複数辞典一括検索+
○毒を以て毒を制すどくをもってどくをせいす🔗⭐🔉
○毒を以て毒を制すどくをもってどくをせいす
[普灯録]悪事をおさえるのに、悪事をもってすること。
⇒どく【毒】
とげ【刺・棘】
①堅くて先のとがった突起物で、触れると痛みを感じるもの。
㋐生物体に生じる針状の突起物。植物では、サイカチのように枝の変形したもの、サボテンのように托葉の変形したもの、バラのように表皮の変形したものなどがある。また動物では、ウニ類やエビ・カニなどの体表に顕著。刺毛。
㋑竹・木などのとがった細片の人の肌につき立ったもの。好色五人女4「左の人さし指に有るかなきかの―の立ちけるを」
㋒魚骨などが飲食の際、人の咽喉に立ったもの。
②比喩的に、人の心を刺すような感じのもの。「―のある言葉」「―を含んだ目つき」
とけ‐あい【解合】‥アヒ
取引所で不時の事変、その他買占め・売崩しなどで相場が急変した場合、それに基づく混乱を防止するため、売方と買方とが協議妥協して一定の値段を定めて差金決済し、売買契約を解くこと。
とけ‐あ・う【解け合う】‥アフ
〔自五〕
①互いにへだたりがなくなる。互いにうちとける。「心が―・う」
②示談で取引の契約を解く。→解合とけあい
とけ‐あ・う【溶け合う】‥アフ
〔自五〕
2種類以上の物質がとけて入りまじり、一つになる。
と‐けい【時計・土圭】
(もと「土圭(周代の緯度測定器)」を日本で中世に日時計の意に用いた。「時計」は当て字)時刻を示しまたは時間を測定する器械。日時計をはじめ水時計・砂時計・火時計などから水晶時計・原子時計に至るまで種類が多い。機械時計は振子または天府てんぷの振動の等時性を利用して歯車を動かし、指針を等時的に進ませる装置から成る。時辰儀。ウォッチ。クロック。日葡辞書「スナノトケイ」。与謝野寛、鉄幹子「車がまはれば―もまはる。―がまはれば世界もまはる」
⇒とけい‐ざ【時計座】
⇒とけい‐ざら【時計皿】
⇒とけい‐じかけ【時計仕掛】
⇒とけい‐しんかん【時計信管】
⇒とけい‐すうじ【時計数字】
⇒とけい‐そう【時計草】
⇒とけい‐だい【時計台】
⇒とけい‐の‐ま【土圭の間】
⇒とけい‐まわり【時計回り】
と‐けい【徒刑】
①(→)徒ずに同じ。
②旧刑法で重罪に科した刑。男は島に送って女は内地で、強制労働につかせた。有期と無期がある。「―場」
③(→)懲役ちょうえきに同じ。
とけい‐ざ【時計座】
(Horologium ラテン)エリダヌス座の東にある南天の小星座。
⇒と‐けい【時計・土圭】
とけい‐ざら【時計皿】
懐中時計の蓋の形をしたガラス皿。少量の物質の蒸発・秤量・反応などに使用。
⇒と‐けい【時計・土圭】
とけい‐じかけ【時計仕掛】
時計の働きによって、一定時刻に作動するようにした仕組み。
⇒と‐けい【時計・土圭】
とけい‐しんかん【時計信管】‥クワン
ぜんまいで動く時計装置を利用した時限信管。高射砲弾丸などに使用。
⇒と‐けい【時計・土圭】
とけい‐すうじ【時計数字】
(時計の文字盤に多く用いることから)ローマ数字。
⇒と‐けい【時計・土圭】
とけい‐そう【時計草】‥サウ
(花の構造が時計の文字板を思わせるからいう)トケイソウ科の常緑多年草。ブラジル原産。茎は蔓状で巻ひげがある。夏、葉腋に大形の花を開く。萼片は白色、花弁は薄桃色、多数の糸状の副花冠が、2列に並ぶ。中央は白色、先端は紅紫色。球形黄色の液果を結ぶ。観賞用に温室で栽培。パッション‐フラワー。
とけいそう
トケイソウ
提供:OPO
クダモノトケイソウ
撮影:関戸 勇
⇒と‐けい【時計・土圭】
とけい‐だい【時計台】
上部に巨大な時計を設けた建物や塔。
⇒と‐けい【時計・土圭】
とけい‐の‐ま【土圭の間】
