複数辞典一括検索+

なん‐ばん【南蛮】🔗🔉

なん‐ばん【南蛮】 古代中国人が、インドシナをはじめとする南海の諸民族を卑しんで呼んだ語。南夷。→西戎(せいじゆう) →東夷(とうい) →北狄(ほくてき)日本で室町末期から江戸時代にかけて、ベトナム・タイ・フィリピンなど、東南アジア方面をさしていった語。東南アジアに植民地をもつポルトガル・スペインをいった語。→紅毛(こうもう)名詞の上に付いてから渡来したものであること、またそのように異国風であること、などの意を表す。「―絵」歌舞伎・舞踊・操り人形などの演技で、右手と右足、左手と左足を一緒に前に出すしぐさ。なんば。なんば振り。「南蛮煮」の略。また、ネギを入れて煮たうどんやそばをいい、具によって「鴨(かも)南蛮」「カレー南蛮」などがある。「南蛮黍(きび)」の略。「南蛮辛子(がらし)」の略。

なんばん‐え【南蛮絵】‐ヱ🔗🔉

なんばん‐え【南蛮絵】‐ヱ 桃山時代前後にポルトガル人やスペイン人がもたらした西洋画。また、それを模倣して描いたキリスト教的題材の絵画や、西洋風俗画。蛮絵。

なんばん‐がし【南蛮菓子】‐グワシ🔗🔉

なんばん‐がし【南蛮菓子】‐グワシ ポルトガル・オランダなどから伝えられた菓子。コンペイトー・カステラ・ボーロなど。

なんばん‐がらし【南蛮辛子】🔗🔉

なんばん‐がらし【南蛮辛子】 トウガラシの別名。南蛮。

なんばん‐ギセル【南蛮ギセル】🔗🔉

なんばん‐ギセル【南蛮ギセル】 ハマウツボ科の一年草。ススキ・ミョウガ・サトウキビなどの根に寄生する。全体に赤褐色で、茎はほとんど地上に出ず、数枚の鱗片(りんぺん)状の葉がつく。秋、高さ一五〜三〇センチの花柄を出し、淡紫色の筒状の花を横向きに開く。名は、全体の形がパイプに似ることに由来。おもいぐさ。《季 秋》

なんばん‐きび【南蛮×黍】🔗🔉

なんばん‐きび【南蛮×黍】 トウモロコシの別名。

なんばん‐ぎり【南蛮×錐】🔗🔉

なんばん‐ぎり【南蛮×錐】 先端が螺旋(らせん)状になっていて、丁字形の柄を回して穴をあける錐。

なんばん‐じ【南蛮寺】🔗🔉

なんばん‐じ【南蛮寺】 室町末期から安土桃山時代にかけて建てられたキリスト教教会堂の総称。特に、外国人宣教師が織田信長の許しを得て、京都と安土に建てたものをいうこともある。

大辞泉 ページ 11362