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じ‐ごく【地獄】ヂ‥🔗🔉

じ‐ごく地獄ヂ‥ ①〔仏〕(梵語naraka奈落、niraya泥梨の訳)六道の一つ。現世に悪業あくごうをなした者がその報いとして死後に苦果を受ける所。贍部洲せんぶしゅうの地下にあり、閻魔えんまが主宰し、鬼類が罪人を呵責かしゃくするという。八大地獄・八寒地獄など、多くの種類がある。↔極楽。 ②〔宗〕(Infernus ラテン)キリスト教思想で、救われない魂が陥るという世界。カトリック教会では、呵責によって浄罪されたのち昇天を許されうる煉獄(プルガトウリヨ)と永劫の罰責をうける地獄(インフェルノ)とを区別する。↔天国。 ③比喩的に、非常に苦難な境地。「受験―」「交通―」 ④火山・温泉地などで、絶えず煙や熱湯がふき出している所。 ⑤密淫売婦。私娼。夏目漱石、書簡「日本の人は―に金を使ふ人が中々ある。惜い事だ。おれは謹直方正だ。安心するが善い」 ⑥劇場の奈落。 ⇒じごく‐あみ【地獄網】 ⇒じごく‐え【地獄絵】 ⇒じごく‐おとし【地獄落し】 ⇒じごく‐おぼえ【地獄覚え】 ⇒じごく‐さま【地獄狭間】 ⇒じごく‐ぞうし【地獄草紙】 ⇒じごく‐そば【地獄そば】 ⇒じごく‐ちょうちょう【地獄蝶蝶】 ⇒じごく‐づめ【地獄詰め】 ⇒じごく‐どう【地獄道】 ⇒じごく‐ばら【地獄腹】 ⇒じごく‐へん【地獄変】 ⇒じごく‐ほぞ【地獄枘】 ⇒じごく‐みみ【地獄耳】 ⇒地獄極楽はこの世にあり ⇒地獄で仏 ⇒地獄にも鬼ばかりではない ⇒地獄にも知る人 ⇒地獄の一丁目 ⇒地獄の上の一足飛び ⇒地獄の馬は顔ばかりが人 ⇒地獄の釜の蓋もあく ⇒地獄の沙汰も金次第 ⇒地獄の地蔵 ⇒地獄は壁一重 ⇒地獄も住家

じごく‐あみ【地獄網】ヂ‥🔗🔉

じごく‐あみ地獄網ヂ‥ ①振縄ぶりなわの一種と思われるものを用いた網漁。(慶長見聞集) ②魚を捕る壺網や筌うえ。また、鳥を捕る袋網。 ⇒じ‐ごく【地獄】

じごく‐え【地獄絵】ヂ‥ヱ🔗🔉

じごく‐え地獄絵ヂ‥ヱ 地獄で罪人が呵責かしゃくにあうさまを描いた絵。枕草子81「―の屏風」 ⇒じ‐ごく【地獄】

じごく‐おとし【地獄落し】ヂ‥🔗🔉

じごく‐おとし地獄落しヂ‥ ①ネズミ取りの一種。ネズミが餌を食おうとする途端に、上から押えの板が落ちて打たれて死ぬようにしたもの。↔極楽落し。 ②相手を地獄のような苦境におとしいれること。広津柳浪、煩悩「其復讐の―に今紫は身動きもならなくなつた」 ⇒じ‐ごく【地獄】

