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し・ず【垂づ】シヅ🔗🔉

し・ず垂づシヅ 〔他下二〕 たらす。万葉集6「しでの崎ゆふとり―・でて」

しずら‐か・す【垂らかす】シヅラ‥🔗🔉

しずら‐か・す垂らかすシヅラ‥ 〔他四〕 木の枝などに降り積もった雪を落とす。為忠百首「友とてやゆるぎの森の雪を見て争ふ鷺の―・すらむ」

しずり【垂り】シヅリ🔗🔉

しずり垂りシヅリ 木の枝などに積もった雪が落ちること。また、その雪。しずれ。〈[季]冬〉。為忠百首「嵐にたへぬ―ひまなし」 ⇒しずり‐ゆき【垂り雪】

しずり‐ゆき【垂り雪】シヅリ‥🔗🔉

しずり‐ゆき垂り雪シヅリ‥ 木の枝などから落ちる雪。しずり。 ⇒しずり【垂り】

しず・る【垂る】シヅル🔗🔉

しず・る垂るシヅル 〔自四・下二〕 木の枝などから雪が落ちる。為忠百首「朝まだき松の上葉うわはの雪は見ん日かげさしこば―・れもぞする」

しだり‐お【垂り尾】‥ヲ🔗🔉

しだり‐お垂り尾‥ヲ 長く垂れた尾。万葉集11「あしひきの山鳥の尾の―の」 ⇒しだり【垂り】

しだり‐は【垂り葉】🔗🔉

しだり‐は垂り葉⇒しだれは。夫木和歌抄29「みつのかしはの―のながながし代を」 ⇒しだり【垂り】

しだり‐もも【垂り桃】🔗🔉

しだり‐もも垂り桃⇒しだれもも⇒しだり【垂り】

しだり‐やなぎ【垂り柳】🔗🔉

しだり‐やなぎ垂り柳⇒しだれやなぎ。万葉集10「春されば―のとををにも」 ⇒しだり【垂り】

しだ・る【垂る】🔗🔉

しだ・る垂る】 [一]〔自四〕 (→)「しだれる」に同じ。枕草子302「垂氷たるひいみじう―・り」 [二]〔自下二〕 ⇒しだれる(下一)

しだる‐さ【垂るさ】🔗🔉

しだる‐さ垂るさ】 じとじとしているさま。犬子集えのこしゅう「泪なみだにそひて汗の―」

しだれ‐いと【垂れ糸】🔗🔉

しだれ‐いと垂れ糸】 垂れさがった糸。 ⇒しだれ【垂れ・枝垂れ】

しだれ‐いとすぎ【垂れ糸杉】🔗🔉

しだれ‐いとすぎ垂れ糸杉】 枝の垂れさがった糸杉。 ⇒しだれ【垂れ・枝垂れ】

しだれ‐うめ【垂れ梅】🔗🔉

しだれ‐うめ垂れ梅】 枝の垂れさがった梅。〈[季]春〉 シダレウメ(花) 撮影:関戸 勇 ⇒しだれ【垂れ・枝垂れ】

しだれ‐ざくら【垂れ桜】🔗🔉

しだれ‐ざくら垂れ桜】 エドヒガンの一変種。枝は細くて垂直に垂れ下がる。花は葉より前に開き淡紅色、単弁または重弁。樹齢長く、高さ20メートルに及ぶものがある。自生はなく、観賞用。しだれひがん。糸桜。しだりざくら。〈[季]春〉 シダレザクラ(花) 撮影:関戸 勇 ⇒しだれ【垂れ・枝垂れ】

