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げん-しょう【現象】🔗🔉

げん-しょう ―シヤウ [0] 【現象】 (1)人が感覚によってとらえることのできる一切の物事。自然界・人間界の出来事。現像。「自然―」「―にとらわれる」 (2)〔哲〕 感覚や意識にあらわれるもの。(ア) 〔phenomenon〕 (理性がとらえる「本体・本質」に対し)感覚のとらえる外面的・個別的なあらわれ。また,本体・本質が意識にあらわれた姿。(イ) 〔(ドイツ) Erscheinung〕 (その背後にある「物自体」に対し)カント哲学で,多様な感覚内容が認識の主観的形式によって規定されたもの。(ウ) 〔(ドイツ) Phnomen〕 (背後にある「本体・物自体」を想定せずに)フッサールの現象学で,純粋意識に端的にたちあらわれる限りでの事象。

げんしょう-かい【現象界】🔗🔉

げんしょう-かい ―シヤウ― [3] 【現象界】 〔哲〕 カント哲学において,人間の主観的形式によって構成された対象から成る世界のこと。人間が認識可能であるのは,この現象界に限られる。物自体の世界である英知界に対する。

げんしょう-がく【現象学】🔗🔉

げんしょう-がく ―シヤウ― [3] 【現象学】 〔(ドイツ) Phnomenologie〕 (1)現象界や現象する知についての哲学的理説。ランベルト・カント・ヘーゲルらに見られる。 (2)意識に直接的に与えられる現象を記述・分析するフッサールの哲学。現象そのものの本質に至るために,自然的態度では無反省に確信されている内界・外界の実在性を括弧に入れ(エポケー),そこに残る純粋意識を志向性においてとらえた。実存哲学などにも影響を与え,サルトルによるイマージュの現象学,メルロ=ポンティによる知覚の現象学などが生まれた。

げんしょう-がくてき-しゃかいがく【現象学的社会学】🔗🔉

げんしょう-がくてき-しゃかいがく ―シヤウ―シヤクワイ― [10] 【現象学的社会学】 フッサール現象学の方法を社会研究に応用しようと試みる社会学。シュッツ・ P =バーガーらが開拓。

げんしょう-しゅぎ【現象主義】🔗🔉

げんしょう-しゅぎ ―シヤウ― [5] 【現象主義】 〔phenomenalism〕 感覚にあらわれる現象以外の超越的実在を否認したり,不可知であるとする考え方。ヒューム・マッハ・アベナリウス・ルヌビエなど。現象論。 →還元主義 →操作主義

げんしょう【現象】(和英)🔗🔉

げんしょう【現象】 aphenomenon;→英和 a syndrome (社会状態の象徴としての).→英和 ‖現象論 phenomenalism.

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