain;→英和 restrict.→英和 〜をうける be under restraint;→英和 be restricted.

せいてい【制定】 enactment;→英和 establishment.→英和 〜する enact;→英和 establish;→英和 institute.→英和

せいど【制度】 a system;→英和 an institution.→英和 〜を施行(廃止)する enforce (abolish) a system.‖現行(教育)制度 the existing (educational) system.

せいどうき【制動機】 a brake.→英和 手動(空気)制動機 a hand (an air) brake.

せいは【制覇】 conquest;→英和 championship (優勝).→英和 〜する conquer;→英和 dominate;→英和 win a championship (優勝).→英和

せいふく【制服】 a uniform.→英和 制服制帽で in cap and uniform.制服の警官 a uniformed policeman.

せいぼう【制帽】 a regulation[school]cap.

せいやく【制約】 a restriction;a limitation.→英和 〜する restrict;→英和 limit.→英和