しだれ‐とりげ【垂れ鳥毛】🔗🔉

しだれ‐とりげ垂れ鳥毛】 垂れさがった鳥の毛。 ⇒しだれ【垂れ・枝垂れ】

しだれ‐は【垂れ葉】🔗🔉

しだれ‐は垂れ葉】 垂れさがった草木の葉。しだりは。 ⇒しだれ【垂れ・枝垂れ】

しだれ‐ひがん【垂れ彼岸】🔗🔉

しだれ‐ひがん垂れ彼岸】 シダレザクラの別称。 ⇒しだれ【垂れ・枝垂れ】

しだれ‐もも【垂れ桃】🔗🔉

しだれ‐もも垂れ桃】 枝が垂れさがる花桃の一品種。観賞用。しだりもも。 シダレモモ(花) 撮影:関戸 勇 ⇒しだれ【垂れ・枝垂れ】

しだれ‐やなぎ【垂れ柳】🔗🔉

しだれ‐やなぎ垂れ柳】 ヤナギ科の落葉高木。原産地は中国で湿地に繁茂。高さ10〜15メートル。枝は細長く、垂れ下がる。雌雄異株。春、葉に先だって暗黄緑色の花を穂状につける。種子には白い毛(柳絮)がある。水辺に植え、また街路樹として、日本をはじめ全世界で植栽。糸柳。しだりやなぎ。〈[季]春〉 シダレヤナギ 撮影:関戸 勇 ⇒しだれ【垂れ・枝垂れ】

しだ・れる【垂れる】🔗🔉

しだ・れる垂れる】 〔自下一〕[文]しだ・る(下二) (平安時代まで四段活用)枝などが、下に長く垂れ下がる。

しで【垂・四手】🔗🔉

しで垂・四手】 (シ(垂)ヅの連用形から) ①神前に供する玉串たまぐし・注連しめ縄などに垂れ下げるもの。昔は木綿ゆうを用い、後には紙を用いる。紙垂しで。 垂 ②白熊はぐまの毛で作った払子ほっす状のもの。槍の柄につけて槍印とする。 ③〔植〕カバノキ科シデ属の落葉高木。イヌシデ・サワシバなどの総称。早春、葉に先立って尾状の花穂を垂らし、これが1に似る。材は家具材・細工物、また薪炭材とする。

しでます‐しんとう【垂加神道】‥タウ🔗🔉

しでます‐しんとう垂加神道‥タウ ⇒すいかしんとう

すい‐か【垂下】🔗🔉

すい‐か垂下】 たれさがること。また、たれさげること。 ⇒すいかしき‐ようしょく【垂下式養殖】

すいか【垂加】🔗🔉

すいか垂加】 (シデマスとも)山崎闇斎の別号。 ⇒すいか‐しんとう【垂加神道】

すいかしき‐ようしょく【垂下式養殖】‥ヤウ‥🔗🔉

すいかしき‐ようしょく垂下式養殖‥ヤウ‥ 水産養殖法の一種。カキ・アコヤガイ・海藻など底生生物を、筏いかだなどから海中に吊り下げて養殖する。 ⇒すい‐か【垂下】

すいか‐しんとう【垂加神道】‥タウ🔗🔉

すいか‐しんとう垂加神道‥タウ 山崎闇斎の首唱した神道説。天道・人道一元の思想(天人唯一)を根本に、唯一神道・吉川神道など諸家の神道を集大成し、儒学上の造詣を加えて、陰陽五行の理を経とし、居敬窮理きょけいきゅうりの説を緯とし、その説の権威を日本書紀神代巻に求め、皇室守護を本旨とする。しでますしんとう。山崎神道。垂加流。 ⇒すいか【垂加】

