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きこえ【聞(こ)え】🔗🔉

きこえ【聞(こ)え】 聞こえること。「電話の―が悪い」評判。うわさ。「秀才の―が高い」聞いて感じるところ。外聞。「大会社の部長といえば―もよいが」

きこえ‐あ・う【聞こえ合ふ】‐あふ🔗🔉

きこえ‐あ・う【聞こえ合ふ】‐あふ [動ハ四]「言い合う」の謙譲語。大勢が口々に申し上げる。「御前にさぶらふ人々、いさやえこそ聞こえ定めね、と―・へり」〈源・東屋〉

きこえ‐い・ず【聞こえ△出づ】‐いづ🔗🔉

きこえ‐い・ず【聞こえ出づ】‐いづ [動ダ下二]外部に話がもれる。うわさになる。「おほかた―・でば、いかに北の方宣(のたま)はむ」〈落窪・一〉「言い出ず」の謙譲語。口に出して申し上げる。「昔の御事ども―・で給ひて」〈源・葵〉

きこえ‐かえ・す【聞こえ返す】‐かへす🔗🔉

きこえ‐かえ・す【聞こえ返す】‐かへす [動サ四]「言い返す」の謙譲語。お答え申し上げる。お返事申し上げる。「御答(いら)へを、いささか恥づかしとも思ひたらず―・し」〈枕・一八四〉御辞退申し上げる。「すずろにむつかしきわざかな、と思ひわぶれど、いかがは―・さむ」〈源・蜻蛉〉

きこえ‐かよ・う【聞こえ通ふ】‐かよふ🔗🔉

きこえ‐かよ・う【聞こえ通ふ】‐かよふ [動ハ四]「言い通う」の謙譲語。お話申し上げる。便りを差し上げる。「何やかやと御消息のみ―・ひて」〈源・総角〉

きこえ‐かわ・す【聞こえ交はす】‐かはす🔗🔉

きこえ‐かわ・す【聞こえ交はす】‐かはす [動サ四]「言い交わす」の謙譲語。お話を申し上げたりうかがったりする。便りを差し上げたりいただいたりする。「いまは、いづかたも疎疎(うとうと)しからず、―・し給へど」〈狭衣・三〉

きこえ‐ご・つ【聞こえ△言つ】🔗🔉

きこえ‐ご・つ【聞こえ言つ】 [動タ四]《「聞こえ言(ごと)」の動詞化》目上の方のうわさなどを口にする。目上の方のお耳に入るように話をする。「人につきて―・つを聞くを」〈かげろふ・上〉

きこえ‐さ・す【聞こえ△止す】🔗🔉

きこえ‐さ・す【聞こえ止す】 [動サ四]「言い止す」の謙譲語。申し上げかけて途中でやめる。「人々参れば、―・しつ」〈源・玉鬘〉

きこえ‐さ・す【聞こえさす】🔗🔉

きこえ‐さ・す【聞こえさす】 [動サ下二]《「言う」の謙譲語「聞こゆ」に使役の助動詞「さす」が付いて、その謙譲の度合いを強めた語》申し上げる。「せちに―・すべき事なむある」〈大和・一五五〉手紙を差し上げる。「人伝(づ)てならで―・せむ」〈源・紅葉賀〉(補助動詞)動詞連用形に付いて、謙譲の意を表す。…申し上げる。「いつしか出でさせ給はなむと待ち―・するに、いとひさし」〈枕・二七八〉◆直接ではなく、人を介して申し上げるという形式をとることによって、その相手と距離を置き、へりくだる気持ちを強めた語。

きこえ‐や・る【聞こえ△遣る】🔗🔉

きこえ‐や・る【聞こえ遣る】 [動ラ四]「言い遣る」の謙譲語。手紙や伝言などをお伝え申し上げる。「姨捨山の月にはあらぬわが心も―・らむ方なくて」〈狭衣・四〉(多く打消しの形で用いる)言うべきことを最後まで申し上げる。「いとあはれとものを思ひ染(し)みながら、言にいでても―・らず」〈源・桐壺〉

きこえよ‐がし【聞(こ)えよがし】🔗🔉

きこえよ‐がし【聞(こ)えよがし】 [名・形動]《動詞「きこえる」の命令形+接尾語「がし」から》悪口や皮肉などをわざと本人に聞こえるように話すこと。また、そのさま。「―な言い方」「―に物を言う」

きこ・える【聞(こ)える】🔗🔉

きこ・える【聞(こ)える】 [動ア下一]きこ・ゆ[ヤ下二]《動詞「き(聞)く」の未然形に上代の自発の助動詞「ゆ」が付いた「きかゆ」の音変化》音・声などが耳で感じられる。自然に耳に入る。「汽笛が―・える」聞いて、そのように受け取られる。そのように理解・解釈される。とれる。「彼が言うと本当らしく―・える」「皮肉に―・える」相手の言うことを、納得して認めることができる。物事のわけが理解できる。わかる。「そりゃ、―・えません」話がある所にまで伝わる。知れる。「君のうわさは重役にまで―・えているぞ」広く知られる。評判になる。「世に―・えた秀才」「言う」の謙譲語で、その対象を敬う。お耳に入れる。申し上げる。「―・ゆれば恥づかし、―・えねば苦し」〈伊勢・一三〉便りで申し上げる。手紙を差し上げる。「十二年の山ごもりしてなむ久しう―・えざりつると」〈後撰・恋二・詞書〉世間で名前・官職名を、…と申し上げる。…とお呼びする。「昔、太政大臣(おほきおほいまうちぎみ)と―・ゆるおはしけり」〈伊勢・九八〉の誤用から。「きこえたまふ」全体で》「言う」の尊敬語。言われる。おっしゃる。「力なきことは、な―・え給ひそ」〈読・雨月・菊花の約〉(補助動詞)動詞連用形に付いて、謙譲の意を表す。…申し上げる。「上の御ありさまなど思ひ出で―・ゆれば」〈源・桐壺〉 [類語]響く・伝わる・聞き取れる・耳に入る・耳に付く・耳朶(じだ)に触れる

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