江戸城内、御用部屋の北方、廊下を隔てて老中・若年寄の部屋に接し、時計が置かれ、坊主が詰めて時刻報知の任にあたった部屋。
⇒と‐けい【時計・土圭】
とけい‐まわり【時計回り】‥マハリ
時計の針がまわる方向にまわること。右まわり。
⇒と‐けい【時計・土圭】
とげ‐うお【棘魚】‥ウヲ
トゲウオ科の硬骨魚の総称。淡水産。イトヨ・トミヨなど。背びれ・腹びれ・臀しりびれに強いとげがあるからいう。巣を作ることで知られる。
トミヨ
提供:東京動物園協会
とけ‐こ・む【溶け込む】
〔自五〕
①溶けて、液体や気体の中に入って一つになる。
②自然環境の中や人々の組織の中に入って、その雰囲気になじんで一体となる。「風景に―・む」
ど‐げざ【土下座】
相手に恭順の意を表すため、地上に跪ひざまずいて礼をすること。「道端に―する」「―してあやまる」
とけし‐な・し
〔形ク〕
もどかしい。じれったい。待ちどおしい。好色五人女5「三十五日の立つを―・く」
とげ‐だ・つ【刺立つ】
〔自五〕
①とげが立つ。
②いらだつ。かどだつ。とげとげしくなる。
ど‐けち
(ドは接頭語)非常にけちであることをののしっていう語。
と‐けつ【吐血】
口から血を吐くこと。また、その血。多く消化管の出血についていう。→喀血かっけつ
と‐けつ【兎欠】
(→)兎唇としんに同じ。〈伊呂波字類抄〉
とげつ‐きょう【渡月橋】‥ケウ
京都市右京区の嵐山の麓を流れる保津川に架かる橋。
渡月橋
撮影:山梨勝弘
とげっ‐ぽう【吐月峰】
①静岡市丸子付近の地。連歌師宗長が草庵を営み吐月峰柴屋軒と命名したという。
②(1に産する竹で製したものが多く世に行われたことによる)煙草盆の灰吹。
ドケティズム【Docetism】
イエス=キリストの神性のみを認め、その人間的生(誕生や十字架での死など)は仮象であるとし、受肉を否定するグノーシス思想。仮現論。
とげ‐とげ【刺刺】
①多くのとげ。また、一面にとげ立っているさま。
②言動・態度がきつく近づきにくいさま。「―した物言い」
とげとげ‐し・い【刺刺しい】
〔形〕[文]とげとげ・し(シク)
①とげ立っている。森鴎外、青年「器械刈にした頭の、筋太な、―・い髪には」
②態度や言葉つきが意地悪で角立っている。「―・い目つき」
とげ‐な・し【利気無し】
〔形ク〕
しっかりした所がない。賢い様子がない。竹取物語「これを聞きてぞ―・きものをばあへなしといひける」
とげ‐ぬき【刺抜き】
肌にささったとげを抜くこと。また、それに用いる具。
⇒とげぬき‐じぞう【とげぬき地蔵】
とげぬき‐じぞう【とげぬき地蔵】‥ヂザウ
東京都豊島区巣鴨にある曹洞宗の寺、高岩寺の俗称。本尊の延命地蔵菩薩は諸病に霊験があるとされる。毎月4の日が縁日。
⇒とげ‐ぬき【刺抜き】
とげ‐ねずみ【棘鼠】
ネズミ科トゲネズミ属の哺乳類。奄美大島・徳之島・沖縄だけにすむ。奄美産は体長15センチメートルほど、沖縄本島産は少し大きく別種とされる。背は黒く、体側から腹面は橙色となる。荒い刺し毛をもつ。天然記念物。
と・ける【解ける】
〔自下一〕[文]と・く(下二)
結ばれていたり、固まったり、閉じたり、不明だったりしたものが、ゆるめほぐれた状態になる意。
➊結ばれていたものがばらばらになる。
①結び目がほどける。万葉集14「昼―・けば―・けなへ紐のわが背なにあひ寄るとかも夜―・けやすけ」。「帯が―・ける」
②しこりになっていた気持がさっぱりする。万葉集2「磐代の野中に立てる結び松情こころも―・けず古思ほゆ」。「誤解が―・ける」
③心がゆるむ。安心する。万葉集17「よろづ世と心は―・けて吾がせこがつみし手見つつしのびかねつも」。源氏物語空蝉「心―・けたる寝いだにねられずなむ」。「警戒心が―・ける」
④制約や契約などの束縛が除かれる。「禁が―・ける」