すい‐きゅう【垂泣】‥キフ🔗🔉

すい‐きゅう垂泣‥キフ 涙を流すこと。泣くこと。

すい‐きょう【垂教】‥ケウ🔗🔉

すい‐きょう垂教‥ケウ 教えをたれること。教えること。垂訓。

すい‐くん【垂訓】🔗🔉

すい‐くん垂訓】 教訓を説き示すこと。「山上の―」

すい‐ご【垂語】🔗🔉

すい‐ご垂語(→)垂示すいじに同じ。

すい‐し【垂示】🔗🔉

すい‐し垂示⇒すいじ

すい‐し【垂死】🔗🔉

すい‐し垂死】 (死になんなんとする意)ほとんど死にそうな状態。瀕死。

すい‐じ【垂示】🔗🔉

すい‐じ垂示】 ①教えを説くこと。 ②〔仏〕禅宗で、師家しけが大衆だいしゅに要義を説くこと。示衆じしゅ

すい‐しょう【垂裳】‥シヤウ🔗🔉

すい‐しょう垂裳‥シヤウ [易経繋辞下「昔黄帝尭舜、衣裳を垂れて天下治まる」](無為むいにして天下が治まる意)(→)垂拱すいきょうに同じ。

すい‐しん【垂心】🔗🔉

すい‐しん垂心】 〔数〕三角形の各頂点から対辺へ引いた三つの垂線は一点で交わる。その点を垂心という。

すい‐せん【垂線】🔗🔉

すい‐せん垂線】 〔数〕直線・平面に垂直に交わる直線。その交点を「垂線の足あし」という。垂直線。

すいそく‐きょくせん【垂足曲線】🔗🔉

すいそく‐きょくせん垂足曲線】 定点から一つの曲線上の各点における接線に垂線を下ろす時、その足の描く曲線。 ⇒すい‐そく【垂足】

すいそく‐さんかっけい【垂足三角形】‥カク‥🔗🔉

すいそく‐さんかっけい垂足三角形‥カク‥ 三角形の各頂点から対辺に下ろした垂線の足を3頂点とする三角形。 ⇒すい‐そく【垂足】

すい‐ちょく【垂直】🔗🔉

すい‐ちょく垂直】 (「まっすぐにたれる」の意) ①重力の方向。鉛直えんちょく。↔水平。 ②〔数〕 ㋐二つの直線が互いに90度で交わるとき、これらの2直線は直交する、あるいは互いに垂直であるという。さらに空間内の2直線が平行移動した結果直交するときも互いに垂直であるという。 ㋑一つの平面上のすべての直線に垂直な直線はこの平面に垂直であるという。 ㋒一つの平面に垂直な直線を含む平面は前者の平面に垂直であるという。 ⇒すいちょく‐あんていばん【垂直安定板】 ⇒すいちょく‐かんせん【垂直感染】 ⇒すいちょく‐しき【垂直式】 ⇒すいちょく‐せん【垂直線】 ⇒すいちょく‐とび【垂直跳び】 ⇒すいちょく‐にとうぶんせん【垂直二等分線】 ⇒すいちょく‐びよく【垂直尾翼】 ⇒すいちょく‐ぶんぷ【垂直分布】 ⇒すいちょく‐へんどう【垂直変動】 ⇒すいちょく‐ぼうえき【垂直貿易】 ⇒すいちょく‐めん【垂直面】 ⇒すいちょく‐りちゃくりく‐き【垂直離着陸機】

すいちょく‐あんていばん【垂直安定板】🔗🔉

すいちょく‐あんていばん垂直安定板】 飛行機の垂直尾翼のうち、方向舵を除いた固定翼部分。 ⇒すい‐ちょく【垂直】

すいちょく‐かんせん【垂直感染】🔗🔉

すいちょく‐かんせん垂直感染】 胎内あるいは産道で母から子へ病原体が感染すること。風疹ウイルス・サイトメガロ‐ウイルス・ヘルペス‐ウイルス・HIVなどに見られる。垂直伝播。↔水平感染。 ⇒すい‐ちょく【垂直】

すいちょく‐しき【垂直式】🔗🔉

すいちょく‐しき垂直式】 〔建〕(Perpendicular style)14世紀後期から約1世紀半にわたるイギリスのゴシック建築様式。窓の飾り格子の垂直線が特徴。 ⇒すい‐ちょく【垂直】