じごく‐おぼえ【地獄覚え】ヂ‥🔗🔉

じごく‐おぼえ地獄覚えヂ‥ 人が忘れて欲しいようなことを意地悪く覚えていること。 ⇒じ‐ごく【地獄】

○地獄極楽はこの世にありじごくごくらくはこのよにあり🔗🔉

○地獄極楽はこの世にありじごくごくらくはこのよにあり 善悪の行いの応報は、あの世を待つまでもなく、この世でもはっきりとあらわれる。 ⇒じ‐ごく【地獄】 しこ‐くさ醜草】 みにくい草。きたない草。雑草。万葉集4「しこの―言ことにしありけり」 しこく‐さぶろう四国三郎‥ラウ 吉野川の異称。→坂東太郎→筑紫次郎⇒しこく【四国】 じごく‐さま地獄狭間ヂ‥ 弓・鉄砲を打ち出すために、城壁の塀と石垣とが接する所に設けた方形の穴。 ⇒じ‐ごく【地獄】 しこく‐さんち四国山地】 四国の中央を東西に走る山地。中央構造線以南の石鎚山脈、剣山地などから構成され、石鎚山をはじめ急峻な山が多い。 ⇒しこく【四国】 しこく‐じゅんれい四国巡礼・四国順礼】 四国八十八箇所を巡拝すること。また、その人。弘法大師の遺徳を慕って歩くことから始まり、室町時代に整い、近世以降盛行。四国遍路。放屁論後編「―に出でけるに」 ⇒しこく【四国】 しごく‐じんしん至極甚深】 きわめて深いこと。意味のはなはだ深遠なこと。源平盛衰記40「―の床の上には心地の玉をみがくらんと覚えたり」 ⇒し‐ごく【至極】 じごく‐ぞうし地獄草紙ヂ‥ザウ‥ 仏教経典に説かれた地獄の種々相を描いた絵巻。和文の詞を添える。12世紀末制作。現在4巻と模本2種が伝わる。六道思想に根ざし、来世の恐怖を実感的に描き出す。 ⇒じ‐ごく【地獄】 じごく‐そば地獄そばヂ‥ (関東地方北部で)どくだみ。 ⇒じ‐ごく【地獄】 しこく‐ちほう四国地方‥ハウ 四国島とその付属島から成る地方。徳島・香川・愛媛・高知の四県に分ける。 四国地方の主な山 四国地方の主な川・湖 ⇒しこく【四国】 しこくちゅうおう四国中央‥アウ 愛媛県東端の市。東は香川県、南東は徳島県、南は四国山地を境に高知県に接する。製紙・紙加工業が盛ん。人口9万3千。 ⇒しこく【四国】 じごく‐ちょうちょう地獄蝶蝶ヂ‥テフテフ クロアゲハの異称。関東地方でいった。 ⇒じ‐ごく【地獄】 じごく‐づめ地獄詰めヂ‥ 地獄で罪人を詰めるように、ぎっしりむごく詰め込むこと。 ⇒じ‐ごく【地獄】

じごく‐さま【地獄狭間】ヂ‥🔗🔉

じごく‐さま地獄狭間ヂ‥ 弓・鉄砲を打ち出すために、城壁の塀と石垣とが接する所に設けた方形の穴。 ⇒じ‐ごく【地獄】

じごく‐ぞうし【地獄草紙】ヂ‥ザウ‥🔗🔉

じごく‐ぞうし地獄草紙ヂ‥ザウ‥ 仏教経典に説かれた地獄の種々相を描いた絵巻。和文の詞を添える。12世紀末制作。現在4巻と模本2種が伝わる。六道思想に根ざし、来世の恐怖を実感的に描き出す。 ⇒じ‐ごく【地獄】

じごく‐そば【地獄そば】ヂ‥🔗🔉

じごく‐そば地獄そばヂ‥ (関東地方北部で)どくだみ。 ⇒じ‐ごく【地獄】

じごく‐ちょうちょう【地獄蝶蝶】ヂ‥テフテフ🔗🔉

じごく‐ちょうちょう地獄蝶蝶ヂ‥テフテフ クロアゲハの異称。関東地方でいった。 ⇒じ‐ごく【地獄】

じごく‐づめ【地獄詰め】ヂ‥🔗🔉

じごく‐づめ地獄詰めヂ‥ 地獄で罪人を詰めるように、ぎっしりむごく詰め込むこと。 ⇒じ‐ごく【地獄】 ○地獄で仏じごくでほとけ 危難の時に思わぬ助けにあったたとえ。 ⇒じ‐ごく【地獄】

