ねんげ‐みしょう【_×拈華_△微笑】_‐ミセウ 仏語。釈迦が霊鷲山_{（りようじゆせん）}で説法した際、花をひねり大衆に示したところ、だれにもその意味がわからなかったが、ただ摩訶迦葉_{（まかかしよう）}だけが真意を知って微笑したという故事。そこで釈迦は彼にだけ仏教の真理を授けたといい、禅宗で、以心伝心で法を体得する妙を示すときの語。

ねん‐げん【年限】 年を単位として定めた期限。また、取り決めた年の期限。「―が切れる」「修業―」

ねん‐こ【_×拈古】 禅宗で、古人の公案を取り上げて、批評すること。拈則。

ねん‐こう【年功】 長年にわたる功労・功績。「―に報いる」長年その事に携わって積んだ経験。長年の訓練で得た技術。「―を積む」

ねん‐こう【念校】_‐カウ 印刷で、校了の直前に、もう一度念のため行う校正。また、その校正刷り。

ねん‐こう【_×拈香】_‐カウ 香をつまんでたくこと。「拈香文」の略。

ねん‐ごう【年号】_‐ガウ 年につける称号。中国の漢の武帝の時の建元を初めとし、日本では六四五年の大化に始まる。即位・瑞祥_{（ずいしよう）}・災変、また、干支の辛酉_{（かのととり）}・甲子_{（きのえね）}の年に改号した。明治以後は一世一元の制となり、現在は元号法により皇位継承のあったときに限り年号を改めると規定。元号。→私年号

ねんこう‐かほう【年功加俸】 年功によって、本俸以外に給与する俸給。「―の話などが出る」〈花袋・田舎教師〉

ねんこう‐じょれつ【年功序列】 勤続年数や年齢が増すに従って地位や賃金が上がること。「―型賃金」

ねんこう‐ぶん【_×拈香文】_{ネンカウ‐} 禅僧が、拈香の後、死者に哀悼の意を表して朗読する文。

ねんごろ【懇ろ】 《「ねもころ」の音変化》［形動］［ナリ］心がこもっているさま。親身であるさま。「―にとむらう」「―なもてなし」親しいさま。特に、男女の仲が親密であるさま。「―な間柄」［名］親密になること。「おまへは貧乏神と―してござるかして」〈浮・禁短気・一〉男女が情を通じること。「此のお夏は手代と―して」〈浄・歌祭文〉男色関係を持つこと。「主の子を―して」〈浮・男色大鑑・一〉