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くま【隈・曲・阿】🔗🔉

くま [2] 【隈・曲・阿】 (1)(川や道などの)折れ曲がって入りくんだ所。「川の―」「道の―」 (2)奥まったすみの所。物かげの暗い所。「停車場(ステエシヨン)前の夜の―に/歌行灯(鏡花)」 (3)濃い色と薄い色,光と陰などの接する部分。また,濃い色や陰の部分。陰翳(インエイ)。「徹夜で,眼の下に―ができた」 (4)心の中の暗い部分。心中に隠していること。秘密。「まして心に―ある事/源氏(薄雲)」 (5)「隈取り{(2)}」に同じ。 (6)「隈取り{(3)}」に同じ。 (7)片田舎。へんぴな所。「山里めいたる―などに,おのづから侍るべかめり/源氏(橋姫)」 (8)(打ち消しの語を伴って)欠けているところ。「思ひ残せる―もなし/平家 10」

くま-ぐま【隈隈】🔗🔉

くま-ぐま [2] 【隈隈】 あちこちのすみ。すみずみ。「岩の―に濃き陰翳を形りて/即興詩人(鴎外)」

くまぐま・し【隈隈し】🔗🔉

くまぐま・し 【隈隈し】 (形シク) (1)物かげや暗がりが多い。かくれてよく見えない。「いたく―・しき谷なり/出雲風土記」 (2)心に隠しだてをしているようだ。「なにごとかは侍らむ。―・しくおぼしなすこそ苦しけれ/源氏(梅枝)」

くま-ざさ【隈笹】🔗🔉

くま-ざさ [0][2] 【隈笹】 ササの一種。山地に自生。また庭園に栽培。高さ約60〜150センチメートルで,群生する。葉は冬には縁が枯れて白くなり隈を取ったように見える。

くま-どり【隈取り・暈取り】🔗🔉

くま-どり [0][4] 【隈取り・暈取り】 (名)スル (1)色をつけて,ある部分をきわ立たせること。「目のまわりを―する」 (2)日本画で,墨や色をぼかして,遠近・高低・凹凸などを表すこと。暈染(ウンゼン)。 (3)歌舞伎で,超人的な英雄や敵役,神仏の化身,鬼畜などの役柄を誇張するために施す独特の化粧法。紅・藍・墨・黛赭(タイシヤ)などの顔料を用いて顔を彩色する。筋隈・剥身(ムキミ)隈・一本隈・公家荒(クゲアレ)・猿隈などがある。 隈取り(3)=1 [図] 隈取り(3)=2 [図] 隈取り(3)=3 [図] 隈取り(3)=4 [図]

くまどり-ふで【隈取り筆】🔗🔉

くまどり-ふで [4] 【隈取り筆】 日本画でぼかしに用いる絵筆。柔らかい毛で,穂は短く丸い。くまふで。

くま-ど・る【隈取る・暈取る】🔗🔉

くま-ど・る [3] 【隈取る・暈取る】 (動ラ五[四]) (1)絵画,特に日本画で,遠近・高低などを表すため,墨や絵の具でさかい目をぼかす。くまをとる。「山の端を―・る旭日の色/戸隠山紀行(美妙)」 (2)役者が役柄に応じて,くまどりをする。「―・って恐ろしい顔につくる」

くま-なく【隈無く】🔗🔉

くま-なく [3][2] 【隈無く】 (副) 〔形容詞「くまなし」の連用形から〕 あますところなく。徹底的に。「家中―捜す」

くまな・し【隈無し】🔗🔉

くまな・し 【隈無し】 (形ク) (1)(月の光が)かげりがない。澄み切って暗い所がない。「花はさかりに,月は―・きをのみ見るものかは/徒然 137」 (2)なんにでも通じている。なんでも知っている。「―・きもの言ひも,定めかねて,いたくうち歎く/源氏(帚木)」 (3)行き届かぬところがない。すみずみまで行き渡っている。余すところがない。ぬかりがない。「おのれも―・きすき心にて/源氏(夕顔)」

くま-ふで【隈筆】🔗🔉

くま-ふで [2] 【隈筆】 ⇒隈取(クマド)り筆(フデ)

わいはん-ないかく【隈板内閣】🔗🔉

わいはん-ないかく 【隈板内閣】 第一次大隈重信内閣の通称。1898年(明治31),自由党・進歩党が合同して成立した憲政党を中心とする最初の政党内閣。大隈が首相兼外相,板垣退助が内相を務めた。憲政党内における対立,貴族院・元老の圧迫などによりわずか四か月で崩壊。

くま【隈】(和英)🔗🔉

くま【隈】 (1) a corner;→英和 a nook (すみ).→英和 (2) shading;a shade (ぼかし).→英和 〜なく all over;in every nook and cranny.〜取る shade off;make up. 目のふちの〜 rings under one's eyes.

くまどり【隈取り】(和英)🔗🔉

くまどり【隈取り】 shading (絵の);makeup (顔).→英和

くまどる【隈取る】(和英)🔗🔉

くまどる【隈取る】 ⇒隈(取る).

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