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かん【貫】🔗🔉

かん クワン [1] 【貫】 (1)尺貫法における目方の単位。時代によって相違があるが,メートル条約加入後,1891年(明治24)に15キログラムを四貫(一貫=3.75キログラム)と定め,尺貫法の基本単位の一つとした。一〇〇〇匁(モンメ)。貫目。 (2)銭(ゼニ)を数える単位。一〇〇〇文(モン)を一貫とする。ただし,江戸時代には実際は九六〇文を,明治時代には一〇銭のことをいった。貫文。 (3)中世以後,田地に用いた単位。田地の収穫高を銭に換算して表したもので面積は一定でない。武家の知行高は,これを用いて示した。

かんいち-おみや【貫一お宮】🔗🔉

かんいち-おみや クワンイチ― 【貫一お宮】 尾崎紅葉作「金色夜叉」の男女の主人公,間(ハザマ)貫一と鴫沢(シギザワ)宮。新派で舞台化された「熱海の海岸」の場面が有名。

かん-ざし【貫緡・貫差】🔗🔉

かん-ざし クワン― [0] 【貫緡・貫差】 銭一貫文をさし通す銭緡(ゼニサシ)。また,銭緡で貫いた一貫文の銭。一貫文は千文であるが,貫緡の場合は九六〇文で一貫文として通用した。

かん-じゃく【貫籍】🔗🔉

かん-じゃく クワン― 【貫籍】 律令制で,戸籍につけること。また,本籍地の戸籍。貫属。かんせき。

かん-じゅ【貫首・貫主】🔗🔉

かん-じゅ クワン― [0][1] 【貫首・貫主】 〔「かんしゅ」とも。貫籍(カンジヤク)の筆頭人の意〕 (1)最上位の人。「家の―として一門の間に(ケン)をおし開き/海道記」 (2)蔵人頭(クロウドノトウ)の別名。 (3)天台座主(ザス)の別名。のち各宗派の本山や諸大寺の管長の呼称。管主(カンシユ)。貫長。

かん-せき【貫籍】🔗🔉

かん-せき クワン― [0] 【貫籍】 ⇒かんじゃく(貫籍)

かん-せん【貫穿】🔗🔉

かん-せん クワン― [0] 【貫穿】 (名)スル (1)貫き通すこと。 (2)学問に通じていること。

かん-ぞく【貫属】🔗🔉

かん-ぞく クワン― [0] 【貫属】 (1)戸籍のある土地。 (2)明治期,地方自治体の管轄に属すること。「東京府―」

かん-だい【貫代】🔗🔉

かん-だい クワン― 【貫代】 江戸時代,租税の米の代わりに上納された金銀銭。 →石代(コクダイ)

かん-だか【貫高】🔗🔉

かん-だか クワン― 【貫高】 中世,土地面積・地代を銭で換算した方式。村高や所領高の評価基準としても機能した。近世の石高(コクダカ)制施行の後も,東国などでは用いられた。

かん-ちょう【貫長・貫頂】🔗🔉

かん-ちょう クワンチヤウ [0][1] 【貫長・貫頂】 「貫首(カンジユ){(3)}」に同じ。

かん-つう【貫通】🔗🔉

かん-つう クワン― [0] 【貫通】 (名)スル (1)中を貫いて反対側に抜けること。「トンネルが―する」「弾丸が肩を―する」 (2)物事によく通じていること。通暁。「著作条理―せざること多し/獺祭書屋俳話(子規)」

かんつう-じゅうそう【貫通銃創】🔗🔉

かんつう-じゅうそう クワン―サウ [5] 【貫通銃創】 銃弾が体を貫通してできた傷。

かんつう-せいどうき【貫通制動機】🔗🔉

かんつう-せいどうき クワン― [7] 【貫通制動機】 列車の制動機で,一か所の操作で全車両の制動ができるもの。

かん-てつ【貫徹】🔗🔉

かん-てつ クワン― [0] 【貫徹】 (名)スル 貫きとおすこと。また,最後までやり抜くこと。「要求を―する」「初志を―する」

かん-どう【貫道】🔗🔉

かん-どう クワンダウ 【貫道】 (名)スル 道を貫くこと。根本の精神を貫くこと。「其―する物は一なり/笈の小文」

かんとう-い【貫頭衣】🔗🔉

かんとう-い クワントウ― [3] 【貫頭衣】 一枚の布を二つに折り,折り目の中央に頭の通るだけの穴を開けて着る衣服。原始的な衣服の形式で,ポンチョなどもその一例。

かん-にゅう【貫入】🔗🔉

かん-にゅう クワンニフ [0] 【貫入】 (名)スル (1)つきぬいて中にはいること。また,いれること。 (2)マグマが地層や岩石の中に入り込むこと。 (3)「貫乳(カンニユウ)」に同じ。

かんにゅう-がん【貫入岩】🔗🔉

かんにゅう-がん クワンニフ― [3] 【貫入岩】 既存の岩石または地層にマグマが貫入してできた火成岩。

かんにゅう-しけん【貫入試験】🔗🔉

かんにゅう-しけん クワンニフ― [6][5] 【貫入試験】 地盤の強度を調べるための試験。丸鋼の先端につけた抵抗体を地盤に圧入し,その時の抵抗の度合によって強度を推定する。

かん-にゅう【貫乳・貫入】🔗🔉

かん-にゅう [0] クワン― 【貫乳】 ・ クワンニフ 【貫入】 陶磁器の釉(ウワグスリ)の面にでる,細かいひび。観賞時の重要な着眼点。罅入(カニユウ)。

かん-のう【貫納】🔗🔉

かん-のう クワンナフ 【貫納】 銭で田租を上納すること。鎌倉末期から江戸時代まで行われた。

かん-の-き【貫の木・関の木・閂】🔗🔉

かん-の-き クワン― 【貫の木・関の木・閂】 「かんぬき(閂)」に同じ。「門の―をはづして/宇治拾遺 5」

かん-め【貫目】🔗🔉

かん-め クワン― [0] 【貫目】 (1)「貫{(1)}」に同じ。「体重が二―増えた」 (2)重さ。目方。「荷物の―を量る」 (3)人に備わった重々しさ。貫禄。「―が違う」