すいちょく‐せん【垂直線】🔗🔉

すいちょく‐せん垂直線(→)垂線に同じ。 ⇒すい‐ちょく【垂直】

すいちょく‐とび【垂直跳び】🔗🔉

すいちょく‐とび垂直跳び】 助走せずにその場で両足の力で垂直に跳び上がるジャンプ。学校での体力測定や選手の跳躍力測定に用いられる。サージャント‐ジャンプ。その場跳び。 ⇒すい‐ちょく【垂直】

すいちょく‐にとうぶんせん【垂直二等分線】🔗🔉

すいちょく‐にとうぶんせん垂直二等分線】 線分の中点を通り、その線分に垂直な直線。 ⇒すい‐ちょく【垂直】

すいちょく‐びよく【垂直尾翼】🔗🔉

すいちょく‐びよく垂直尾翼】 尾翼の一つ。ほぼ垂直に取り付けられた翼。機体の旋回、方向安定性の保持に用いられる。 ⇒すい‐ちょく【垂直】

すいちょく‐ぶんぷ【垂直分布】🔗🔉

すいちょく‐ぶんぷ垂直分布】 標高または水深に従って変化する生物や植生帯の鉛直方向の分布。高度が上がると低温になるので、赤道から高緯度へ向かう水平分布とほぼ対応して変化する。↔水平分布。→植生帯(表)⇒すい‐ちょく【垂直】

すいちょく‐へんどう【垂直変動】🔗🔉

すいちょく‐へんどう垂直変動(→)上下変動に同じ。 ⇒すい‐ちょく【垂直】

すいちょく‐ぼうえき【垂直貿易】🔗🔉

すいちょく‐ぼうえき垂直貿易】 工業化の程度の異なった産業の生産物の間で行われる貿易。先進工業国が工業製品を、発展途上国が一次産品を供給し合うのが典型的な例。↔水平貿易。→国際分業⇒すい‐ちょく【垂直】

すいちょく‐めん【垂直面】🔗🔉

すいちょく‐めん垂直面】 ①(→)鉛直面に同じ。 ②ある平面に垂直な直線を含む平面は、その平面に対して垂直面であるという。 ⇒すい‐ちょく【垂直】

すいちょく‐りちゃくりく‐き【垂直離着陸機】🔗🔉

すいちょく‐りちゃくりく‐き垂直離着陸機】 滑走しないで垂直に離着陸できる飛行機。ヘリコプターは通常これに含めない。 ⇒すい‐ちょく【垂直】

すいにん‐てんのう【垂仁天皇】‥ワウ🔗🔉

すいにん‐てんのう垂仁天皇‥ワウ 記紀伝承上の天皇。崇神天皇の第3皇子。名は活目入彦五十狭茅いくめいりびこいさち→天皇(表)

たら・す【垂らす】🔗🔉

たら・す垂らす】 〔他五〕 ①垂れるようにする。たれて下げる。「幕を―・す」 ②液体をながしおとす。したたらす。「よだれを―・す」

たり‐お【垂り尾】‥ヲ🔗🔉

たり‐お垂り尾‥ヲ 長くたれさがった尾。しだりお。万葉集7「庭つ鳥鶏かけの―の乱れ尾の長き心も」

たり‐くち【垂口】🔗🔉

たり‐くち垂口】 唇の垂れた口つき。〈新撰字鏡〉

たり‐くび【垂領・垂頸】🔗🔉

たり‐くび垂領・垂頸】 正面の領えりの左側と右側とを垂らし引き違えて合わせる着用法。下襲したがさね・単ひとえ・袿うちき・小袖など「かくえり」はすべてこのように着るが、「まるえり」も鎌倉時代から水干すいかんでは領を折り込んで上前の紐を左脇から出して結び、たりくびに着ることも行われた。↔盤領あげくび

たる【垂】🔗🔉

たる】 (垂水たるみの略)滝。たろ。(和訓栞)