○地獄で仏じごくでほとけ🔗🔉

○地獄で仏じごくでほとけ 危難の時に思わぬ助けにあったたとえ。 ⇒じ‐ごく【地獄】 じこく‐てん持国天ヂ‥ 〔仏〕(梵語Dhṛtarāṣṭra)四天王の一つ。須弥山しゅみせんの中腹東方に住し、東方世界を守護するという。甲冑を着けた忿怒の武将形に表され、刀・宝珠などを持つ。持国天王。 持国天 じごく‐どう地獄道ヂ‥ダウ 〔仏〕地獄を六道または五道の一つとしていうときの語。 ⇒じ‐ごく【地獄】 しこく‐どうめい四国同盟】 1815年にイギリス・ロシア・オーストリア・プロイセンの4カ国が、ナポレオン戦争後のヨーロッパの平和を維持し、革命の再発を防ぐために結んだ同盟。18年フランスが加わって五国同盟となる。ウィーン反動体制の支柱となったが、22年イギリスが離脱して崩壊。 ⇒し‐こく【四国】 じこく‐とうらい時刻到来‥タウ‥ 然るべき時機が来たこと。 ⇒じ‐こく【時刻】

じごく‐どう【地獄道】ヂ‥ダウ🔗🔉

じごく‐どう地獄道ヂ‥ダウ 〔仏〕地獄を六道または五道の一つとしていうときの語。 ⇒じ‐ごく【地獄】

○地獄にも鬼ばかりではないじごくにもおにばかりではない🔗🔉

○地獄にも鬼ばかりではないじごくにもおにばかりではない 地獄のような辛いこの世にも慈悲深い人は居る。 ⇒じ‐ごく【地獄】

○地獄にも知る人じごくにもしるひと🔗🔉

○地獄にも知る人じごくにもしるひと 地獄のような所にも知己はできる。地獄にも知るべ。 ⇒じ‐ごく【地獄】

○地獄の一丁目じごくのいっちょうめ🔗🔉

○地獄の一丁目じごくのいっちょうめ 破滅や困難に向かう第一歩。 ⇒じ‐ごく【地獄】

○地獄の上の一足飛びじごくのうえのいっそくとび🔗🔉

○地獄の上の一足飛びじごくのうえのいっそくとび 極めて危険なこと。浄瑠璃、冥途飛脚「詮議に来るは今の事、―、飛んでたもや」 ⇒じ‐ごく【地獄】

○地獄の馬は顔ばかりが人じごくのうまはかおばかりがひと🔗🔉

○地獄の馬は顔ばかりが人じごくのうまはかおばかりがひと 心のきたない人をののしっていう。人面獣心の意。狂言、人馬「地獄の馬で顔ばかりが人ぢやといふが」 ⇒じ‐ごく【地獄】

○地獄の釜の蓋もあくじごくのかまのふたもあく🔗🔉

○地獄の釜の蓋もあくじごくのかまのふたもあく 正月と盆との16日は閻魔にお参りする日で、鬼さえもこの日は罪人を呵責かしゃくしないの意。殺生の戒めに用い、またこの日を藪入りとして、住込みの雇人にも休養を与えた。 ⇒じ‐ごく【地獄】

