なごや【名古屋】 愛知県西部の市。県庁所在地。指定都市。もと尾張徳川氏の城下町。中部地方の商・工業、交通の中心地で、中京_{（ちゆうきよう）}ともよばれ、中京工業地帯の中核をなす。古くは「那古屋」「名護屋」と書いた。人口二〇九・一万。

なごや【名古屋】 姓氏の一。

なごや‐あんどん【名古屋行_△灯】 角行灯_{（かくあんどん）}の一。火袋の枠を細い鉄で作ったもので、江戸中期以降に用いられた。

なごや‐うち【名護屋打ち・名古屋打ち】 「名護屋帯」に同じ。

なごや‐おうぎ【名古屋扇】_‐あふぎ なごやせん

なごや‐おび【名古屋帯】 お太鼓結びの部分を並幅にし、その他の部分を半幅に仕立てた女性用の帯。大正七、八年ころ名古屋から流行したといわれる。

なごや‐おんど【名古屋音頭】 江戸中期、名古屋地方で行われた盆踊り。また、その歌。年に一度、町人が城内に踊り込んだものという。

なごや‐げんい【名古屋玄医】 ［_{一六二八〜一六九六}］江戸前期の医師。京都の人。字_{（あざな）}は閲甫・富潤。号、宜春庵・丹水子・桐渓。古医方説を唱えた。著「医方問余」など。

なごや‐こうぎょうだいがく【名古屋工業大学】_{‐コウゲフダイガク} 名古屋市昭和区にある国立大学。名古屋工業専門学校が愛知県立工業専門学校を包括し、昭和二四年（一九四九）新制大学として発足。

なごや‐こうぎょうちたい【名古屋工業地帯】_{‐コウゲフチタイ} 中京工業地帯

なごや‐コーチン【名古屋コーチン】 鶏の一品種。卵肉兼用。愛知県でコーチン種より改良して作られた。体は黄褐色。名古屋種。

なごや‐さんざ【名古屋山三】 ［_{？〜一六〇三}］出雲の阿国_{（おくに）}とともに、歌舞伎の始祖とされた伝説的な人物。史実によれば加賀藩名越家の出で、名越山三郎といい、蒲生氏郷_{（がもううじさと）}の奥州攻めに小姓として従い手柄を立てて名を上げ、のち美作_{（みまさか）}の森家に仕えたという。名古屋山三郎。

なごや‐じけん【名古屋事件】 明治一七年（一八八四）に起こった自由民権運動の激化事件の一。名古屋の自由党過激派が政府転覆を計画して強盗などを働いたが、飯田事件発覚に関連して逮捕された。

なごや‐じょう【名古屋城】_‐ジヤウ 名古屋市中区にある城。慶長一五年（一六一〇）徳川家康が築いた典型的な平城_{（ひらじろ）}。同一七年に完成した天守は加藤清正の造営で、大棟上の金の鯱_{（しやちほこ）}は有名。天守下の本丸殿舎とともに太平洋戦争で焼失、戦後復元。狩野探幽_{（かのうたんゆう）}らの手になる襖絵_{（ふすまえ）}が戦災をまぬがれ、宝物館に保存されている。

なごや‐しょうかだいがく【名古屋商科大学】_{‐シヤウクワダイガク （ダイガク）}愛知県愛知郡日進町にある私立大学。昭和一〇年（一九三五）設立の名古屋鉄道学校に始まり、同二八年に新制大学として発足。

なごや‐しりつだいがく【名古屋市立大学】 名古屋市瑞穂区にある公立大学。名古屋女子医科大学と名古屋薬科大学とを母体に、昭和二五年（一九五〇）新制大学として発足。

なごや‐じんく【名古屋甚句】 名古屋地方の座敷歌。相撲甚句に新しい歌詞をつけたもの。幕末ごろから歌われ、明治中ごろに流行。

なごや‐せん【名古屋扇】 名古屋から産する扇の一。骨は細く密で、地紙に渋をひいたもの。なごやおうぎ。

なごや‐だいがく【名古屋大学】 名古屋市千種区に本部のある国立大学。明治四年（一八七一）設立の仮医学校を起源とし、旧制の県立愛知医科大学・名古屋帝国大学を経て、昭和二四年（一九四九）同付属医学専門部・第八高等学校・名古屋経済専門学校・岡崎高等師範学校を合併して新制大学に移行。

なごや‐てつどう【名古屋鉄道】_{‐テツダウ} 愛知県と岐阜県に路線をもつ鉄道会社。また、その鉄道。豊橋・岐阜間の名古屋本線を中心として営業。明治二七年（一八九四）創立。名鉄_{（めいてつ）}。