た・る【垂る】🔗🔉

た・る垂る】 [一]〔自四〕 (四段活用は奈良時代から鎌倉時代頃まで行われ、のち自動詞としても下二段活用が行われた) ①重みで下にだらりとさがる。ぶらさがる。源氏物語蓬生「柳もいたう―・りて築地ついじにもさはらねば」 ②液状のものが筋をひいて、また、しずくになっておちる。万葉集20「涙―・りなげきのたばく」 ③力が失せてぐったりする。へなへなとなる。今昔物語集16「その人歩びこうじてただ―・りに―・り居たるを見れば」 [二]〔自他下二〕 ⇒たれる

たる‐み【垂水】🔗🔉

たる‐み垂水】 垂れ落ちる水。たき。万葉集8「石激いわばしる―の上のさわらびの萌えいづる春になりにけるかも」

たるみず【垂水】‥ミヅ🔗🔉

たるみず垂水‥ミヅ 鹿児島県、大隅半島西岸の市。鹿児島市との連絡港。温州ミカン・ポンカンなどの産地。人口1万9千。

たれ【垂れ】🔗🔉

たれ垂れ】 ①たれること。また、そのもの、その程度。 ②焼物・鍋物の調味用の汁。醤油や味噌などに調味料・香辛料を加えて作る。 ③垂駕籠のむしろ戸。 ④切平緒きりひらおに付けて垂れるもの。→平緒。 ⑤漢字構成上の名称。漢字の上から左に垂れている字形。雁垂がんだれ・麻垂まだれ・病垂やまいだれなど。 ⑥能の仮髪。肩の辺まで垂らす髪で、原則として面をかけ冠・烏帽子の類をかぶる役に限り用いる。黒垂は男女一般に、白垂は老人に使用する。 ⑦(→)「下がり」8に同じ。 ⑧(名詞の下に付けて)人を悪く言う意を表す語。「はな―小僧」「くそ―」「ばか―」

たれ‐かご【垂駕籠】🔗🔉

たれ‐かご垂駕籠】 左右を、筵むしろなどを垂らして囲った小さい駕籠。

たれ‐がみ【垂れ髪】🔗🔉

たれ‐がみ垂れ髪】 結い上げずに垂らし下げた髪。

たれ‐ぎぬ【垂れ絹】🔗🔉

たれ‐ぎぬ垂れ絹(→)「とばり(帳)」に同じ。

たれ‐こみ【垂れ込み】🔗🔉

たれ‐こみ垂れ込み】 (隠語)密告。特に、警察へ密かに情報を提供すること。

たれ‐こ・む【垂れ込む】🔗🔉

たれ‐こ・む垂れ込む】 〔他五〕 ①下にあるものの中へ入れる。滑稽本、妙竹林話七偏人「人の小便へ、口を―・むやつが有るものか」 ②密告する。「警察に―・む」

たれ‐こ・める【垂れ籠める】🔗🔉

たれ‐こ・める垂れ籠める】 〔自下一〕[文]たれこ・む(下二) ①簾や帳などを垂らして、その中に籠もっている。籠居する。古今和歌集「―・めて春のゆくへも知らぬまに」 ②雲などが低くこめている。一面におおう。「雨雲が―・める」