○地獄の沙汰も金次第じごくのさたもかねしだい🔗🔉

○地獄の沙汰も金次第じごくのさたもかねしだい 地獄の裁判でも金で自由にできるという、金力万能をいう諺。 ⇒じ‐ごく【地獄】

○地獄の地蔵じごくのじぞう🔗🔉

○地獄の地蔵じごくのじぞう (→)「地獄で仏」に同じ。浄瑠璃、女殺油地獄「お吉と見るより―」 ⇒じ‐ごく【地獄】

○地獄は壁一重じごくはかべひとえ🔗🔉

○地獄は壁一重じごくはかべひとえ 一歩道を踏みあやまれば、すぐに罪悪を犯すに至る。 ⇒じ‐ごく【地獄】 しこく‐はちじゅうはっかしょ四国八十八箇所‥ジフ‥ 四国にある88カ所の弘法大師の霊場。四国札所ふだしょ。他の地にもこれに模した八十八箇所がある。 四国八十八箇所(表) ⇒しこく【四国】 じごく‐ばら地獄腹ヂ‥ 産んだ子が女ばかりの女性をののしって呼ぶ語。 ⇒じ‐ごく【地獄】 しこく‐びえ四国稗】 イネ科の一年生作物。アフリカ・インドで栽培、日本では山地でわずかに栽培された。果実は食用、茎葉は青刈飼料。元来、中国から渡来。シコクビエの称は四国地方に多く栽培したからという。また、弘法大師が広めたともいい、弘法稗の名もある。 ⇒しこく【四国】 じこく‐ひょう時刻表‥ヘウ 乗物の発着時刻を記載した表。時間表。タイム‐テーブル。 ⇒じ‐こく【時刻】 しこく‐へいてい四国平定】 1585年(天正13)豊臣秀吉が長宗我部元親を討って四国を統一した戦い。四国攻め。四国征伐。 ⇒しこく【四国】 じごく‐へん地獄変ヂ‥ 地獄変相の略。亡者が地獄で苦しみを受ける光景を描いた絵図。(書名別項) ⇒じ‐ごく【地獄】 じごくへん地獄変ヂ‥ 短編小説。芥川竜之介作。1918年(大正7)「大阪毎日新聞」に発表。画工の良秀が権力者の命で地獄変の屏風を描き、最愛の娘を犠牲にして絵を完成して縊死するという、芸術至上主義者の悲劇を描く。 →文献資料[地獄変] しこく‐へんろ四国遍路(→)四国巡礼に同じ。もと四国の辺地の意で四国辺路とも。 ⇒しこく【四国】 じごく‐ほぞ地獄枘ヂ‥ 〔建〕仕口しくちの一種。枘に楔くさびをなかば打ち込み、後にこれを他材にさしこむ。楔で枘がふくらみ、抜けなくなる。地獄楔。包込枘つつみこみほぞ。跨枘またぎほぞ。 地獄枘 ⇒じ‐ごく【地獄】 しこく‐まいり四国参り‥マヰリ (→)四国巡礼に同じ。「おしこくまいり」とも。 ⇒しこく【四国】 じごく‐みみ地獄耳ヂ‥ ①一度聞いたらいつまでも忘れないこと。強記。 ②人の秘密などをすばやく聞き込む耳。早耳はやみみ。歌舞伎、小袖曾我薊色縫「ちらりと聞いた―」。「彼は―だから油断できない」 ⇒じ‐ごく【地獄】 しこく‐むぎ四国麦】 ハトムギの別称。 ⇒しこく【四国】 しこく‐めぐり四国巡り(→)四国巡礼に同じ。「おしこくめぐり」とも。 ⇒しこく【四国】

じごく‐ばら【地獄腹】ヂ‥🔗🔉

じごく‐ばら地獄腹ヂ‥ 産んだ子が女ばかりの女性をののしって呼ぶ語。 ⇒じ‐ごく【地獄】

じごく‐へん【地獄変】ヂ‥🔗🔉

じごく‐へん地獄変ヂ‥ 地獄変相の略。亡者が地獄で苦しみを受ける光景を描いた絵図。(書名別項) ⇒じ‐ごく【地獄】

じごくへん【地獄変】ヂ‥(作品名)🔗🔉

じごくへん地獄変ヂ‥ 短編小説。芥川竜之介作。1918年(大正7)「大阪毎日新聞」に発表。画工の良秀が権力者の命で地獄変の屏風を描き、最愛の娘を犠牲にして絵を完成して縊死するという、芸術至上主義者の悲劇を描く。 →文献資料[地獄変]

じごく‐ほぞ【地獄枘】ヂ‥🔗🔉

じごく‐ほぞ地獄枘ヂ‥ 〔建〕仕口しくちの一種。枘に楔くさびをなかば打ち込み、後にこれを他材にさしこむ。楔で枘がふくらみ、抜けなくなる。地獄楔。包込枘つつみこみほぞ。跨枘またぎほぞ。 地獄枘 ⇒じ‐ごく【地獄】

じごく‐みみ【地獄耳】ヂ‥🔗🔉

じごく‐みみ地獄耳ヂ‥ ①一度聞いたらいつまでも忘れないこと。強記。 ②人の秘密などをすばやく聞き込む耳。早耳はやみみ。歌舞伎、小袖曾我薊色縫「ちらりと聞いた―」。「彼は―だから油断できない」 ⇒じ‐ごく【地獄】

○地獄も住家じごくもすみか🔗🔉

○地獄も住家じごくもすみか (→)「住めば都」に同じ。→住む(成句) ⇒じ‐ごく【地獄】

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