かんめ-あらためしょ【貫目改所】🔗🔉

かんめ-あらためしょ クワン― 【貫目改所】 江戸幕府が街道往来の荷物の重量を検査するため,宿場の問屋場に設置した機関。

かんめ-づつ【貫目筒】🔗🔉

かんめ-づつ クワン― [3] 【貫目筒】 嘉永年間(1848-1854),日本で鋳造した円筒形の火砲。弾丸の重量によって百目玉筒・五貫目玉筒などといった。

かん-もん【貫文】🔗🔉

かん-もん クワン― 【貫文】 (接尾) 「貫{(2)}」に同じ。「青緡(アオザシ)五―」

かん-りゅう【貫流】🔗🔉

かん-りゅう クワンリウ [0] 【貫流】 (名)スル ある地域をつらぬいて流れること。「関東平野を―する」

かん-ろく【貫禄】🔗🔉

かん-ろく クワン― [0] 【貫禄】 身に備わっている堂々とした威厳。身体・人格などから感じられる人間的重々しさ。「―がある」「―が備わる」「―十分」

つら-ぬき【貫き・頬貫】🔗🔉

つら-ぬき [0] 【貫き・頬貫】 毛皮で作った乗馬用・狩猟用の浅沓(アサグツ)。縁に緒を貫きとおし,足の甲の上で結ぶようにしてある。つなぬき。「―ぬいではだしになり/平家 4」 貫き [図]

つらぬき-とお・す【貫き通す】🔗🔉

つらぬき-とお・す ―トホス [5] 【貫き通す】 (動サ五[四]) (1)物の反対側まで突き抜けてとおす。「槍で背中まで―・す」 (2)信念や信条などを最後まで変えずに持ち続ける。「初心を―・す」 [可能] つらぬきとおせる

つら-ぬ・く【貫く】🔗🔉

つら-ぬ・く [3] 【貫く】 (動カ五[四]) 〔「列(ツラ)抜く」の意〕 (1)物の端から端まで,または表から裏へ通す。「高原を―・く道路」「矢が板を―・く」 (2)始めから終わりまで方針や考えを変えないで続ける。「初志を―・く」「一生独身を―・く」 (3)糸などを通して一続きのものにする。「実は数珠に―・き/枕草子 66」 [可能] つらぬける

つらゆき【貫之】🔗🔉

つらゆき 【貫之】 ⇒紀(キノ)貫之

ぬき【貫】🔗🔉

ぬき [0] 【貫】 〔横につらぬいているものの意〕 建物の柱と柱をつらぬいて横につなぐ材。ぬきぎ。「―を渡す」

ぬき-あな【貫孔】🔗🔉

ぬき-あな [0] 【貫孔】 柱などに貫(ヌキ)を通すための孔の総称。

ぬき-いた【貫板】🔗🔉

ぬき-いた [0] 【貫板】 板状の貫(ヌキ)。

ぬき-いれ【貫入れ】🔗🔉

ぬき-いれ 【貫入れ】 鞭(ムチ)の握りの末端につけた革ひもの輪。手首を通し,鞭が手から離れないようにする。

ぬき-す【貫き簀】🔗🔉

ぬき-す [0] 【貫き簀】 竹で編んだ簾(スダレ)。手を洗うときに水がとばないよう,たらいや洗盤などの上にかけた。「女の,手洗ふ所に―をうち遣りて/伊勢 27」

ぬきな【貫名】🔗🔉

ぬきな 【貫名】 姓氏の一。

ぬきな-かいおく【貫名海屋】🔗🔉

ぬきな-かいおく ―カイヲク 【貫名海屋】 (1778-1863) 江戸末期の書家。阿波国の人。名は苞(シゲル)。字(アザナ)は子善。別号,菘翁(スウオウ)。幕末の三筆の一人。中国の碑版法帖を多数収蔵,鑑定にも長じる。唐碑や空海などの筆跡を研究。

ぬき-みだ・る【貫き乱る】🔗🔉

ぬき-みだ・る 【貫き乱る】 ■一■ (動ラ四) 玉を貫いている緒を抜いて,玉を散乱させる。また,玉が散乱する。「―・る人こそあるらし白玉の間なくも散るか袖のせばきに/古今(雑上)」 ■二■ (動ラ下二) 玉を貫いている緒が抜けて,玉が散乱する。「五月雨の雲はひとつに閉じ果てて―・れたる軒の玉水/式子内親王集」

かんつう【貫通する】(和英)🔗🔉

かんつう【貫通する】 penetrate;→英和 pass through;shoot through (弾丸が);pierce (突き通す).→英和 ‖貫通銃創を受ける receive[have]a piercing bullet wound;haveshot through.

かんてつ【貫徹する】(和英)🔗🔉

かんてつ【貫徹する】 accomplish;→英和 carry through[out].

かんりゅう【貫流する】(和英)🔗🔉

かんりゅう【貫流する】 flow[run]through.

かんろく【貫禄】(和英)🔗🔉

かんろく【貫禄】 presence;→英和 dignity.→英和 〜のある(ない)人 a man of (wanting in) dignity.→英和

つらぬく【貫く】(和英)🔗🔉

つらぬく【貫く】 [貫通]pierce;→英和 penetrate;→英和 run through;[貫徹]accomplish;→英和 attain;→英和 achieve.→英和

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