⑤警備などで固められていた態勢がゆるむ。「包囲が―・ける」
➋職などから離れる。解任される。源氏物語関屋「その弟の右近の尉―・けて御供にくだりしをぞ」。「任が―・ける」
➌不明のものが明らかになる。
①答が出る。「問題が―・ける」
②納得がゆく。解釈がつく。「疑義が―・ける」
と・ける【溶ける・融ける・熔ける・鎔ける】
〔自下一〕[文]と・く(下二)
①融解する。固体・固形物が液状になる。源氏物語末摘花「朝日さす軒の垂氷は―・けながら」。「雪が―・ける」
②液体に他の物質がまざって均一な液体になる。「食塩は水に―・ける」
◇「解ける」とも書く。「熔」「鎔」は、金属の場合に使う。
と・げる【遂げる】
〔他下一〕[文]と・ぐ(下二)
①はたす。成しおえる。成就させる。万葉集3「思へりし心は―・げず」。「本懐を―・げる」
②最後にそういう結果になる。「悲壮な最期を―・げる」
ど・ける【退ける】
〔他下一〕[文]ど・く(下二)
その場所からほかへうつす。どかす。「石を脇へ―・ける」
と‐けん【杜鵑】
〔動〕ホトトギスの漢名。文華秀麗集「―の啼序春将に闌けむとし」
⇒とけん‐か【杜鵑花】
ど‐けん【土建】
土木と建築。「―屋」
とけん‐か【杜鵑花】‥クワ
〔植〕サツキツツジの別称。〈元和本下学集〉
⇒と‐けん【杜鵑】
とこ【床】
①1段高く設けた平らな所。ゆか。新撰字鏡7「
、止己」
②寝るために設ける所。ねどこ。寝台。また、寝具。万葉集5「明星の明くる朝は敷
しきたえの―の辺去らず」。「―を敷く」
③畳のしん。↔畳表。
④川の底。かわどこ。
⑤苗を育てるところ。なえどこ。
⑥「床の間」の略。
⑦髪結床。床屋。
⑧鉄床かなとこの略。
⑨牛車ぎっしゃの屋形。くるまばこ。
⑩犂すきの底部。いさり。
⑪和船の櫓床ろどこ・舵床かじどこなどの総称。特に、舵床。
⑫船床、また船床銭・船税のこと。
⇒床に就く
⇒床離る
⇒床旧る
⇒床をあげる
⇒床をとる
とこ【所】
①「ところ」の俗語。浮世風呂2「おめヘン―のおかみさんも」
②(「が」に続けて)…ぐらい。…ほど。「千円が―買う」
と‐こ【独鈷】
⇒とっこ。枕草子25「―や数珠などもたせ」
とこ【常】
〔接頭〕
いつも変わらない、永遠であるの意を表す語。古事記上「常を訓みて―といひ」。拾遺和歌集恋「己がつまこそ―めづらなれ」
と‐ご【都護】
①都護府の長官。前漢の宣帝の時の西域都護に始まる。
②按察使あぜちの唐名。
ど‐こ【土戸】
平安時代における地方の農民。京都に住むものを京戸というのに対する。地戸。
ど‐こ【土鼓】
周代の古楽器。瓦または土製の胴の両面に革を張った鼓。草を結んでつくった桴ばちで打つ。
ど‐こ【何処・何所】
〔代〕
(イドコの約)場所・所在・位置をはっきり定めずに表し、または問うのに使う語。将門記承徳点「何トコにか往ゆき何にか来りて、誰が家にか宿る」。「―の人」「―まで話したっけ」→どれ(何)
⇒何処の馬の骨
⇒何処の烏も黒い
⇒何処吹く風
⇒何処方量も無い
⇒何処を押せばそんな音が出る
ど‐ご【土語】
①その地の土着の住民が使用することば。
②その地に特有のことば。方言や俗用語。
とこ‐あげ【床上げ】
長い病気が全快して、また産後の体が回復して、寝床をかたづけること。また、その祝い。床払い。「―を祝う」
とこ‐あしらい【床あしらい】‥アシラヒ
遊女などの閨中けいちゅうでの客あしらい。
とこ‐い【常井】‥ヰ
水が常に絶えることのない井戸。新撰六帖2「絶えぬ―のゐづつなりけり」
とこ‐いた【床板】
床の間に張る板。
とごい‐ど【詛戸】トゴヒ‥
人をのろうのに用いた物。呪詛の品物。古事記中「その―を返さしめき」
どこ‐いら【何処いら】
〔代〕
どのあたり。どのへん。