たれ‐さが・る【垂れ下がる】🔗🔉

たれ‐さが・る垂れ下がる】 〔自五〕 下方にさがる。

たれ‐す【垂れ簾】🔗🔉

たれ‐す垂れ簾】 すだれ。万葉集11「玉垂れの小簀おすの―を行きかてに」

たれ‐ながし【垂れ流し】🔗🔉

たれ‐ながし垂れ流し】 ①大小便を無意識にたらすこと。その始末をしないこと。 ②工場などで、汚水・廃液をそのまま川や海などに流し捨てること。

たれ‐なが・す【垂れ流す】🔗🔉

たれ‐なが・す垂れ流す】 〔他五〕 ①大小便を無意識にたらす。排泄はいせつしてその始末をしない。 ②汚水・廃液を処理せずにそのまま川や海などに流し捨てる。

たれ‐ぬの【垂れ布】🔗🔉

たれ‐ぬの垂れ布】 垂れ下げた布。平安時代、室内のへだてとするために垂らした布。とばり。のれん。宇治拾遺物語3「湯殿の―を解き下して」

たれ‐ふ・す【垂れ臥す】🔗🔉

たれ‐ふ・す垂れ臥す】 〔自四〕 頭を垂れ、うつむく。今昔物語集16「清水に参りて御前に―・したる間に寝入りぬ」

たれ‐みみ【垂れ耳】🔗🔉

たれ‐みみ垂れ耳】 垂れるほど耳たぶの大きいこと。また、その耳。

たれ‐むし【垂蒸】🔗🔉

たれ‐むし垂蒸】 麻のれん。男色大鑑「―の数くぐりて、絹張りの障子引きあけて」

たれ‐め【垂れ目】🔗🔉

たれ‐め垂れ目】 目尻が下がっていること。また、その目。

たれ‐もの【垂れ物】🔗🔉

たれ‐もの垂れ物】 華道で、枝や茎が垂れ下がる性質のある花材。枝垂れ物。

た・れる【垂れる】🔗🔉

た・れる垂れる】 [一]〔自下一〕[文]た・る(下二) (古くは四段活用。→垂る) ①重みで下にだらりとさがる。先端がさがった状態になる。狂言、仏師「さればこそ是に荒菰が―・れてある」。「―・れた目」 ②液状のものが筋をひいて、また、しずくになって落ちる。「蛇口から水が―・れる」 [二]〔他下一〕[文]た・る(下二) ①だらりとさがるようにする。下の方へ向けおろす。たらす。万葉集19「袖―・れていざわが苑そのに」。日葡辞書「スダレヲタルル」。「釣糸を―・れる」「深く頭を―・れる」 ②流し落とす。こぼす。また、大小便や屁をする。宇治拾遺物語7「涙を―・れて泣く」。日葡辞書「ショウベンヲタルル」 ③(「垂」の訓読として)目下の者や後世の者に、表し示す。源氏物語明石「まことに跡を―・れ給ふ神ならば、助け給へ」。「範を―・れる」 ④よくないことを言う。「悪口を―・れる」 ⑤「剃る」の忌詞。日葡辞書「カミ(髪)ヲタルル」 ⑥転じて、刃物がよく切れる。好色一代男1「はさみをくれるはづぢやが―・るるか知らぬ」

たれん‐ぼう【垂れん棒】‥バウ🔗🔉

たれん‐ぼう垂れん棒‥バウ ①つららの異称。 ②あめんぼう。

なりなん‐と・す【垂んとす】🔗🔉

なりなん‐と・す垂んとす】 〔自サ変〕 まさになろうとする。なんなんとす。

なんなん‐と・す【垂んとす】🔗🔉

なんなん‐と・す垂んとす】 〔自サ変〕 (ナリナントスの音便。漢文訓読体で用いる)まさにそうなろうとする。三蔵法師伝永久点「年、二紀ニナンナムト○何にせよなんにせよ 事情がどうであるにしろ。何であっても。何にしろ。「―過ぎたことはしかたがない」 ⇒なん【何】

[漢]垂🔗🔉

 字形  筆順 〔丿部7画/8画/教育/3166・3F62〕 〔音〕スイ(漢) 〔訓〕れる・らす・なんなんとする (名)たり [意味] ①たれる。たれさがる。たらす。「垂直・垂涎すいぜん・下垂・懸垂・虫垂炎・懸壅垂けんようすい」 ②上の者が下の者に与える。後世にのこす。「垂訓・垂範・垂名」 ③なんなんとする。今にも…しそうになる。「垂死」 ④ほとり。国土の果て。(同)陲。「辺垂」 [解字] もと、土部5画。会意。上半部は、穂のたれる形で、たれる意。「土」を加えて、天の四方にたれさがった所すなわち④の意を表すが、のちに、この意にはもっぱら「陲」と書く。[埀]は異体字。 [難読] 垂氷たるひ・垂水たるみ

[漢]垂🔗🔉

 〔土部5画〕 ⇒丿部

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