きり【
霧】
①地面や海面に接した気層中で水蒸気が凝結し、無数の微小な水滴となって大気中に浮遊し、煙のように見えるもの。古くは春秋ともに霞
かすみとも霧ともいったが、平安時代以降、春立つのを霞、秋立つのを霧と呼び分ける。気象観測では水平視程が1キロメートル未満の場合をいい、1キロメートル以上は靄
もやという。〈[季]秋〉。万葉集
5「春の野に―立ち渡り」。「―がかかる」
②人の吐く息。万葉集
15「わぎもこが嘆きの―に飽かましものを」
③液体を噴出させて
(→)霧1のようにしたもの。「―を吹く」
⇒霧不断の香を焚く