とこ‐いり【床入り】
①寝所に入ること。
②婚礼の夜、新夫婦が初めて床を共にすること。
と‐こう【杜康】‥カウ
中国の伝説で、最初に酒を造ったとされる人物。また、酒のこと。
と‐こう【杜衡】‥カウ
〔植〕カンアオイの漢名。〈伊呂波字類抄〉
と‐こう【徒行】‥カウ
歩いてゆくこと。歩行。
と‐こう【都講】‥カウ
①塾生の長。塾頭。
②(→)尚復しょうふくに同じ。
と‐こう【渡口】
渡し場。
と‐こう【渡航】‥カウ
船や航空機で海をわたること。海外へ行くこと。「アメリカへ―する」
⇒とこう‐めんじょう【渡航免状】
と‐こう‥カウ
〔副〕
(「兎角」と当て字)トカクの音便。
⇒とこう‐して
と‐ごう【兎毫】‥ガウ
筆の別称。日葡辞書「トガウニアタワズ」
とご・う【詛ふ】トゴフ
〔他四〕
のろう。雄略紀「刑つみせらるるに臨みて井を指して―・ひて曰く」
ど‐こう【土工】
①築堤・道路工事など、土砂を取り扱う土木工事。土功。
②土木工事に従う労働者。
⇒どこう‐し【土工司】
ど‐こう【土公】
土公神の略。
⇒どこう‐じん【土公神】
ど‐こう【土侯】
土着の諸侯。部族・藩・地方王国などの首長。
⇒どこう‐こく【土侯国】
ど‐こう【土貢】
(トコウとも)土産どさんのみつぎもの。田租のこと。平家物語7「土宜―万物を押領す」
ど‐こう【土寇】
土民の一揆。土匪。
ど‐こう【土窖】‥カウ
あなぐら。
ど‐こう【土壙】‥クワウ
(「壙」は穴・墓穴の意)地表面を掘りくぼめて造られた墓穴。「―墓」
ど‐ごう【土豪】‥ガウ
その土地の豪族。
⇒どごう‐れっしん【土豪劣紳】
ど‐ごう【怒号】‥ガウ
①いかりさけぶこと。また、その声。「―が乱れ飛ぶ」
②風・波などがはげしい音を立てるさまをいう。「荒海が―する」
とこうえん【都江堰】‥カウ‥
(Dujiangyan)
①中国四川省中部の都市。人口62万2千(2000)。
②1の西部、岷江中流にある古代以来の水利施設。秦の昭王の代、蜀の大守であった李氷が築造。現在も成都平原の治水に利用。世界遺産。
都江堰
提供:JTBフォト
どこう‐こく【土侯国】
従来からの首長や実力者の支配する国家。主としてイギリスの保護下にあるものをいった。→藩王国
⇒ど‐こう【土侯】
どこう‐し【土工司】
律令制で、宮内省に属し、壁塗・製瓦・石灰焼などをつかさどった官司。つちたくみのつかさ。
⇒ど‐こう【土工】
とこう‐して‥カウ‥
あれこれして。かろうじて。平治物語(金刀比羅本)「―馬にのせられ」
⇒と‐こう
どこう‐じん【土公神】
⇒どくじん
⇒ど‐こう【土公】
とこう‐めんじょう【渡航免状】‥カウ‥ジヤウ
(→)旅券に同じ。
⇒と‐こう【渡航】
どごう‐れっしん【土豪劣紳】‥ガウ‥
中国で、官僚や軍閥と結んで農民を搾取した大地主・資産家の蔑称。
⇒ど‐ごう【土豪】
と‐ごえ【と声】‥ゴヱ
「とほ(遠)声」の略か。また、「と(利)声」「と(外)声」「と(常)声」の意か。曾丹集「よそ耳に鹿の―を聞きしより」
とこ‐おおい【床覆い】‥オホヒ
水分の放散または温度の低下を防ぐため、苗床に筵むしろなどの覆いを施し、苗を保護する装置。
とこ‐おとめ【常少女】‥ヲトメ
とこしえに若い女。いつもかわらぬ若々しい少女。万葉集1「常にもがもな―にて」
ド‐ゴール【Charles de Gaulle】
フランスの軍人・政治家。自国の対ドイツ降伏後、1940〜44年ロンドンに自由フランス政府を作り、本国の抵抗運動と提携。44〜46年共和国臨時政府主席。47年右派を糾合してフランス国民連合を組織。一時引退したが、58年アルジェリアをめぐる危機に際し政府を組織、新憲法により第五共和制初代大統領。62年アルジェリア危機を収拾。核兵器保有などの自主外交を展開。68年五月革命後、国民投票に失敗し辞任。(1890〜1970)
どこ‐か【何処か】
①はっきり特定できない場所、不定の場所を指す語。「―へ遊びに行こう」
②はっきりとはいえないが、何となく。どことなく。「―すっきりしない」
とこ‐がえり【床反り】‥ガヘリ
眠れないで床の上で寝返りをすること。
とこ‐かざり【床飾り】
床の間の装飾。床に掛物をかけ挿花・置物などをおくこと。また、その掛物・置物など。
とこ‐かため【床固め】
河床や橋脚が掘り返されないように、石やコンクリートで河床を強化すること。
とこ‐がまち【床框】
床の間の前端の化粧横木。かまち。とこぶち。
とこ‐かみゆい【床髪結】‥ユヒ
取りたためる簡単な仮店を作って営業している髪結屋。橋台や川岸に多かった。浮世草子、御前義経記「―の目をすりて暖簾かけるを見て」
とこく【杜国】
⇒つぼいとこく(坪井杜国)
とこ‐げいしゃ【床芸者】
芸者を名のりながら、芸よりも床をつとめるのをもっぱらとする一種の私娼。誹風柳多留8「―ずるにかけてはにちうなり」
とこ‐ことば【床言葉】
遊女などが閨ねやに入る前にする決り文句の挨拶。好色一代女2「大かた仕掛定まつての―あり」
と‐ごころ【利心】
するどい心。しっかりした心。万葉集12「わが胸は破われてくだけて―もなし」
とこ‐さかずき【床盃】‥サカヅキ
婚礼の夜、新夫婦が寝所で盃をとりかわす儀式。
とこ‐ざし【床挿し】
挿木法の一つ。挿穂を苗床に挿すこと。
ドコサヘキサエン‐さん【ドコサヘキサエン酸】
(docosahexaenoic acid)不飽和脂肪酸の一種。分子式C21H31COOH マグロ・サバなどの魚油に多く含まれ、血栓・動脈硬化の予防などの効果が研究されている。DHA
とこ・し【常し・長し・永久し】
〔形シク〕
(「常とこ」の形容詞形)永久である。常にある。万葉集7「いや―・しくにわれかへり見む」
とこし‐え【常しえ・永久】‥ヘ
永くかわらないこと。いつまでも続くこと。とこしなえ。万葉集18「―にかくしもあらめや」。「―の愛を誓う」
とこ‐しき【床敷・褥】
①座席などに敷く物。しとね。天武紀下「氈おりかもの―」
②船床に敷く板。
とこし‐なえ【常しなへ・永久】‥ナヘ
(→)「とこしえ」に同じ。
とこ‐しばり【床縛り】
牛車ぎっしゃの屋形を車軸に縛る縄。落窪物語2「一の車の―をふつふつと切りてければ」
とこ‐しめ【床締め】
水漏れを防ぐため、水田の床に粘土などを入れること。
とこ‐じもの【床じもの】
(ジモノは接尾語)床のように。万葉集5「―打ち臥こい伏して」
とこ‐じょうず【床上手】‥ジヤウ‥
床あしらいのうまいこと。また、その人。
とこ‐じらみ【床蝨】
カメムシ目トコジラミ科の昆虫。体長約5ミリメートル。円盤状で扁平、翅はねは退化して小さく、全体赤褐色。アジア南部の原産で、室内に生息し、夜行性。人畜から吸血し、激しいかゆみと痛みを起こさせる。南京虫。鎮台虫。
とこじらみ
とこ‐すき【床犂】
床すなわち底のある犂。日本の従来の犂は多くこれである。
とこ‐すずみ【床涼み】
夏の夜、床ゆかを屋外に設けて涼むこと。特に、京都四条河原辺で床を設けて納涼すること。ゆかすずみ。
とこ‐ずれ【床擦れ】
(→)褥瘡じょくそうに同じ。
どこ‐そこ【何処其処・何所其所】
〔代〕
(「どこ」と「そこ」を重ねた語)具体的にそこと示されない場所。「―のだれと名乗るほどの者でない」
とこ‐だたみ【床畳】
床の間に敷く畳。雨月物語4「板敷の間に―を設けて」
とこ‐だな【床棚】
床脇にある棚。
とこ‐つ‐くに【常つ国】
死の国。よみのくに。黄泉。雄略紀「謂おもはざりき…―に至るといふことを」
とこ‐つち【床土】
床の間の壁などを塗る上等の土。
とこ‐つ‐み【床つ身】
病床についている身。〈色葉字類抄〉
とこ‐つ‐みかど【常つ御門】
永久に変わらない宮殿。永久の御所。万葉集2「よそに見し檀まゆみの岡も君ませば―ととのゐするかも」
とこ‐づめ【床詰め】
①いつまでも病床についていること。また、その身。
②(→)褥瘡じょくそうに同じ。
とこ‐とこ
①足早に狭い歩幅で歩くさま。「幼児が―歩く」
②電車が遅いスピードでつかえながら進むさま。「登山電車が―と走る」
どこ‐と‐なく【何処と無く】
どこと定まったことはないが、そう感じられて。なんとなく。「―愁いをふくんだ顔」
どこ‐とも‐なし【何処とも無し】
①どこと定まったところがなく、たよりにならない。平家物語10「下臈はどこともなき物なれば」
②どこが出所ともわからない。浄瑠璃、傾城反魂香「―の取り沙汰」
とこ‐とわ【常・永久】‥トハ
(平安時代までトコトバ)
①永久にかわらないこと。とこしえ。万葉集2「わがみかど千代―に栄えむと」
②いつも。つね。〈類聚名義抄〉
とこ‐とん
①(副詞的にも使う)どんづまり。末の末。最後の最後。また、徹底的に。「―まで頑張る」「―話し合う」
②日本舞踊で足拍子の音。転じて踊りの意に用いる。
とことんやれ‐ぶし【とことんやれ節】
明治初年の流行歌。1868年(明治1)、官軍東征の際に歌われた。「とことんやれとんやれな」という囃子詞はやしことばを添える。一説に品川弥二郎作詞、大村益次郎作曲という。
とこ‐なか【床中】
ねどこのなか。また、ねどこの中央。古今和歌集雑「枕よりあとより恋のせめくればせんかたなみぞ―にをる」
とこ‐なつ【常夏】
①いつも夏のようであること。「―のハワイ」
②㋐(春から秋にわたって咲くからいう)セキチクの一変種。分岐した枝頂に濃紅色の五弁花を四季を通じて開花。〈[季]夏〉
㋑ナデシコの古名。〈[季]夏〉。源氏物語紅葉賀「―のはなやかに咲き出でたるを」
③襲かさねの色目。(→)「なでしこ」に同じ。
④紋所の名。(→)「なでしこ」に同じ。
⑤源氏物語の巻名。
⇒とこなつ‐づき【常夏月】
⇒とこなつ‐に【常夏に】
とこ‐なつか・し【常懐かし】
〔形シク〕
いつまでも変わらず親しみやすい。源氏物語常夏「なでしこの―・しき色を見ば」
とこなつ‐づき【常夏月】
(常夏の花の盛んな月の意)陰暦6月の異称。
⇒とこ‐なつ【常夏】
とこなつ‐に【常夏に】
夏の間ずっと。万葉集17「立山に降り置ける雪を―見れども飽かず」
⇒とこ‐なつ【常夏】
とこなみ【床次】
姓氏の一つ。
⇒とこなみ‐たけじろう【床次竹二郎】
とこなみ‐たけじろう【床次竹二郎】‥ラウ
政治家。鹿児島生れ。東大卒。官界より政友会に入り、その領袖となる。原・高橋内閣の内相など。政友本党総裁・民政党顧問を経て政友会に復帰、のち除名。(1866〜1935)
⇒とこなみ【床次】
とこ‐なめ【常滑】
①岩にいつも生えている水苔。また、水苔でいつもなめらかな岩床。万葉集1「見れど飽かぬ吉野の河の―の絶ゆることなくまた還り見む」
②河床の平らな岩の上を、少量の水が静かに流れている所。
とこなめ【常滑】
愛知県南西部の市。知多半島の西岸に位置し、常滑焼・土管・タイルなどの窯業が中心。海苔のりの養殖が盛ん。中部国際空港がある。とこなべ。人口5万1千。
⇒とこなめ‐やき【常滑焼】
とこなめ‐やき【常滑焼】
常滑市を中心にその付近一帯で作られる炻器せっき質の陶器。草創は平安末期で、中世には甕かめ・壺・鉢を量産。江戸後期からは茶器も焼き、明治以降は急須などの朱泥しゅでい製品で知られる。土管・タイル・植木鉢なども産出。とこなべやき。
⇒とこなめ【常滑】









広辞苑 ページ 14112 での【○毒を以て毒を制す】単語。